山本モナのお手軽MBA | 世界一小さい新聞

山本モナのお手軽MBA

■かつて「不倫モナの世の中なめ方」という記事 で、山本モナを「世の中をなめた女」と定義したことがあった。今もこの指摘は正しかったと思っている。


■その山本モナに関する質問メールが読者から届いた。不倫モナが、「英国国立ウェールズ大学経営大学院MBA(日本語)プログラム」に在学して、MBA(経営学修士号)を取得したと、自分のブログで報告した。でも、内容的によくわからないことがいっぱいあって、現在英国に住んでいる「世界一」さんなら、教えてもらえるのでは、と質問を送ってこられた。


■つまりこの大学がどういう大学で、どんなコースなのか。英国では日本語で取得するMBAという学位はあるのか。そういう内容だ。なにしろ「世界一」はかって長崎宏子の学歴問題をスクープしたものだから、読者は信頼してくれているのだろう。そんなわけで、とりあえずいくつかの「モナMBA取得」関連記事(例えばここ )を読んでみると、読者が疑問を覚える理由があることがよく理解できた。


■まず「英国国立ウェールズ大学経営大学院MBA(日本語)プログラム」(ここ をクリック)とは何か。結論を言うと、正確には「イギリスの大学の認定を受けた日本の一企業が経営する、文部科学省無認可教育機関のMBA発行学校です」と言うべきシロモノだ。


■英国国立大学ウェールズ大学経営大学院は、英国ウェールズに存在する。そこではMBAの学位は取得できるが、それはあくまで「英語」によるコースワークを経て履修単位を取得し、修士論文を書いて提出合格して取得するものだ。これが大原則。誰もが英国で英語を使って学位を取得するのは当たり前だ。英国に滞在する日本人が日本語でコースワーク、論文も日本語で書いて提出して取得するMBAなどウェールズ大学を含む、英国のどの大学にもない。ちなみに私は、英国国立シェフィールド大学大学院で「MA with Distinction」(法社会学修士優等)を取得している。優等卒業生は、卒業式で普通の卒業生とは別扱いを受け特別に名前を呼ばれ栄誉を称えられる。優等を取得したおかげで、博士課程も返済不要の奨学金を英国政府から取得できた。


■だから私の経験との比較から、山本モナが参加した「英国国立ウェールズ大学経営大学院MBA(日本語)プログラム」は、ウェールズ大のビジネススクールで取得するMBAとは異なることがよく理解できる。では、山本モナが参加したプログラムは何か。


■まずこのプログラムは正式には「UNIVERSITY OF WALES VALIDATED DEGREE SCHEME」(ウェールズ大学認定学位計画)と呼ぶ。ある組織がウェールズ大学に何々の計画で学位を発行しますが、認定していただけますか、と相応の報酬を提供し提案してOKを取ったスキームであることがわかる。この組織が、Human Academy HABSだ。モナが毎週土曜日に通学していた「大学院」は、Human Academyの東京本部であり、ウェールズ大学大学院のビルディングではない。コース授業で使われる言語はウェールズ語でもなく、むろん英語でもなく、日本語。読み込む文献は日本語、教える教員は日本人、なんのことはない全部日本を引きずっており、教育するのはHuman Academyという、一般に耳にしたことのない株式会社のHABSが作った組織である。私はいまここで、この組織が提供する教育の内容をとやかく言っているのではない。この株式会社が提供する「英国国立ウェールズ大学経営大学院MBA(日本語)プログラム」という表示がおかしい、と言っているのだ。


■この表記だと、まるで英国で勉強して取得したMBAだと思う人もいるだろうし、ウェールズ大学が教育に「直接」かかわり、同大学から教員を派遣、前面的に協力して高等教育を行っているように受け取ってしまうではないか。実際、山本モナは、日経ウーマンからの取材で、「私が通ったのはイギリスの経営大学院です」と答えている(ここ をクリック)。


■誤解のないようにするには、「イギリスの大学の認定を受けた日本の一企業が経営する、文部科学省無認可のMBA発行学校です」と言うべきだ。この学位発行組織は単に一企業だから、たとえ倒産してもウェールズ大学は何の責任もないだろうし、ましてや学費返却もないだろう。そういう意味でも「イギリスの経営大学院」と呼ぶのはふさわしくないどころか、間違いだ。


■このMBAプログラムは、2年間。1年目の前期に必修単位40(4科目)、後期必修単位40(4科目)。2年目の前期選択単位40(20数科目の中から4科目)、後期は論文(40単位)執筆にさく。モナがインタビューに「テレビ局勤めのころ、経済ニュースの取材もしましたが、経済に関する私の知識は人並み以下でした。例えば株に関するニュースでも、「“引け”って何?」というレベルで、取材していても内容がよく分からない」と答えているように、悲惨な知識レベルからスタートして、この程度の単位取得だから、おそらく経営学部の2年レベルにも達していないだろう。しかし、彼女は何としても「私が通ったのはイギリスの経営大学院です」にしたいようだ。不倫女は見栄っぱりだなあ。


■モナは合格通知をメールでもらった後、自分のブログに、「きょうPCでメールをチェックしたら、大学院から、私の修士論文がイギリスでの審査を終えて、合格したとの通知が届いていました!」と記述している。「イギリスでの審査」とは何か。日本語で書いた論文をウェールズ大学の誰が読んで審査するのか。それもモナだけの論文ではなく、たくさんの日本人学生の日本語論文を英国人の教員の誰が読むのか。そして「審査」とは何か。正確には内容的には「無審査」だろう。モナが書いた論文は日本人の担当教官(Human Academy)がOKを出したらそれでOK。教育の中身は東京まかせの丸投げ状態で、後はウェールズ大学が「認定」すればよい。実にお手軽の「審査」と言えよう。


■最終学歴は、間違っても「英国ウェールズ大学経営大学院卒」ではなく、「HABSのMBAコース修了」と書くべきだ。


■以上の流れから考えると、「英国国立ウェールズ大学経営大学院MBA(日本語)プログラム」のもとでのMBAという学位は、ウェールズ大学とはほとんど関係のないところで教育された人が取得する学位ということになってくる。とてもじゃないが、人に「イギリスの経営大学院」からMBAを取得したと自慢できるレベルじゃないことがわかる。だからためらいなく、はずかしげもなく「英国の大学院でMBA取得」と言ってのけるモナはやはり「世の中をなめた女」だと言わざるを得ないだろう。


■なお彼女は、ウェールズ大学の卒業式に行くのを楽しみにしているそうだけど、参加はできるが、心理的にウェールズ大学とほとんど関係のないMBA取得者が、行ってどこに座るのかとは思う(本人は卒業式が何月何日か知ってますよね?)。大学側にしてみれば、参加させないで東京のHuman Academyから授業料の一部を取っちゃうというわけにはいかないだろう。


■モナが行きたいというウェールズは、ディラン・トマスの故郷で田舎だ。私のウェールズ出身の友達も、自身のことを「田舎者」と自嘲するぐらいだから。また幾人かのウェールズ出身の英国人教員も同じように、ちょっと卑屈になる。東京の華やかな世界に生息するモナは、正直言ってガッカリするだろう(カーディフは大きな町だけど)。日本国内にはしっかりした早稲田、慶応、同志社など日本人に提供するMBAコースがあるのに、どうしてそこへ進学しなかったのだろう?


■いつも独りよがりの不倫モナが「英国の大学院でMAB取得」――この響きと字面に酔ったってことかも知れない。それにしても、土曜日一回の通学で2年間300万円はあんまりな値段じゃないか。