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京都の講師の雑記録

京都の塾で、現代文・古文・漢文・世界史などを教えている講師の雑記録です
京都ネタから、国語指導関係、世界史雑学まで、さまざまな記事を書いていきます

今週の『社説集』の更新です。



今回もコメントをつけてみました。

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1.山中氏ノーベル賞 革命起こしたiPS細胞/2012/10/09 神戸新聞
2.山中さん受賞 若い力の挑戦が実った/2012年10月09日 朝日新聞
▲巻頭は、山中氏のノーベル賞です。巻頭写真、向かって右が山中伸弥教授、左が松本紘京大総長ですね。
神戸新聞は、山中氏が神戸大医学部出身というつながりも勘案して採りました。
神戸新聞が、iPS細胞の研究自体に力点を置くのに対し、朝日新聞は、山中氏がiPS研究をできたのは紙一重の僥倖であったことを指摘し、今後、このような研究を埋もれさせないことの必要性を強調します。

3.莫言氏受賞 言う莫なかれ、ではなくて/2012年10月12日 東京新聞
▲村上春樹か莫言かと言われたノーベル文学賞は、莫言に軍配が上がりました。
中国語作品を書く華人作家としては、2000年に高行健が受賞しましたが、89年の天安門事件を機に亡命してフランス国籍となっていました。
ノーベル文学賞は、理想主義・人道主義を追求し、作品でなく個人に授賞される点で、「政治的意図」がはたらくとも言われています。
その、あるかも知れない「政治的意図」を忖度した、東京新聞の社説を採りました。

4.[400字] EUに平和賞 原点に戻り危機乗り切れ/2012/10/13 神戸新聞
5.EUにノーベル平和賞 ならば核兵器の廃絶を/2012/10/13 中国新聞
▲EUのノーベル平和賞受賞は、批判がかまびすしいようです。
EUが結成以来最大のピンチを迎えている中での評価の微妙さ、他のふさわしい受賞候補者の受賞を押しのけたことなどが批判されているようです。
ノーベル平和賞は今も昔も政治的な賞で、賛否が分かれるものです。
日本の新聞社説の論調は肯定的なものが多いようで、最もまとまっている神戸新聞を採りました。
一方、批判側としては、被爆地としての個性・役割を前面に出している中国新聞を選びました。

6.復興予算の浪費 被災地をだしに使う不届き/2012年10月11日 河北新報
▲ある意味、予想されていた問題です。地元ということで、河北新報を採りました。我々でさえ暗澹たる気持ちになるのに、被災者の方はどんな気持ちでこのニュースを聞かれるのでしょうか。

7.余剰プルトニウム 知恵絞り最少化を図れ/2012年10月10日 神奈川新聞
▲30トンというとてつもない量のプルトニウムの問題です。アメリカの危惧は核兵器の観点ですが、「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性を持つ」とも言われます。こうした問題も考えた時、今、原子力政策を担う者たちの姿勢は、あまりに誠実さを欠いています。

8.歴史教育 世界の中の日本を学ぶ/2012年10月08日 朝日新聞
▲歴史教育の充実は、思想的立場を問わず異存はないでしょう。記事中にもありますが、さまざまな現在的問題を解決するヒントは、歴史の中にあります。
ちなみに、私は原発事故後の「原発問題を考えるために科学(原子力)教育を」という主張にも大変な違和感を感じました。科学的知見などは日進月歩で変化します。そんなもので未来のことが決められるわけがない。人類の科学はどう進歩してきたか、目先のエネルギー問題に惑わされて大局を見失うとどうなるか。それを知ることに、歴史教育の意義があると思います。

9.ミャンマー支援 実利の思惑先行せぬよう/2012年10月12日 西日本新聞
▲中国との問題をうまく運ぶためにも、一つでも多く、日本と友好的な国を作ることは、本当に大切です。ミャンマーに対しては、中国もかなり積極的です。

10.子どもの貧困 政治は冷たすぎないか/2012年10月10日 毎日新聞
▲資産を持っている、未来のない老人よりは、子ども・若者にお金を使うべきだというのは、誰もが分かっているはずです。しかし、それができていません。

11.児童養護施設 退所者のケアに全力を/2012年10月12日 神奈川新聞
▲大きな扱いになっている問題ではないですが、大切な問題なので採り上げました。
甘い、との見方もあるのかも知れませんが、昔の日本のように若者は「金の卵」の時代ではありません。会社や上司に人材を育てる余裕はない、という時代です。世間を知らないことで社会人として不適切なことをしたり、逆に、つけこまれて「使い捨て」にされたりしないよう、最低限のサポートは必要でしょう。

12.[400字] PC乗っ取り 捜査能力アップが急務/2012年10月10日 信濃毎日新聞
▲素人でも、誤認逮捕であることは分かります。今まで取り返しのつかない数々の冤罪を重ね、いまだにこんなでたらめな対応をする警察の責任はあまりに重大です。しかも、大阪府警は今年、レイプや未成年淫行が続けて露見。三重県警は、長崎ストーカー殺人の3県警のひとつ。病膏肓に入るとはこのことですね。

13.生活保護見直し 自立支援策は充実したが/2012/10/13 神戸新聞
▲目先の些細な問題にとらわれて、命を守る最後のセーフティネットという視点を見失ってはいけません。

14.危険密集地  地域に応じた防災力を/2012年10月14日 京都新聞
▲具体的に身近な防災問題について考える契機にしてもらいたい。

15.RSウイルス感染症 風邪と決めつけないで/ 2012.10.10 岩手日報
▲他紙は採り上げてませんが、疾病に関する社説は積極的に採用したいと思います。

16.ディスレクシア スピルバーグ氏の「伝言」/2012年10月13日 毎日新聞
▲世の中には、さまざまな困難・障害を抱えている人がいることを知るのも、この社説集のねらいです。日本では学習障害といえば、アスペルガーなどの方が有名だと思いますが、エジソン、アインシュタインなども患っていたとされるディスレクシア(dyslexia)は英語圏などではよく知られた障害です。


週刊 『高校生のための社説集』のVol.89です。

閲覧の便宜のため、9/25に発行したものを遡及して掲載します。

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1.山口選手世界新 日本担う郷土の新星だ/2012/9/18 南日本新聞
2.「原発ゼロ」見送り 柔軟な対応の余地残した/2012/9/20 北國新聞
3.ゼロ目標後退 新戦略を骨抜きにするな/2012/09/20 神戸新聞
4.原子力規制委 現状では信頼得られぬ/2012/9/20 北海道新聞
5.[400字] グリーフケア 悲しみに添い続けたい/2012.9.17 岩手日報
6.京滋の天井川 身近な危険認識したい/2012年09月22日 京都新聞
7.日航再上場 安定経営で信頼の翼に/2012/9/23 北海道新聞
8.小泉訪朝10年  相互不信を解きほぐせ/2012年09月18日 京都新聞
9.オスプレイ「安全宣言」 低空飛行の容認許せぬ/2012/9/20 中国新聞
10.アイヌ遺骨 遺族に返すのが道理だ/2012年9月19日 北海道新聞
11.入山税 他県にも呼び掛けて/2012年09月23日 信濃毎日新聞
12.敬老の日 「65歳は高齢者」ではない/2012.9.17 産経新聞
13.[400字] 住宅政策 「中古重視」に本腰を/2012年09月23日 朝日新聞
14.2億人の大台割った宗教年鑑の信者統計/2012年9月20日 中外日報
15.福岡飲酒運転条例 撲滅へ医療支援が不可欠/2012年9月23日 琉球新報
16.日比谷焼打ち事件の教訓と尖閣諸島問題/ 2012年9月22日 中外日報


以下は、別サイトのブログに掲載したものを少し改変して、転載したものです。
元サイト:
 http://www.tops-kyoto.com/blog01/cat16/000271.html

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今回は、以前の

連載「本を読む人」になりたい!」
 第1回【本がいっぱいある場所に行って本と巡りあう】編

に続く、
 第2回 【ネットで好きな本と巡り合う】編
をお届けします。
ネットは、今や本読み生活にとって欠かせないツールかもしれません。
使い方はいろいろありますが、今回は、本探しに焦点を当てたお話をします。

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★ネットで検索をする 【書店編】

好きな本だけを一瞬で「検索」できることは、ネットの最大の武器です。

「興味のある語」をトコトコと検索欄に入れるだけで、関連する本がたくさん出て来るのは、ひと昔前では考えられない、ネット時代ならではの贅沢です。

本の「検索」について、具体的に、どのサイトで、どのように検索すればいいのか、紹介しましょう。

まずは書店編。

○紀伊國屋書店BookWeb

検索の便利さといえば、ここではないでしょうか。もちろん、書店のサイトですから、そのまま購入もできます。
希望の語を入れて検索すると、ずらっと検索結果が並び、それを、「標準」「新しい順」「売れている順 BookWeb」「売れている順 店舗」で並べ替えることができます。標準とは、いわゆる「関連度」のようです。
各書に付けられた「詳細」は、帯や前書きに書いてあるようなコメントと、目次一覧が載っていて、内容をざっと確認できるので便利です。
あと、ここの良い点は、全体的に、本当の書店らしい、本の紹介サイトがになっていることです。新刊書・話題書のコーナーから、質の高いプロの書評コーナーまで、幅広く揃っています。

○アマゾン

泣く子も黙るアマゾンです。
新品の本であれば、基本的に注文した翌日に届く敏速ぶりは比類なく便利です。
場合によっては「カスタマーレビュー」が役に立ちます。例えば、ある作家の本を「何か」読みたい時や、ある話題について何か本が欲しい時には、「コメントを参考にして、評判の良さそうなものを読む」という使い方は有効です。
賛否はあるでしょうが、買った本や検索した本の履歴から、「こんな本はどうですか」というおすすめが表示する機能があります。本というのは、自分で目的を持って探して見つけることも大切ですが、あたかも「書店の書架でふと目にとまった」というような、「思わぬ出会い」も大切ですから、その意味では悪くない機能かもしれません。

★ネットで検索をする 【図書館編】
○京都市図書館
 https://www.kyotocitylib.jp/cgi-bin/Sopcsmin.sh?p_mode=1&list_cnt=10
文字通り、市立図書館の蔵書を検索できます。ごく簡単な「内容紹介」があります。
下記の府立図書館の検索に対抗してか、本の「予約」の機能もあります。

○京都府立図書館
「府立図書館」の蔵書だけでなく、府内の約50館の一線検索ができます。

○カーリル

112051

ネットのブックサービスの真骨頂です。
全国の図書館の蔵書を一斉に検索するという、たいへんユニークなサービスです。
現実には、図書館なんてせいぜい地元の図書館しか使いませんから、遠方の図書館の蔵書を調べることは考えにくい訳ですが…。
ただ、ここはインターフェイスが見やすく工夫されていて、読書関連サイト(また回をあらためてこの連載でも扱います)や、アマゾンなどにも連動していて使いやすいと思います。
よほど珍しい本屋や、他サイトでヒットが少なかった場合に、参考にしてみる使い方は出来そうです。

○国立情報学研究所 CiNii(サイニー)Books
一般にはあまり関係ないかもしれませんが、大学が所蔵する図書の検索ができます。
当然、絶版になった、まじめな本の検索には、絶大な力を発揮します。
大学生としては、ぜひ知っておくと便利なサイトです。

★本の紹介ページ 【書評サイト編】
ネットは検索だけではもったいない。たいへん便利な本の紹介サイトもあります。
挙げ始めればキリがないのですが、ここでは、主宰者の個性が強烈なとんがったサイト2つと、アイデア賞サイト1つをご紹介します。

○松岡正剛 千夜千冊
松岡正剛(せいごう)という読書会の巨魁が主宰するサイトです。
この人が読んだ膨大な本について、ずらっっっと書評が並んでいます。
書評といっても、新聞の読書欄に載っている、ペラペラな感想文風のものではなくて、1冊につき4,000字を超える、それ自体が十分にひとつの作品と言えるレベルのものです。
「千夜千冊」どころか、2012年10月4日現在で、1486夜。いまだにどんどん増えています。
このシリーズでは、セイゴオ先生が『多読術』(ちくまプリマーブックス)などで連呼している、「キーブック」という本が積極的に取り上げられています。色々なジャンルや、さまざまな話題を有機的に結びつける働きをしている本のことで、逆に言えば、その本を読めば、色々な方向に関心を広げられる本のことです。
さらに、書評の中では、関連する本もバシバシ出てくるので、知的世界を飛躍的に拡げることができます。
『千夜千冊』は紙媒体でも刊行されていますが、原稿用紙10000枚を超える、たいへん浩瀚なものです。

主宰者は成毛眞氏です。元日本マイクロソフト社長のビジネスマン読書家として有名です。
氏の読書論はなかなか過激で面白いので、一度、
『本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術』(三笠書房、知的生き方文庫)
あたりを読むことをおすすめします。
で、このサイトは、「ビジネスマンが読む」ことを意識したノンフィクションの書評サイトです。成毛氏は読書をすすめる際にも、フィクション(小説など)はあまりすすめないのですが、その理由が振るっていて、
 とくに純文学は文章に力がありすぎて、読むとしばらく何も考えられないほどの衝撃を受けてしまうからだ。
 村上春樹の『ノルウェイの森』(講談社)を読んだときは1時間ほど立ち上がれなかったし、『海辺のカフカ』(新潮社)を読んだときは1週間会社に出られなかったほどショックを受けた。言葉の力に圧倒されてしまうのである。日常生活に支障をきたすので、あえて読まないようにしている。 (『本は10冊同時に読め!』)
というわけで、このサイトでは、新刊を中心に、ノンフィクションを扱います。
取り上げる本は、本選びの目が肥えている人々が選んで書いているだけあって、本当に面白い本が揃っていると思います。

○ブクペ
ここもたいへんユニークなサイトです。
ユーザーが、自分が読んだ本の「まとめ」を紹介する、というサイトです。
数で言えば、情緒的か即物的なだけの、軽くて薄っぺらい本が大半ですが、逆に言えば、わざわざ買って読む価値のない本を、こういうページで済ませるのは良いかも知れません。