クリニックがお引っ越しをし、
自分のお部屋をもらえてから。





完全個室になって、

患者さんも落ち着いて
何でも話せる空間になったんじゃないかと
思います。

気が散らないので、
私もゆっくりお話をきけるし、
説明も、
心なしか丁寧になった気もします(^^;)



ゆったりと患者さんと接しているうちに、
気づいたことがあります。


大きな総合病院でも、
色んな科を回っても、
異常なし、と言われる。

『でも痛いんです!!』

患者さんにとっては、
病気であるかどうかじゃなくて、
この痛みを
この不安を取り除いて欲しい。

ただそれだけなんです。

それを
『病気じゃない』
『気のせい』
と言い切ってしまう医者。

正直信用出来ません。

病気を診て
患者を見ず。

検査値しかみていないんでしょうね。


だから、

小さなクリニックの
無名な若僧の女医が、

じっくり話を聴いて、
改善方法を一緒に考えていく。

ただそれだけで、
凄く感謝して下さることがあります。

私は
特別優秀でもないし、
秀でた専門知識も無いけれど、
ただ、
初歩的な治療をしているだけ。

ただそれだけで、
笑顔で帰っていかれる患者さん達を見送っていると、

あ~、
この仕事をやっててよかったな~。
と、
しみじみ思います。


ブラックジャックの名シーンで、
完璧な手術を施したにも関わらず
患者は亡くなってしまって
『一体 何のために医者はあるんだ?!』
と叫ぶシーンがありますね。 

それは、
学生時代、研修医時代から
ずっと疑問を持ち続けていたもの。


医者は、

病気を治すためじゃなく、
長生きさせるためでもなく、

患者さん自身が
納得できる人生を送るための
手助けをしてるに過ぎないんじゃないか。

どんなに力を尽くしても
治らない病気は存在する。

それでも
いい人生だったと
思えるように、
納得できるように、
治療、説明、傾聴していくこと。

それが
医者に課せられた使命ではないか。


昨日、
寒い冬空の元、
自転車で走りながら、
ふ、っと
思ってみました。



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