593 魔法使いルーフィー | たまふの書物語まりふ

593 魔法使いルーフィー

一方のめぐたちは、女子ロッカールームで
私服に着替えて。

「でも、リサ、元気になってよかったよ」と
めぐ。


「どーして元気になれたの?」と、れーみぃ。


リサは、着替えなくていいから(笑)
手持ち無沙汰に答える。「うん、駅前でね、ロックが流れてて、それで、なんかさっぱりして。」と言うと、れーみぃは



「そう、バンドしよーよ、ね?」




理由にもならないような、リサの理由。



でもそんなものだ。



リサの気持ちに、知らず知らず抑圧を掛けてたのは

リサの無意識なのだ。


誰かがそうした訳じゃなくて。



生まれ育ちの間に、なんとなく積み重ねて来た記憶を、リサがそう考えてしまっただけ、の事。




おじいちゃんが国鉄の名士だったとしても、
別に、誰もリサに名手になってくれと思ってはいない。


おじいちゃんの思い出を引き継いでくれる人が
周りにとって嬉しい、それだけだ。