今年は、スメタナ生誕200周年、ヤナーチェク生誕170周年、ドヴォルザーク没後120周年が重なるチェコ・イヤー。フルシャが7年ぶりに都響に登場し、3人の作品を指揮した。
今後、英国ロイヤル・オペラの音楽監督という重責が待っており、またウィーン・フィルやベルリン・フィルをはじめ世界の超一流オーケストラから引っ張りだこのフルシャと都響の共演を聴ける機会は貴重であり、喜びは大きい。
都響のコンサートマスターは矢部達哉と山本友重の2トップ。
スメタナ「歌劇《リブシェ》序曲」は格調の高い指揮。
ヤナーチェクの歌劇『利口な女狐の物語』のエッセンスをオーケストラだけで味わえるようフルシャ自身が編んだスケールの大きな組曲では、多彩な音とともに、豊かな表情と奥行きのある演奏を都響から引き出す手腕が素晴らしい。
自然や生き物たちを鮮やかに描くヤナーチェクの音楽の魅力をとことん味わわせてくれた。
実演では初めて聴くドヴォルザーク「交響曲第3番」は、活気のある楽しい作品。フルシャは余り作り込まず、都響の実力を素直に提示していた。
詳しくは「音楽の友」コンサート・レヴューに書きます。
写真:©都響