安定↔︎不安定

 

「安定」は本当に

「安定」と言えるのか?

 

「そろそろ落ち着きたいよね〜」

「もう安定でいいよ笑」

なんて同級生の友人が言っていました。

要するに結婚したいってことですよね。

 

自由奔放自己中人間の私からしたら

結婚は果たして安定なのだろうか

なんて思ったりもしてて。

 

収入面を考えてみるなら、

もしも生活にかかる諸経費の

ほとんどを折半するというなら

少しくらいは貯金に回す

ゆとりができるのかもしれません。

 

だけどそれは互いに

それなりに自立して、

それなりに仕事で

収入を得ることができていたら

という仮定に基づく話。

 

どちらか片一方が、

失業したり

何かしらの理由で収入を得ることが

困難になったり

そうなった時は寧ろ

どうやって必要経費を

捻出するかという

不安定のに転ずることにも

なりかねません。

 

“人生なにがあるか分からない”

ー良くも悪くも。

 

人生っていう概念自体が、

不安定なもので

流動的なもの。

その中で一緒に生きる人間が

増えれば増えるほど、

不確定要素が増えていくし、

安定どころか不安定のリスクが

上がっていきます。

 

こう考えると、

「安定」どころか

「不安定」のリスクを負うのが

結婚であり、

自分以外の誰かと共に

生きていくということだ、

と捉えることもできます。

 

それでも時に人は

結婚を“安定”と呼ぶ。

 

それは人が生きる社会において、

ヒトという生き物が

文化文明を発展させていく過程において、

“で、あらん”と認識されてきた

暗黙の了解。

“それ”が辿るであろう道とされてきた

価値観。

殊、周囲との協調を重んじる

この日本という国においては、

“周りの価値観に合わせなければ”

という無意識が強く働く傾向が

どうやら強いらしいです。

それが故に、

時に「結婚したい」という願望は

さも「安定」が待ち受けているかの様に

表現されるのかもしれません。

 

 

 

"4"という数字は安定を表す

というのは良く聞く話で、

家屋の柱に見受けられるように

安定感のある空間は四つの柱から

生み出されます。

 

ウェイト版の4のカードを

連想してみて頂きたい。

 

誰にも渡してたまるかと

必死に抱きしめるペンタ4。

平和で幸せな時を過ごすワンド4。

安定が故にマンネリを感じて

“何か”を見失うカップ4。

余談を許さない状況であるとしても

恒常性という安定を、体を休めることで

獲得していくソード4。

 

いずれにしても、

“続ける”というところが

ミソになってきます。

ペンタ4が必死に抱きしめるのは、

誰かに奪い取られてしまうかもしれない

という不安定な恐怖があるから

かもしれません。

平和な時は、戦争が起こって

自分達の幸せ時間が

緊張感と不安に塗れるなんて

想像もしません。

安定が故に退屈になってしまって、

頑張り続けることを

放棄したくなってしまうことは

我々も往々にしてあることです。

“恒常性”ーホメオスタシスは

人間に備わった維持するという機能。

 

これらからもみてとれる様に、

安定の中にはどこか

不安定が孕んでいるのでしょう。

 

安定って何なんだろうか。

 

『トートの書』によると

 

“このカードが暗示するのは要塞である。

これは法と秩序を表し、

絶えざる権威と警戒により維持される。”

 

と記されていることから、

「安定」というのは

法によって形成された秩序が、

絶対的な力の元、

余談なく凝視されることだ

という。

 

然し乍ら我々の歴史の中において、

法や秩序が必ずしも

“正しくもなかった”し

それが故に、

戦争へと歩みを進めていってしまった

残酷な出来事は

大なり小なり繰り返されてきた。

第一次世界大戦〜第二次世界大戦

にかけての日独伊における“それ”が

記憶に新しい例とも

言えるであろうと思います。

 

そう考えると、

“安定”という概念には常に“不安定”が

背中合わせになっているように感じられます。

つまり、一見して

「均衡が取れている”様に見える”」

状態が安定であり、

それが不均衡であったならば

それは不安定な状態と

捉えられてしまう。

 

だからこそ「どまんなか」

をいく必要があるのかもしれません。

 

そして、矛盾する懸念、

すなわち“不安定”を“安定”を通して

見てしまうことが

もしかしたら感覚的に人間は

知っていたからこそ、

円盤の4は

磨羯宮(山羊座)に

位置する太陽により支配される

と定義されたのかもしれません。

 

磨羯宮は太陽が再生する宮、

とされています。

 

人という生き物が、

「万が一ダメになったら、

全部一回ぶっ壊してでも

清算して再生させたらいい」

と思える強さとその対応の術も

持ち合わせていたからなのかもしれません。

 

結局安定なんてない。

 

そう考えたら、

ちょっと肩の荷降りた感覚に

なりませんか?

 

現状維持って難しい。

だけど、

安定の裏に不安定がある様に、

その逆は当然然りで

不安定の裏には安定があったりも

するのだと思います。

ー月が満ち欠けするのが

状態的には不安定でありながら、

それがサイクルとしては安定である

といった様に。

 

いい時も悪い時も

永遠なんかない。

良くも悪くもそうである。

不変などない、世の中なのであるから。

 

易は結構この発想なんです。

いい時は続かないから、

いい時ほど転倒・転覆・転落した時

のことを考えて準備しておけと

いいますし、

逆に悪い時も永遠に続くわけじゃないから、

どうにかこうにか

“やり過ごそう”と提案してくれます。

 

今、このブログを読んでくださっている

皆様の中で、

今、どん底でしんどいよって方も

おられるかもしれません。

 

大丈夫。

“悪いこと”がずーーーーっと

安定供給されるなんて矛盾

ないですから。

 

いい時は気を引き締める。

少しでも維持できる様に。

少しでも長く楽できる様に。

悪い時はしゃーないって開き直る。

少しでも気を紛らわせながら。

少しでも直視せずに。

 

これで、いいのだ。

これが、いいのだ。

 

そんなことを円盤の4から

考える深夜1:44。

 

風天小畜

4爻変じて

乾為天

 

あとちょっとなのに。

なんでここにきて…

 

歯痒くて仕方ない。

 

またアカンくなったら

どないしよ

 

不安になる。

 

だけど、そんな時だからこそ

次の一手、その次の一手を考える。

時が満ちた時、

大きな躍進の一撃を見舞うタイミングを

その苦しくもひたむきに

未来を見据えた眼差しが

きっとカッチリ捉えてくれる様に。

 

寝ることも準備。

深呼吸を大きく2回。

横隔膜を大きく動かして、

肋骨を広げながら吸って

それらをきゅーっと

締める様に息を吐く。

 

今日も1日頑張りました。

今日を生きてて偉かった。

おやすみなさい。