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週刊シカオ #68~#61

スガシカオ さん  :1999年10月25日(月) 22時22分


週刊シカオ #68

伝言板の閉鎖まで、残すところあと僅かになりました。

忘れ物はありませんか? みなさん同士の連絡は、とれる内に とっておいたほうがいいですよ....。 週シカに関しては、できればほそぼそとでもしばらくは続けて いきたいなとは思っているので、可能であれば残したいです。 これからはぼくから皆さんへの完全な一方通行になりますが、 情報関係関係を知りたい方は、情報誌shikao times、 スガシカテレホン03-3464-0433、オフィスオーガスタのHP、 などいずれも全国どこからでもなので御利用ください。 アホな話を聴きたいというご奇特な方は、JWAVEのぼく の番組はまだ続きますので、そちらのほうで・・・ちなみに、 熊本をはじめ、全国各地にあるコミュニティFMでぼくの番組を ネットしている局が結構あるので、調べてみて下さい。もちろん スカパーに加入されている方はきけますし、有線でもきけるみた いです。それから、11月から番組をインターネットできけるよう にするインターネット放送というのも始まるらしいです。来週の 放送でくわしくいいますが・・・そのうちJーWAVEのHPに もアップされると思います。この企画いいですよね。 まあ、そんなこんなでツアーも千秋楽を残して閉鎖というのは、 なんとも心苦しいのですが、これもなにかの縁なのでしょう・・。
思い起こせば、この伝言板を始めた頃はほんとに質素でCDも売 れないわ、テレビや雑誌にもでられないわで、一つの宣伝機能と して始めたのですが、沢山の方が出入りするようになり、連絡網 や情報交換の機能が芽生え、そして現在のような総合的なコミュ ニケーションの場に変わっていったんですね。ファンクラブを作 らないぼくにとっては、ラジオとHPが大きな架け橋になってい ました。でも、ラジオにもやはり最終回があるわけで、この伝言 板もいつかは最終回をむかえるなら、いい形でそれを迎えられた のは、よかったのかもしれませんね・・・。 きっとそうゆう波が静かに訪れたのだと思っています。 今のような形で、またいつか再開ということは、ぼくはおそらく ないような気がします。ですが、需要があれば必ずそれを供給す るなにかの機能が誕生するものだと思っています・・・それがラ ジオなのかネットなのか、ファンクラブのようなものなのかはわ かりませんが・・・。
掲示板の運営に携わって頂いた方、そして掲示板を盛り上げてく れた皆さん、ほんとに長い間ありがとうございました。

さて、話はガラっとかわります。 いよいよツアーもあと4本。もっとやりたい!!来年はふやすぞ、 数を!! 数をふやすためには何をやらねばならないかっという と、締め切りを守る、という事に結論として辿り着く訳です。こ まったもんだ・・・。 しかし、残り4本は1日おきで連チャンです。テンションあげて いきますので、お楽しみに!! ちなみに・・・今回のツア?中、ぼくは『99’ツアー日記』な るものをずっとつけています。かなり生々しい内容になってます。 これはたぶん次のシカオタイムスに掲載されますので、まってて 下さい。 後半戦は曲目やアレンジをいじって臨みます。とりあへず、大阪 の初日ですね、いってきます!!

スガシカオ さん  :1999年10月19日(火) 19時19分

週刊シカオ #67

ここのところツアーで外出しっぱなしのうえ、戻ったらもどったで なんやかんやと忙しくて、久々にこのページをのぞいたのですが・・ ・・閉鎖及び縮小・・・・正直いってビックリしています。
今はちょっと、まだ急には整理がつかないので・・ 整理ができたら、また書き込みをします。

スガシカオ さん  :1999年10月11日(月) 18時48分

週刊シカオ #66

今回は、長崎の本番前の楽屋より、森さんのマックをかりてお送り します。 せっかくみんながいるので、一言づつ書いてもらいましょう。
森 俊之>>ファミリーシュガーのキーボード兼バンマスの森(とりもしゆきとも言いますが。(笑))です。いやはや今回のこの8泊9日 の中国?四国?九州ツアーは、気持ち的にも演奏的にもすごく充実していて、とてもいい内容になってます。 一応今日(長崎)でこのクルーは終了するんですが、帰京してしっかり疲れをとって次のクルーに望みたいですね。僕は金沢後、腱鞘 炎になってしまったので(涙)、コンディションを整えてがんばりたい!札幌、名古屋、大阪、東京のみなさんお楽しみに?!!
坂本 竜太>>みなさん、お元気でしょうか。はじめて書き込みしてます。ベースの、竜太です。今回の演奏は、非常にバンドサウンド してきていてグイグイのノリノリに仕上がってるかと思います。 ボクは、デビュー当時からやってますが、今回のツアーが、いちばん気に入っているよ。みんなは、どうでしょうか? 後半戦は、さらにグレードアップしていくつもりです。 あと、宣伝しちゃいます。 エイリアンズ アー っていうユニットを、はじめました。 ライブに来た人には、パンフレットが、あったと、思いますが、 10月25日発売です。よろしくね。 それでは、、、、。
沼澤 尚>皆さん、初めまして!このツアー中に各地でおいしいものを食べ過ぎて3kg太ったドラマーの沼澤 尚です。(笑)明日は水 泳とサウナとスポーツマッサージで4kg落とします。スガシカオの素晴らしい音楽、そしてハイクラスで楽しいミュージシャン、スタッフと 共にツアーも後半戦に入りました。さらに高いクオリティを目指して、千秋楽に向けて精進していきますので皆さん楽しみにしていてく ださい。
間宮 工>こんにちは!お元気でしょうか?毎日楽しく過ごしております。今回のツアーもいつもにも増して楽しく過ごしております。皆 さんも楽しく過ごしてください。。。あぁ楽しいなぁ。。。
大滝 裕子>みなさん、こんにちはFamily sugarの大滝 裕子です。今回はバンドのみんなが積極的にコーラスに参加してくれて、今 までとまたひと味違った音を楽しんでもらえてるとおもいます。あと残り少なくなってきてしまいましたが、これからこのライブ をみに来てくれる方は楽しみにまっていて下さいね。 この先、ツアー太りに気をつけながらがんばりま?す。
てな、わけで・・・えぇ??!!もう本番? おれ、かけないじゃないのぉ。まったく、もう。 では、また・・・。

スガシカオ さん  :1999年10月01日(金) 21時27分

週刊シカオ #65

皆様に大変心配おかけしました。 謎の腹激痛は、完治とまではいきませんが、とりあえずおさまった ようです。やっぱり風邪とかだったんですかね・・。 新潟の時は、ほんとにハラがやぶれるかと思いました(ちょっと大 袈裟ですけど)、特にシャウトの時ね・・。 さて、これからはツアーも中盤戦。健康にだけは、気をつけてやって いきたいと思ってます。前回の札幌公演をトバシタ時、公演中止の看 板の前で記念撮影した写真がいくつも送られてきて(もちろん、イヤ ミでおくってきたものではないのですが・・)、あぁこれはホントに もうしわけないことしたなぁ、と更なる反省をしたので、とにかく基本 は健康、を目標にツアー乗り切ろうと思ってます。
そして、大阪の番組MFがついに最終回をむかえました。 1年間みなさんありがとうございました。また、やりたいですね、 あーゆー超個人的な番組。たのしかったです。
ツア?中はなかなかこの週シカがアップできませんが、いろんな とこでネットかりて更新していきたいと思ってます。
仙台、新潟、金沢にきていただいた皆さん、ありがとうでした。 また来年あえることを、楽しみにしています。
では。

スガシカオ さん  :1999年09月18日(土) 21時45分

週刊シカオ #64

えっ・・? もう来週からツアーなんですか? はぁ・・・ いきつく暇もないですね・・。
えっと・・前回のクイズの答え。もう知ってる人もおおいみたいだけど、 「パーマかけました(関西では“あてました”)」です。ツイストって やつですね、楽チンです。今度はこれでテレビでるので、観て下さい。 最初は違和感あるかな?おれはなかったけど。
あ?それにしても、いつのまにか秋だなぁ。 アルバムうれてるなぁ・・・。みなさんのリクエストのおかげです。 では、また・・。

スガシカオ さん  :1999年09月06日(月) 23時24分 週刊シカオ #63 いよいよアルバム発売がせまって参りました。 今回もシカオタイムスやパンフレットその他、いろんなところでつ かわれているセルフライナノーツのオリジナルを掲載します。もち ろん、いつも言っていますが、CDきくまでは情報は入れたくない、 という人は読まないで下さい。
あっそれから、ぼくは『SWEET』発売記念と称して、◯◯◯◯ ◯◯◯した。 正解は次回のアップで・・・。
アルバム「SWEET」/セルフライナノーツ
このアルバムは武道館/大阪城ホールの後、1999年の春から、 降りやむ気配のない激しい梅雨が終わる7月にかけて創られました。 ぼくはちょうど33歳を目前にひかえ、そして色々な周りの状況が 日々目紛しく変わっていく中で、相変わらずなんのコンゼプトもな く創り続けていました。ただひとつ、目標があったとすれば「聴き やすくて、深い」ものを創りたかった、ということくらいでした。 前作「FAMILY」というアルバムは、創り上げた直後に感じた 印象が聴くにつれ消えていき、その正体をはっきりと表したのは、 ツアーも終わる年の暮れだったように思います。「FAMILY」 には明確なテーマ性があり、そのテーマに全ての曲が引き寄せられ るような、あるいはそのテ?マ性に基づいた解釈を強要されるよう な、深くて強い引力がゆっくりと流れているように感じます。その テーマはきっと「CLOVER」の頃から引き継がれ、[FAMI LY」で明確になったような、きっとはじめからぼくの中にあった ものなのだと思えるのです。おそらく今回のアルバムでもそのテ? マ性は引きずっているとは思いますが、2年半一線でやってきた経 験とカンで、今作はすばらしく軽快でポップでオリジナルな作品が できたと自負しています。
今までどちらかというと歌以外の余分な部分がきらいで、それゆえ 曲が短いという結果になりがちだったのですが、この作品のいくつ かは間奏やイントロ/アウトロの充実をはかりました。その分、キ ーボードの役割が増したのがひとつの音楽的特徴ではないでしょう か。そして、比較的ルーツ音楽がはっきりとわかる曲がおおいのか な、という印象が自分ではあります。アルバム全体の曲のニュアン スを言葉にするのは、難しいのでやめます。 歌詞は「下町シリーズ」「ドキュメントシリーズ」と、だんだん増 えてきておもしろいです。 便宜的に男女のことを歌うことも多くなりましたが、本当は男女の 恋愛沙汰のことなどただの入れ物で、それゆえに男女の歌なのに「 愛のなさ」を感じることが多いみたいです。いろいろなことに当て 直したり、入れ物を変えたりするとおもしろいのかもしれません。 今までと決定的に違うことは、「共感」という点ではないかと思い ます。[SWEET」では他者との「共感」というニュアンスはと ても希薄で、すごく個人的な出来事とか視点の上に成立していると 思います(もちろん共感する方もいるとは思いますが)。これはた ぶん何か一つのことを詞にしようとした時、そのスト?リ?自体を できる限り限定して、小さな小さな世界を描くことで、なにか普遍 的なものを捉えたいと思ったからです。「それはかなり難しいぞ。」 と思いましたが、歌詞はやはり相当に得意分野なのかもしれません。 どの歌詞もえらいスピードで書いていたし、こんな展開にしようと かはあんまり考えませんでした。勝手に歌詞が書かれる、勝手に話 が進む、そんな感じがつよいです。自慢ではありませんが無駄な言葉はひとつもありません(師走をのぞく)。
「あまい果実」 自分の作品の中では、今まで音楽的にも歌詞的にも「サービスクー ポン」が一番好きだったのです。もしかしたら順位が入れ代わって しまうかも知れないくらい好きです、この曲。本当にこの曲がつく れて、そしてそれを理解してくれるスタッフと仕事ができてよかっ た・・・あとは・・リスナーにシカトにさえされなければ、この曲 は「サービスクーポン」を超えられると思っています。 しかしこの手の歌詞を書くと、「いけてない男、スガシカオのスト ーカーシリーズ」みたいなことを必ず言われるのですが、そうゆん じゃないんだけどなぁ・・・とトホホな気分になってしまいます。 でもまぁ、読んだだけじゃそうみえるか・・。この曲は歌詞が変態 とか、音が歪んでるとか、そんなことはど?でもいいのです。最後 のサビで全てが一丸となってなだれ込むグルーブさえあれば、後は 何もいらない。それまでと、その後にある音はグルーブをより良く 感じるための過程にすぎません、ぼくはそう思います。 でもこの曲ってロックっぽいんですかね、よく言われます。
「正義の味方」 JBスタイルのファンクは意外なことにも始めてで、やったらやった でやはり楽しい。しかしこのスタイルを最初に構築したJBはやは りすごいですね。中盤に出てくる山本さんのサックスソロは圧倒的 で、もはやメロディーの一部にすら感じるくらい重要な位置を占め ているように思います。 歌詞は「夏祭り」に続く「下町シリーズ」です。ぼくの育った下町 には、そこら中に何を造っているのかわからない工場が沢山あって、 歌詞に出てくるような家族が実在していました。時代の移り変わり と共にそれらは消えてしまったのかも知れないし、ぼくが気がつか なくなったのかもしれませんが、いつの頃かぼくの生活の中から消 えてなくなってしまいました。もちろんこの曲は彼等が本当に「正 義の味方」であったかどうかが主題であるわけもなく、自分の成長 や環境の変化のなかで消えていく不思議な感じ(あるいはそのよう なことに意識的ではない感じ)を童話的に描きたかったのだと思い ます。
「夕立ち」 歌詞を書く上で、感情そのものの動きをダイレクトに表現する手法 は、いわばぼくの十八番で、最もやりやすい方法なのだと思います。 この曲はそうゆう得意な手口を一切使わず同じ着地点に到達できな いものかな、と思って実験的に着手しました。うまくいきましたね、 歌詞はやっぱり得意分野です。どの曲も「けっこうひねって創って ありますねぇ」といわれますが、誇張抜きでほぼ半日でどの歌詞も あげています。勢いで書いてるだけなんです、ほんとは。 創った当初、この曲が好きだと言うスッタフが続出しましたが、こ うゆう曲は時間さえあれば結構かけてしまえるんですね(そう思っ てるだけかも知れませんが)。夕立のヌメェ?っとした感じを、ア レンジしていくのがおもしろかったです。キーボードの森さんのア ナログシンセは、今回のアルバムで大活躍ですが、この曲でもいい 味だしまくっています。
「ふたりのかげ」 よく「◯◯の神が降りてきた」みたいなことをいいますが、ぼくに とって「ふたりのかげ」の歌詞はまさにそんな感じでした。実際そ こに居て、書いてきたんです。ほんの数十分でしたが、その見たま まをスケッチしてきました。スト?リ?的には彼女を送った帰りの 地下鉄で、人身事故が起こり混雑を余儀無くされ、ひまにまかせて 色々なことを考えている・・・だけのシンプルな詞なのですが、こ の数行の詞に含まれている感情は、この詞でしか表現できない種類 の感情のような気さえします。とても神聖な時間の流れの中にいて、 色々な世界のわずらわしいことやいやらしいことを飛び越えて、純 粋なラブソングを書き切ったかんじがしました。 ストリングスアレンジは相変わらず萩田氏です。「スガくんもすっ かり有名になっちゃったねぇ」といわれました、なにをして有名な んだか今ひとつ意味がわかりませんが・・・いいアレンジほんとに ありがとでした。曲がより神聖さを増しました。
「310」 大得意のファンクナンバーです。ぼくはベーシストとしては失格中 の失格なのですが、この手のベースを弾かせたら天下一品だと勝手 に思っています。 アレンジをしていくうえでアイディアはいくらでもあったのですが、 ちょっと遊んでしまいました。この曲の至る所に過去の偉大なアー ティストが残したフレーズや展開やニュアンスを、ほんの少しずつ、 巧妙に借りてきてちりばめました。要するにパクリまくり、です。 でも90年代はパクルことをリスペクトという言葉で片付ければ怒 られないので、そうゆうことにしておきます。音楽通を自負する方 は、ぜひ見つけてニンマリしてください。 歌詞は自分で書いておいていうのもなんですが、ヒドイですね、冷 静に読むといやがらせに近いものがありますね。首の後側の神経を ギュッと掴まれるような、この歌詞の匂いを理解できるのは30代 のサラリーマンだけなんじゃないか・・と言う声もありますが、逆 にいえば30代のサラリーマンにしか理解できない曲というのも希 少でおもしろくありませんか? ありませんよね、そうですよね。 「SWEET」の特徴の一つは、この歌詞にあるような共感ではな い面白さなのだと思います。まるで映画かなにかを見ているような 空気感、でもそれは決して絵空事ではなく、ものすごくリアルな現 実なのだと思います。社会と欲望という一人の人間をとりまく大き な二つの渦が、同時進行で描かれ、一つの結論になだれ込んでいく 様は、売れない映画のストーリーっぽいですね。歌詞の最後の方で、 「男性的妊娠」をすごく意識して書いていたのを覚えています。
「夜明けまえ」 最初は8ビートの曲を創ろうとおもっていたのですが、どんなにが んばってもやっぱり16になってしまうのは、もはや好みとか得意 とかいうレベルではなくて、「体質」なのだと思って諦めました。 曲を創る上でぼくのひとつの理想型というは、引き締まったワンコ ードメロディーでグイグイおして、サビで一気に解放されるという 形です。今までにも、「ドキドキしちゃう」「sweet bab y」など、いくつか創ってきましたが、この曲もその手法です。フ ァンクも大好き、ポップも大好き、というぼくにとって、その二つ の音楽的融合は水と油を混ぜるくらい難しいのですが、ポイントに なるのは切り替わる瞬間にどんなメロやリズムをそこにブチこむか なのです。「夜明けまえ」はこのつなぎを創るためだけに1か月も かかってしまい、関係者を激怒させました。一生懸命やってんだか ら、そんなに怒ることないのに・・・。 「310」の後の曲なので、シングルバージョンより幾分か軽快に 仕上げたつもりです。 それと、この曲は若年層に人気がありますね。わかりやすいからで しょうか・・。この曲だけ聴いてアルバム買ってしまったら、怒る だろうなぁ・・・。
「師走」 この漢字を「しわす」と読めない人が結構いるのにビックリしまし た。 この曲は毎回アルバムに収録される「ドキュメント・シリーズ」み たいなものです。4月の下旬頃、ぼくは深夜に帰宅してワインをガ ブのみして床につきました。寝ぼけた頭の中にイントロの「フッン ガ、フッンガ」という音が流れてきて、続いてメロディが聞こえて きました。そのまま寝てしまおうか、記録しようかしばらくの躊躇 の後、テレコに記録しておくことにしました。歌詞も一緒に録音し たほうが後でわかりやすいだろうなぁと思って、その場で即席につ くったのですが、その時の歌詞がほぼそのまま採用されています。 ただこの「フッンガ、フッンガ」というニュアンスが一体なんの楽 器なのかを探るのに、ちょっと苦労しました。 名前をかしてもらった山崎くん、今度「中華料理」おごります。
「グッド・バイ」 地味な曲ですが、ぼくはすごく好きになってしまった曲で、レコ? ディング中ずっとこの曲にはまっていました。スタジオの行帰り、 移動中ずっと聴いていました。演奏は生バンドスタイルに挑戦した のですが、アルバムの中に入れると浮くかなぁ・・という懸念もと りこし苦労に終わってよかったです。演奏メンバーは山木秀夫(Dr)、 中村キタロー(B)、森俊之(Key)、スガシカオ(G,Vo)と いうぼくを除けばユメのようなメンバーで、ほぼ「せーの」でとり ました。もっと今どきのソウルアレンジに仕上げればひと昔前の渋 谷系っぽくなるなぁ・・・と思っていましたが、演奏したメンバー が(ぼくも含めて)そろいも揃ってオヤジソウル好きだったので、 めちゃくちゃ南部っぽいサウンドに上がりました。最後のほうのグ ルーブはフェードアウトするには余りにも惜しいっ。 この曲の歌詞も「彼女がどこかに行ってしまったことがあるんです か?」と聞かれるのですが、ひと言も女だなんて言ってないんだけ どなぁ・・・。
「いいなり」 激怒していました、イカっていました。その感情を表すのに、この 出来ではまだ不十分なくらいです。本当はもっともっと過激でエキ サイティングにしたかったのですが、音楽という枠を飛び出てしま うので、ここらへんで止めときました。歌詞も本当は5番くらいま であったのですが、2番までで凝縮しました。 あまりにもイカっていたため、今聴くとエライことになっていて、 一体どうやってライブでやるんだろう? という悩みが頭をもたげ ます。 最後の狂気のギターソロは「イジメテミタイ」の時に弾いてもらっ た羽田さんに、再度お願いしてやって頂きました。いったいぜんた いどんな弾き方をすればあんなソロがひけるんでしょうか・・・?
「ぼくたちの日々」 武道館/大阪城でやった生ピアノ&ストリングスのぼく日々は、ぼ くの中ではひとつのユメだったのです(別に場所は武道館でなくて もよかったのですが・・)。あのストリングスのメロは最初に創っ た時に歌メロと一緒に出てきたのですが、CDだとマスキングされて よく聞こえないのです。ぼくの中では、歌と同等くらい重要なんで すが・・・。 この曲はサビを創るのにひどく煮詰まって、何日も悩んだ挙げ句、 フラフラとコンビニエンス・ストアーに出かけていった時に突然浮 かんだのを覚えています。もしあの時コンビニにいかなかったら、 冗談抜きで「ぼくたちの日々」はボツになっていたと思います。そ う考えると、ちょっと恐いです。創った時からアルバムの最後に入 れる曲にしようと思っていたし、収録したアルバムのタイトルは「 ぼくたちの日々」にしようと決めていました。結局アルバムは「S WEET」になってしまいましたが、これは成長した証拠だと自分 のなかでは思っています。 ちなみに「SWEET」にはそれほど深い意味はありません。「あ まい果実」にひっぱられた事もあるかもしれないし、逆説的な反語 の意味あいもあるし、砂糖的な甘さではなく食べられないくらいの 過剰な「あまさ」の意味もあるし、アルバム全体を聴きなおしてみ たぼくの直感的な言葉です。
最後に、今回はのアルバムはアコースティック色がいくぶん薄れて います。別に意識した訳ではありませんが アコギの出番が減ってしまいました(せっかく新しいのを2本も買 ったのに・・・)。 次のアルバムがどうゆう方向にいくのか、ぼくにも全くわかりませ ん。ちょっと企画ものっぽいのもやりたいし、他のミュージシャン との共演もやりたいし、すごくプライベートな音楽も創りたいし・・ って「SWEET」というアルバムの本当の正体が見えた後、次の アルバムの方向性を決めたいと思っています。なんだかんだそれら しい事をいっても、結局いつも勢いと瞬発力でアルバムを創るので・・・・。
このアルバムが沢山の人の心に届く事を願っています。
                                   スガシカオ

スガシカオ さん  :1999年08月26日(木) 22時51分

週刊シカオ #62

先週のオーガスタキャンプ以降、なんだかさっぱりしない体調がつ づいています。働き過ぎたかなぁ・・・夏バテ?
あまい果実がリリースされて間もないのですが、いよいよ9月8日がちかづいて参りました。

ふふふ・・・いいっすよ、今回のアルバムも。 ビックリしてください。 また9月になったら、セルフライナノーツのせますが、シカオタイムスがその前に発送されると思います。今回はアルバム総力特集です。こちらもお楽しみに・・・。
しかし忙しいなぁ・・・、リハがはじまって落ち着いたら、また アップします。では。
この時期に聴く「夏祭り」は効くなぁ・・

スガシカオ さん  :1999年08月12日(木) 16時02分

週刊シカオ #61

今年はあついですね。グランドクロスは終わったのでしょうか? 大魔王はどうしたのでしょうか? それにしてもあつい。
さて、伝言板でも話題になっていますが、隠してもかくしきれないので、白状しますが、来週スマスマにでます。 決して笑わないで下さい。 浮きまくっています。 彼等はカッコよすぎますって。人間としてのひとつひとつの細胞 がちがいすぎます。ほんとにスマップのプリクラにシカオがうつ りました・・・みたいな感じなんです。、かんべんしてください よ・・・トホホ・・。はぁ・・はずかしいなぁ・・・。
それはそうと、ついに、ついに「あまい果実」がリリースされま すね。それにしてもこの曲、強烈なゆえ、ラジオとかテレビとか 結構かけにくいみたいでひかれてるみたいなので、もう、リクエ ストしか道はなしっ・・ぼくもまめにリクエストしますんで、どうかみなさん、お力添えを・・・今回だけは頭さげちゃいます。 だって、この曲売りたいじゃないですか・・・こんなすごい曲なのに・・・。 というわけで大サ?ビス企画。本人セルフライナノーツ原文をのせちゃいますので、読んでみて下さい。 曲が先に聴きたいという方は、読まないでね。
「あまい果実」 「あまい果実」はそもそもアルバム用に創った曲の中の1つでした。 ぼくがいつも使っている「インチキ君」という安いリズムボックス を使って、けっこう手早く創ったデモテープだったのですが、ほぼ アレンジはそのデモのまま採用しました。あの安っぽくて軽薄で歪 んでいる感じが、妙に腰にくるのです。 アルバム制作の過程において、先攻シングルをどの曲にするかは大 きな問題になっていました。「夜明けまえ」で獲得した新しい層の ファンのために、もうひと押しわかりやすいポップな曲を用意した ほうがいいのではないか、というスタッフもいましたし、季節柄バ ラードっぽい方がいいのでは・・という意見などもあり、シングル 曲の候補が3?4曲選出されたのです。ぼくは結構どーでもいいと 思っていたので、傍観を決め込んでいたのですが、なんとその中に は「あまい果実」が選出されていたのです。正直いってビックリし ました。 いままでこのタイプの曲はアルバムやライブでの核心部分を担う役 割こそすれ、決して表立つ位置にくることはなかったし、どんなに 出来がよくてもシングルの候補にすら選ばれることはありませんで した。その選出の理由は単に「カッコイイから」。 ぼくはこの曲が、いままでにないエネルギーに満ちていると思った のは、そんなことも一つの要因になっているのかな、と思っていま す。「あまい果実」が他のポップなシングル候補曲と同じ次元で扱 われるということ、それはぼくの今までの活動経緯によるところも 大きいかもしれないし、音楽シーンの小さな変貌もひとつにはある のかもしれません。いずれにせよ、こんな曲が洋楽に混じってラジ オから流れたり、テレビの歌番組で歌われたりすることを想像する や、ぼくは薄ら笑いさえうかべるくらい爽快な心持ちになったので す、そして、この曲をシングルカットしましょうと説得にはしりま した。 この曲には、いろんな説明は必要無いように思います。スガシカオ というドロドロとした空気感が全ての部分にまん延していて、聴い たまま、感じたままが全てだと思っています。
「夏祭り」 今回のアルバムを制作している中で、ぼくの書く詩におもしろい傾 向があることが発見されました。それはぼくの育った「東京の下町」 にある独特の匂いというか現象が、歌に表出することがあるらしい のです。スタッフのなかに、ぼくとほぼ同じような地域出身の者が いて、彼には非常に当たり前に理解できるそうなのですが、他のス タッフには「へぇ、こんな感じなんだぁ???」と不思議がられる ことになるわけです。 この「夏祭り」はその「下町シリーズ」の第1弾ということになり ます。祭りで街全体の流れが変わっていく感じ、「宮入り」という 言葉、宮入りのときの人々の空気感、こうゆうのは経験してないひ とにはあまりピンとこないみたいですね。なんせぼくらの地元では、 祭りで神輿をかつぐことは半ば強制的で、ゆえに「宮入り」なんて 言葉はほぼ共通語のつもりで使っていたのですが・・・。 この手の曲がどれだけの共感を呼ぶかなんて、考えてもみませんが、 きっとほとんどの方が「???」なのでしょうか? まぁしょうが ないですよ、そうゆう曲ができちゃったんだし・・ははは・・。い つもいきあたりばったりですんません。 最後に、この曲はあえてアルバムには収録しないことにしました。
てなかんじで、今週も激務が続きます。 HMVでライブやって、そのまま帯広いって、一泊して仙台でラ イブやって、帰ってきて取材・・・あ?大変。 みなさんも夏バテにはきをつけましょうね。 ではでは。