近年、食物アレルギーを抱えている愛犬が増え、
改善のために「手作りごはん」に奮闘している方も
大勢いるのではないでしょうか?
■ 食事療法を始める理由
食事療法を始めるご家庭で一番多く聞かれる理由がアレルギー疾患です。
皮膚に症状が出るアレルギーが一番多く見られる疾患で、
約1/3程度が1歳未満の幼犬で発症するそうです。下痢や嘔吐の症状もありますので、とても心配になりますよね。
6ヶ月未満で皮膚疾患が現れた場合は、食物アレルギーの疑いが高いと言われています。
食物アレルギーの場合、かゆみを伴う非季節性皮膚炎として症状が起き、消化器症状(下痢や嘔吐)が伴うこともあります。
皮膚炎の症状としては、アトピー性皮膚炎との区別が難しく、
診断も困難のようです。人間の世界とここは似たような感じです。原因の特定は困難を要するようです。
■ アレルギーに対する3つの注意点
ここではアレルギーに対する原因や予防についての注意点の説明です。
一つ目は、
子犬は、産道で母体より腸内細菌に対する抗体を持ちます。
現在では、産後間もない状態で、人間の手に触れられることの多い状況です。
この人の手に存在する『黄色ブドウ球菌』などの常在菌の影響で、生まれつき腸内細菌に対する抗体が弱いため、アレルギー体質になってしまった場合が多いそうです。
子犬を触る場合は、必ず手を洗うことを心掛けて下さい。
二つ目は、
偏った食事をさせないことです。
アレルギー症状が出てしまった場合、
環境や食事が原因だということを疑い、配慮が必要です。
今まで与えてきたドッグフードの原材料等を確認し、獣医師と相談しながら、様子を見ていきましょう。
健康診断や便の様子なども重要です。
便の表面につぶつぶした荒い物質が目につくようであれば、
消化不良を起こしている可能性もあります。
根気よく観察ていくことが大切になります。
三つ目は、
アレルギー反応を起こした食材がもしもわかったのであれば、
除去した後、症状が落ち着き反応が収まった場合、
少しの勇気を持って、アレルギー反応を起こした食材を、
少量づつ食べさせることです。
ここで勘違いしてもらいたくないのは、常に必要と思われない食材を無理に食べさせることはありません。
例えば、穀物類であれば、特に摂取しなくても他の食材で補えるので、グルテンフリーのドッグフードに切替えることで問題はないと思います。
急性で重度のアレルギー反応の場合は論外ですが、
少しづつ食べさせていき、適応力を付けていくという方法です。
これも、多少のリスクが伴うため、獣医師の判断を仰ぎながら進める必要があります。
オススメする獣医師も少ないのが現状です。
また、同じ食材を長い時間与え続けることで、アレルギー症状が発症します。アレルギーの根源となるアレルゲンへの接触時間をなるべく短くすることが必要となります。
普段から同じ種類のドッグフードを与え続けないよう、良いと思うドッグフードをローテーションして与える事が予防になります。
もし、穀物アレルギーだとすれば、胃腸に長い時間とどまるようなことがあると、症状も悪化してしまいます。
消化しやすい調理法や毎日与えないよう症状が落ち着いた場合も工夫が必要です。
■ まとめ
- 子犬の頃にアレルギー症状が出たら食物アレルギーを疑う
- 偏った食事をさせないよう健康管理をする
- アレルギーになった場合、長期で治療法を考える
- 普段から同じフードを与え続けないよう予防する
食事療法は、お金も時間もかかります。病気にかかってしまう前にちょっとした注意で防げることもあります。
少しでもアレルギー疾患にならないよう、正しい情報を知る事が大切になってきますね。