褻(け)の日々・に | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

姉も僕同様医者で

彼女は

僕よりもはるかに

行動的で

 

学生の時から

国外へ飛び出し

ボランティアで

医者の少ない地域へ

乗り込んでく系の医者で

 

語学も

パッションとフィーリングで

開拓するような人で

 

はっきり言って

そのバイタリティーは

絶対真似できないし

真似しようとも思わない

志には

それなりに憧れはあって…

 

けど

そういう人物にあるあるな

日常生活面は

まるでダメ…って

家族に迷惑かける系であった癖に

活動時間のずれ

懸念して

早々に実家を出た姉

ある程度

生活環境整えられるまで

僕が家事面のサポート役として

親から

託される格好で

始まった同居

 

ほぼ国内に姉は居ないので

建前として続いてて

現状

 

手のかかるペット感覚で

僕は

姉を放置し

後片付けだけを

淡々とこなしているため

 

世間でいう処の

シスコンとは

多分違うと思う…けど

 

同居する姉弟の存在とか

個人的な情報

 

仮想世界の住人達に

伝えてなくて

…なので

例えば

配信中に

姉の声がマイクに乗ったら

 

僕に女がいる

って事になるだろうって

懸念はあって

 

そういう諸々

面倒なので

家でもミュートで

やり取りかぁ…って

思いつつ

 

シャワーから出て

キッチンへ

 

部屋で食べようと

レンチンしといた

冷凍宅配食

 

取りに向かえば

 

流しの所に人影

 

あ?姉か?

 

気にもせず

声もかけずに

レンジに直行して

 

乗せるお盆

屈んで取っていれば

 

「…お邪魔してます」

 

流しの方の

人影から

 

姉ではない人の声

 

ギョッとして

振り返れば

 

一見東洋人に見える

けど

どこか西洋の雰囲気がある

のは

 

言葉の発音からだろう

”お”を”ぅお”…と発音する

巻き舌な感じに

 

「え?誰?」

返しながら

 

相手が女性でもない事に

一瞬

 

あいつ男連れ込んだか

 

怒りが過る

とりあえず

 

夕食お盆に乗せたの

テーブルに置いて

 

「…なにしてる?」

 

姉じゃない人影

キッチンで

遭遇した以上

 

警戒すべきと

家主然と

対峙すれば

 

 

「…弟さん?ホントに居たんだ…」

 

なんだ?

僕の方から

自己紹介しろって事か

 

体鍛えた人独特な肩幅が

さっきより

整然とした態度と相まって

大きくなってる印象で

 

「私と同い年だって聞いた…」

 

…どうやら

姉から

僕の事は概ね

聞いている様子で

 

確認って事か

 

特徴あるイントネーションで

シルエットから

顔の表情

見える位置まで

こっちへ出てきた

謎の男が

 

体の威嚇とは裏腹に

人懐っこい

柔和な笑顔で

 

「私は クリスです」

 

どういうことか

姉からは何も聞いていない

てか

そもそもいつも

音信不通なんだあいつは

 

って僕の様子に

彼は

当然こうなる状況の理由

知ってるよね?って

態度で

 

「会えてよかった」

 

僕に手を差し出し

コミュニケーションの初手である

握手だろう

 

ずいっと

距離を詰めてくるの

 

いやちょっと待て

 

両手を前に出して

 

近付くなの意志

態度に出して

 

「…いや 何してんだよって」

 

僕的プライベート空間に

侵入していた

見ず知らずの相手に

 

この状況の説明を先に

希望し

 

長くなるかもしれない

いきさつを

とりあえず

話して聞かせろと

 

警戒心Maxで口にした

 

 

  つづく