チャレンジ(3-29) | シンクロニシティ

チャレンジ(3-29)

 

2月13日(火)

 午年の父が祝ひし初午かな

 

人類の歴史―2

「銃・病原菌・鉄(ジャレド・ダイアモンド著、草思社文庫、2012年)」の著者は文化人類学者でニューギニアで現地人と生活しながら現地調査を行っていた。そのとき現地人のヤリから次のような質問を受けた。「ヨーロッパの人は多くをもっていてそれをこの地に持ち込んだが、我々は何も持っていない。(この違いは)どうしてなのか?」

著者はこの疑問を底流として話を進めてゆく。単純な答えは文化、文明の程度が違うからということであろう。西欧は発展した社会である社会組織をはじめさまざまものを持つようになった。ニューギニア人は発展しないで昔ながらの生活を守っているから、持つものも少ないということになる。

著者は同じ地球という場でどうしてこのような差異が生じたのかということに関心を向ける。

20万年前に出現した現生人類は全世界に分散、浸透していった。アフリカからユーラシア大陸へ拡散しさらにベーリング海峡を渡って北アメリカから南アメリカへと浸透した。オーストラリアへはユーラシアより南の方向へ島を伝いながら住み着いて行った。その後裔がオーストラリア原住民のアポリジニである。