【昨日日記】

 

そんなわけで11/30は「響- Hibiki - 蓮沼ラビィ・しのはら実加  ふたり会」当日。

 

 

↑↑ 開場まではクリックして昨日の記事をご参照ください↑

 

 

 

昨日書き忘れたこと。上の写真にあるイラストパネルは娘が美大時代に描いた油絵。自宅に置く場所が無いので預かっている。

 

 

そして左の方にちらりと見切れている床の間に亡父の書の軸。定年退職後、書に凝っていた時期があってそのころお教室の展覧会に出したもの。

 

 

 

 

「枕石漱流」・・・石に枕(まくら)し、流れに漱(くちすす)ぐ。つまり、山野に隠遁して自由きままな生活をするという「蜀志‐彭羕伝〕の言葉。 永年の経理マン暮らしから解放されてこれからは自然体で自由に生きたい、と思って書いたのだと思う。

 

 

それはともかく17時に開演。ラビィさんの弾き語りのステージから。

 

 

 

 

マイクも譜面もなしですべてオリジナルで10曲を一気に。

 

 

リリカルな大人のラブソングから社会の理不尽へのストレートなレジストソングや、「家族」への思い・・・。いずれもそれら「一筋縄ではいかない」ものたちに真摯に正面から対峙した歌たち。力強く硬派でありながら温かくやさしい歌たち。

 

 

ファーストアルバム「家でテレビを観ているよりも」の収録曲が多かったかな。

 

 

↑ 同アルバム詳細はジャケ写をクリック ↑

 

 

そして最終曲は「夜の髪 白川和子に捧ぐ」。往年の日活ロマンポルノの大スター・白川和子さんに捧げるオマージュ曲。

 

 

その2コーラス目が始まったところで最後列の端に座っていたしのはら実加さんがツツツとステージに行きラビィさんの歌に合わせて舞い始めた。

 

 

 

 

先駆者への愛とリスペクトに満ちたコラボレーションだった。

 

 

実はこれがこのライブの眼目の一つ。

 

 

実加さんとラビィさんの出会いは2016年7月のギャラリービブリオ。「久保新二銀幕生活50年記念 "久保チンのろくでもNIGHT"女湯スペシャル」というやたら長いタイトルのイベントだった。

 

 

 

このイベントで久保さんと白川和子さんが共演する山本晋也監督映画「女湯・女湯・女湯)」を上映するので、知り合ったばかりの「夜の髪~白川和子に捧ぐ~」というオリジナル曲を持つラビィさんをゲストとしてお呼びし歌っていただいたのだ。

 

 

 

 

その日が初対面だったラビィさんと実加さん。すっかり意気投合し、お互いのライブに行く合う仲になった。

 

 

 

 

いつかこのお二人で何か企画したいなぁ思い立って8年。その間にポルノの帝王にしてしのはら実加さんの最愛のパートナーである久保新二さんは亡くなってしまった(令和6年5月16日逝去。享年七十五)。

 

 

 

ここで休憩。

 

 

 

第2部は実加さんの舞踊。

 

 

一曲目は「はぐれコキリコ」。「鳥追笠」というんだろうか「おけさ笠」というんだろうか、「風の盆」や「阿波踊り」で女性の踊り手がかぶる編み笠をかぶって踊った。

 

 

↑↑ クリックすると同曲の音源 ↑↑

 

 

白いうなじが強調されて妖艶。

 

 

2曲目は島津亜矢「お梶」。 

 

 

菊池寛の小説「藤十郎の恋」に材をとった楽曲。「藤十郎の恋」は人気役者・坂田藤十郎に翻弄されて道ならぬ恋に堕ちた人妻・お梶の悲劇を描いた物語。映画や舞台にもなったし、これを素材した日本人形がうちにもあった。物憂げな女性が行燈に手をかけているポーズ。

 

 

 

憎い藤十郎が遺した羽織を抱きしめ悲嘆にくれるお梶。

 

 

↑↑ クリックすると同曲の音源 ↑↑

 

 

 

 

 

一曲目と二曲目で衣装や小道具が違うでしょ。これが昨日書いた「秘密の小部屋」の意味。

 

 

 

 

そしてこのまましっとりと妖艶に終わるかと思いきや・・・・。さすが浅草の喜劇女優。毒舌トークが発動し、場内は爆笑の渦。久保さんの弟子筋のストリップコメディアン・松本格子戸さん、演出家の石動三十六さんをステージに請じて。

 

 

 

 

まう、なんつうか「姐さん」の貫禄。

 

 

三人で久保さんを巡る爆笑エピソードを披露。

 

 

そこに会場後ろから「ポロン」とギターの調べ。一幕目で実加さんが座っていた最後列端の席に座っていたラビィさんが立ちあがりギターを弾きながら登場。

 

 

ステージでオリジナル曲「墓には入れないよ」を熱唱。空の上にいる久保さんに届け、と。

 

 

〽あんたのお骨は墓には入れないよ
 あたしがベッドで抱えて眠るから……
 あんたが生きてた時にはちょっといい男だよって

 ちやほやされてちやほやされてあたしは唇噛んでたのさ…

 

 

歌に合わせて舞う実加さん。これが二つ目の眼目。

 

 

 

これは実加さんのアイディア。開催が決まって間もなくの夏の頃、実加さんからメールが来た。

 

 

「トマツさん。ラビィさんの『墓には入れないよ』って曲、知ってますか」

 

ですよねぇ、やりましょう。

 

 

僕も久保さんの訃報に接した時からこの曲のことが頭にあった。ラビィさんは10余年前から歌っている曲だけど、久保さんと実加さんそのものだなぁ、と。ただ、あまりにも「そのもの」すぎて実加さんの心に負担になりそうでこの曲でのコラボは提案できずにいたのだけど、実加さんから提案していただけるのならやりましょう。ラビィさんも快諾してくれた。

 

 

 

ギャラリービブリオで何回もイベントをしてくれた久保新二さん。これが「久保新二ギャラリービブリオラストステージ」ともなったと思う

 

 

すすり泣くお客様もいた。泣かせて笑わせてまた泣かせる緩急。本場・浅草の喜劇女優の真骨頂。

 

 

 

そして最後はお客様とともに笑顔で記念撮影。

 

 

 

 

 

いい会だったなぁ。

 

 

しのはら実加さん、蓮沼ラビィさん、お集まりのお客様方、ありがとうございました。

 

 

[余談]

 

このお二人で何か企画したいなぁ思い立って8年、と書いた。


 

 

万事、腰が重い僕が「よし、やろう」と思ったきっかけも実は久保さんのご逝去が原因だ。本当に突然だった。持病はあったけど、本当に突然だった。人というのがいつかは死ぬのは当たり前だけど、突然に死ぬ。「いつか」なんて言っていたらできなくなる。ましてや僕も決して若くはないし持病もある。

 

 

久保さんが5月の16日になくなり、約一か月後の6月21日に実加さんに打診のメールをしたら快諾をいただきそこから打ち合わせを重ねてきて、うまく行って嬉しい。


北の舞姫と南の歌姫に囲まれての「両手に花」写真も撮っていただいたし。

 

 

 

 

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