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京都の講師の雑記録

京都の塾で、現代文・古文・漢文・世界史などを教えている講師の雑記録です
京都ネタから、国語指導関係、世界史雑学まで、さまざまな記事を書いていきます

今週の『高校生のための社説集』の更新です。



先週のVol.92に引き続き、編集後記的にコメントをつけてみたいと思います。

『高校生のための社説集』専用ページは
http://blog.livedoor.jp/nrbnrb-shasetsu/
にあります。

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1.少女への銃撃 貧しい国の女性に力を/2012年10月19日 朝日新聞
▲2012年10月9日、バスで中学から帰宅しようとした時に銃撃された、パキスタン15歳の少女、マララ・ユサフザイ(Malala Yousafzai)の記事です。従来からマララの活動を敵視し、犯行を声明したタリバーンなどに、世界中で非難が高まっています。
なお、マララの生年について、従来は、1998年とされてきましたが(オフィシャルファンページなど)、最近、1997年説も出ています(米National Public Radio)。

2.[400字] PC誤認逮捕  不当な取り調べ根絶を/2012年10月21日 京都新聞
▲この事件の本質は警察の怠慢です。数ある証拠の一つにすぎないIPアドレスを過信し、数々の不自然な点を軽視・無視した結果です。その点を最も強く、明確に書いたのは、京都新聞でした。犯罪捜査規範第五条に「捜査を行うに当つては、すべての情報資料を総合して判断するとともに、……捜査を総合的に進めるようにしなければならない。」とあるのに従えば、こんな冤罪事件は起きなかったはずです。警察は、冤罪に対する意識が甘すぎます。

3.参院1票の格差 抜本改革へ最高裁の強い警告/2012年10月18日 読売新聞
▲なかなか分かりにくい話題ですが、選挙無効判決まであと一歩という危機的状況を鑑みて、掲載しました。

4.2米兵暴行事件 我慢の限界を超えた/2012年10月18日 沖縄タイムス
▲記事としてはもっとまとまったものもあったのですが、沖縄の声に直接耳を傾けることが大切です。

5.尖閣と外交 もっと発信の努力を/2012年10月17日 朝日新聞
▲尖閣について本当に恐れるべきことは、軍事的侵攻ではありません。アジアの地理など知識も関心もない、日本を中国の一部と思っている人間がたくさんいる世界の中で、「尖閣は中国のもの」という中国の虚言が浸透することです。

6.119番 SOS逃さぬ仕組みを/2012年10月16日 朝日新聞
▲不適切な救急車要請が増えている一方、出動を抑制しすぎると、命に関わる。絶対的な解決法のない問題ですから、丁寧な対応が重要です。

7.青少年の深夜外出制限 何を優先 もう一度考えて/2012年10月18日 佐賀新聞
▲子どもを育てる能力・知識・覚悟のない親が多い中、一定の歯止めは必要かも知れません。記事中では「青少年」「小さい子ども」など、対象が定まりません。小学低学年と中学生、高校生では、論点もまったく変わるはずですから、社説子はやや丁寧さを欠くと言えないでしょうか。

8.米携帯大手買収  厳しさ増す世界の競争/2012年10月17日 京都新聞
▲身近な会社の大型事案として、採り上げました。「縮小する国内市場と海外展開」という視点は、未来の社会人にとっては欠かせません。

9.銀行の国債依存 IMFの警鐘を直視せよ/2012/10/1 神戸新聞
▲難しい経済記事ですが、かつて日本の銀行が大量の株式を持つ習慣があり、その株式がバブル崩壊で大幅に評価額を落とし、銀行の危機を招いたことは、肝に銘じなければなりません。

10.FAO会合 協調して食料危機回避/2012/10/21 南日本新聞
▲今までも穀物価格高騰や食糧不足の問題は採り上げました(vol.85-9,vol.6-5)。日本では注目されない食糧危機ですが、たいへん大切な問題です。FAOという国連組織の紹介の意味もあります。

11.ミンダナオ和平 争解決の先例にしたい/2012/10/17 神戸新聞
▲尖閣、北方領土、竹島と、シビアな外交問題に直面している今、世界でどのように揉め事が解決されるのかを学ぶことは、大きな示唆を与えてくれます。

12.増えるレジオネラ症に適切な対策を/2012年10月19日 化学工業日報
▲以前、大きな問題になってから沈静化していました。化学業界紙らしい観点で書かれていて良いです。

13.[400字]「時間治療」発展の後押しを/*2012年10月12日 薬事日報
▲画期的な治療法になる可能性を秘めていそうです。薬事日報という業界紙ならではでしょう。

14.JAの脱原発 食と地域を守る役割担え/2012/10/17 神戸新聞
▲エネルギーの地産地消の動きが広がっています。確かに、人口が少なく、土地の広い農村部は、自然エネルギーに豊かな可能性を秘めているといえるでしょう。

15.週のはじめに考える 「沈黙の春」と原子力/2012年10月21日 東京新聞
▲先のJAの話題に触れています。国民は、これから原発をどうするかの選択を迫られます。人類がいかに真相を究明し、安全を獲得してきたのか、歴史から学ぶことは大切です。この社説のDDTの問題もその一つですし、それ以外にも、PCB、アスベスト、非加熱製剤、フロン、有機水銀…と枚挙に暇がありません。



この記事は、以下に掲載したものです。
http://www.tops-kyoto.com/blog01/

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来たる10月22日、時代祭が行われます。

葵祭(上賀茂神社・下鴨神社、5月15日が中心)、祇園祭(八坂神社、7月17日に山鉾巡行)と並んで「京都3大祭り」の一つに数えられます。
このうち、葵祭はたいへん古い祭りで、起源は欽明天皇(推古天皇の父、聖徳太子の祖父)の567年に遡るとされます。
祇園祭は869年に行われた、66本の矛と3基の神輿を使い、疫病の退散を願った御霊会に淵源するようです。

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時代祭は、平安神宮の祭礼で、1895(明治28)年に始まりました。
今では、20の「列」と呼ばれるグループに分かれ、それぞれの時代・テーマにあわせた扮装をして、京都市街を行進します。
各「列」は、京都の地域単位でつくられた、「平安講社」と呼ばれる市民組織が担っています。
 京都御所
 平安神宮

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10月22日は、桓武天皇が平安京に遷ったとされる日です。
『日本後紀』巻3の延暦十三年十月の条に
  辛酉、車駕して新京に遷る。
  同十三年十月廿三日、天皇 南京(長岡京)より北京(平安京)に遷る。
とあります。

文中に「辛酉」とありますが、これはいわゆる「六十干支」というものの一つです。
今では、年を表すのに使われる程度ですが、昔は日にちの表記にも使われました。
例えば、芥川龍之介は「辰の年の辰の日」に生まれたのでこの名があるそうです。

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平安神宮ができたのは、明治時代です。
 第1回時代祭と平安神宮

1895(明治28)年、平安奠都1100年を記念して、京都で「内国勧業博覧会」が行われました。
その時、目玉として、平安京を復元し、かつて朱雀門があったとされる千本丸太町に同門を再建しようとしたのですが、用地買収に失敗し、郊外の岡崎の地に造られることになりました。

平安神宮は、博覧会後、その建物に、桓武天皇を祀り、整えられたものです。
1940年には、孝明天皇(明治天皇の父。京都最後の天皇)も追祀されました。

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時代祭は、
「祭神である桓武天皇と孝明天皇の二柱の御霊が、住まいであった御所から街の繁栄を見ながら行列のお供を従へて神宮へ行く」
という趣旨で行われる、平安神宮の祭礼です。

桓武天皇は、ご存知、平安京に遷都をした天皇です。

784年、平城京から長岡京に都を遷し、さらに、794年に平安京に遷都をしたのですね。
ただし、桓武天皇は、「民を苦しめている」という意見(「徳政論争」)を受けていれて、805年に、平安京造営を中止し、翌年に崩御。
810年には都を平城京に戻そうとする平城上皇(嵯峨天皇の兄)のクーデター未遂事件(薬子の変)がありました。
そして、乱後になって、ようやく、嵯峨天皇が平安京を「万代宮(よろずよのみや)」と定めたのです。
鴨長明も、『方丈記』の中で
  おほかたこの京のはじめを開けることは、嵯峨の天皇の御時、…
と記し、平安京が実質的に始まったのは、嵯峨天皇の時と考えています。

孝明天皇は、在位が1846~1867年。まさに幕末の動乱の中を過ごした天皇です。

上記の通り、1940(昭和15)年に、平安京に滞在した最後の天皇として、平安神宮に祭られました。
今の京都御所は、鎌倉時代末期に仮の御所(里内裏)とされた所が後に定着したもので、当然、孝明天皇も、ここで生まれ育ちました。
ですから、孝明天皇の御霊は、まさに生地から祭祀地まで遷ることになるわけですね。

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以下に時代祭の祭列を掲げてみます。
行列は、新しい時代から、古い時代へのさかのぼります。

◆明治維新時代
①維新勤王隊列
②幕末志士列
◆江戸時代
③徳川城使上洛列
④江戸時代婦人列
◆安土桃山時代
⑤豊公参朝列
⑥織田公上洛列
◆室町時代 …昔は、室町幕府(足利尊氏)は朝廷の敵とされたので、桓武天皇没後1200年記念として2007年にようやく追加されました。
⑦室町幕府執政列
⑧室町洛中風俗列
◆吉野時代 …南北朝時代ですね
⑨楠公上洛列
⑩中世婦人列
◆鎌倉時代
⑪城南流鏑馬(やぶさめ)列
◆藤原時代 …平安中期ですね
⑫藤原公卿参朝列
⑬平安時代婦人列
◆延暦時代 …桓武天皇の時代ですね
⑭延暦武官行進列
⑮延暦文官参朝列
(以下、神幸列類)
⑯神饌講社列
⑰前列
⑱神幸列
⑲白川女献花列
⑳弓箭組列

同志社大学といえば、全国屈指の名門・難関私立大学です。

その現代文の入試問題の出典は、大学入試の中では、なかなか粒ぞろいです。
各分野で高い評価を得ているような著作から選ばれています。

かといって、京大のように、やや時代の古い、半古典的な著作というわけでなく、まだまだ現役で話題とされているような作品です。

もともと、大学入試の現代文の多くは、大学で教科書とされる本から出題されています。
しかし、それにしても、最近の私大の入試などは、あまりに安易に、あまりに教科書的な文章が出され、日本語表現や文章構成のレベルが未熟な文章が多いように思います。

受験生の読解力が下がっているのに合わせ、読むのに力のいる文章は諦めて、中学入試レベルの文章が出題されることも、珍しくありません。

同志社の現代文は、かなりの長い部類に入ることで知られていますが、長さだけでなく、質の面でも、比較的安定していると思います。

また、同志社は国語の配点150点で、現代文が90点。そのうち30点前後が1題の記述問題の配点とされています。
この辺からも、同志社が国語を重視していると言えると思います。

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以下、具体的に書題をあげていきます。

比較的、手に入りやすい本も多いですから、「大学入試はこんなところから出題されるんだ」と思って
見てもらえればよいと思います。

【2012】
古東 哲明『瞬間を生きる哲学』 筑摩選書,2011.3 /文,経済
山竹 伸二『「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代』 講談社現代新書,2011.3 /商,神,心理
山口 裕美『観光アート』 光文社新書,2010.10 /文化情報(文系),政策,スポ科(文系)
吉村仁『強い者は生き残れない』 新潮選書,2009.11 /社会
久遠 さら『なぜ今どきの男子は眉を整えるのか』 幻冬舎ルネッサンス,2011.4 /法,グローバル

【2011】
竹内 整一『 『かなしみ』の哲学』 NHKブックス,2009.12 /文,経済
米山 親能『五感 混合体の哲学』 叢書・ウニベルシタス,法政大学出版局1991.5 /商,神,心理
大嶋 仁『日本人の世界観』 中公叢書,2010.4 /文化情報,政策
鷲谷 いづみ『〈生物多様性〉入門』 岩波ブックレット 785,2010.6 /社会
青柳 いづみこ『音楽と文学の対位法』 中公文庫,2010.5 /法,スポーツ健康科
日高 敏隆『世界を、こんなふうに見てごらん』 集英社,2010.1 /全学部日程

【2010】
福岡伸一『動的平衡』 木楽舎,2009.2 /商,神,心理
増田聡「電子楽器の身体性」(山田陽一編『音楽する身体――〈わたし〉へと広がる響き』昭和堂収載),2008.12 /文化情報,政策
西村清和『現代アートの哲学』  哲学教科書シリーズ、産業図書,1995.10 /社会
内山節『怯えの時代』新潮選書,2009.2 /法,スポーツ健康科
原克『流線形シンドローム』紀伊國屋書店,2008.2 /全学部

【2009】
喜志哲雄『喜劇の手法 笑いのしくみを探る』集英社新書,2006.2 /文,経済
斎藤孝『息の人間学』世織書房,2003.4 /商,神,心理
若林幹夫『社会学入門一歩前』NTT出版ライブラリーレゾナント,2007.9 /文化情報(文系),政策
上田篤『庭と日本人』新潮新書,2008.1 /全学部日程(文系)
平川克美『株式会社という病』NTT出版ライブラリーレゾナン,2007.6 /法,スポーツ健康科学

【2008】
斎藤慶典『哲学がはじまるとき』ちくま新書,2007.4 /文,商
大熊孝『増補 洪水と治水の河川史』平凡社ライブラリー,2007.5 /経済,神
加藤周一『日本文化における時間と空間』岩波書店,2007.3 /生命医科,文化情報,政策
田中淳夫『割り箸はもったいない?』ちくま新書,2007.5 /理工,社会
中川理「環境問題としての風景論」(『都市・建築の現在 (シリーズ 都市・建築・歴史)』東京大学出版会,2006.8) /法,スポーツ科学
山崎正和『装飾とデザイン』中央公論新社,2007.6 /全学部日程(文系)