「事実婚 新しい愛の形」の著者、渡辺淳一氏が、「日本は色気のない国だ。」と新聞に書いていました。
男女のロマンスがない国だ、と言いたいのでしょう。

先日読んだ、「日本を捨てた男たち」にも、フィリピーナを追いかけて、フィリピンに渡った中高年男性たちのが
「日本には中高年男性が女性と恋に落ちるような場がない。」という言葉が印象に残りました。

わが国では、結婚したら、恋愛や男女関係からは卒業して、仕事や家事に没頭して、堅気の生活を送るべきだ、という道徳的な規律が
暗黙のうちに存在するようです。

でも結婚してから死ぬまで、人生は長いです。
妻や夫だけを愛して、生涯を終えるべきだ、というのは正論としては理解できますが、実際には難しいのではないでしょうか。

渡辺淳一氏は、そこそこお金を持っている中高年男性は、一緒にお茶を飲んだり、食事をしたりするような妻以外の女性の友達を持つべきだと言っています。
できればお金をあまり持っていない若い女性がいいらしい。
それが日本の経済を活性化させ、景気を良くするそうです。

以前、経済アナリストの森永卓郎氏も、ゾンバルトというドイツの社会学者を引き合いに出して、
「景気を良くするために、日本人はもっと恋愛しよう!」とテレビで呼びかけていました。

ヴェルナー・ゾンバルトは、「資本主義」という言葉を世の中に広めた社会学者です。

この人が書いた「恋愛と贅沢と資本主義」という本があります。
中世の貴族たちの家計簿を丹念に調べて、書かれました。
それによると、私たちが生きるこの社会は恋愛と贅沢を基本的前提としており、それが資本主義の隆盛の基礎をなしている、というのです。
そして、この場合の恋愛とは、制度に縛られない、非合法な恋愛のことらしいです。
なぜ、恋愛、それも非合法恋愛なのでしょうか。
彼の知的確信によれば
非合法恋愛に血道を挙げている男性は、金に糸目をつけずに愛人に貢ぎ、それが資本主義の生成と隆盛を支えている、のだそうです。
確かに、日ごろは安い定食屋にしか行かない男でも、愛人と食事する場合は、それなりに値の張るレストランに行こうと思いますもんね。
多くの男性が覚えのあることだと思います。
ゾンバルトの理論にしたがえば、景気を良くするためには、ある程度お金を持っている、中高年の非合法な恋愛が必要かもしれません。

色気のない、お堅いばっかりの社会では、経済発展もありません。
日本の社会が20年以上も経済が停滞しているのは、お金をそこそこ持っている大人の男女の恋愛がないからではないでしょうか。

いきなり婚外恋愛が難しいなら、ダンスでも習って異性と恋愛もどきを楽しむのも悪くないと思います。
よその奥さんとか旦那さんの背中に手を回して踊るのは、慣れないうちは、結構、ドキドキします。
貯金するよりは、ファッションや身だしなみにお金を使おうかな、という気になります。
何よりも人生が輝いてくると思います。

小金持ちの紳士、淑女の皆様、ぜひ、社交ダンスを習って人生を楽しみましょう。

http://www.youtube.com/watch?v=D1lO-Xfxk3M&feature=related