㉘本来の自分を取り戻せ。 | 甲状腺未分化がん闘病記

甲状腺未分化がん闘病記

甲状腺乳頭がんから未分化がんに転化り患した、超特急がんサバイバーのリアルながん情報を生存中に書き残します。

こんにちは。

いつもいいねくださりありがとうございます。

 

昨日は異常なアクセス数でしたが、記事をアメトピに掲載していただいたそうで、よく分からんけどありがとうございます。

生涯に一度くらいはそんなことがあってもいいですよね、よく分からんけど。

 

私は甲状腺乳頭がんと診断されたけど、手術の検体から未分化が見つかっちゃって、やっぱり死の際近くまで行ってみたものの、分子標的薬のお陰で普通の人に戻った、未分化がんM1患者の人です。

余命は当初の半年から2年に延期されましたが、そこから先は医師が寂しい目をしたので悪性度が高いことには変わりない元気な人です。

自分の立ち位置が難しいこのごろ・・・。

 

 

 

そもそも、なんで未分化がんになったの?  というところですが、元々の乳頭がんを放置し過ぎて転化したというところです。

それがこの度、医療過誤として認められました

病院からというか、保険会社からですが、保険金が出るという電話を本日もらいました。

月額の医療費は、現在57,600円の限度額いっぱいまで薬代だけで使い切ります。

一年間で691,200円。 2年間生きられたとして1,382,400円。

高額療養費制度があってもなお、やっぱり分子標的薬は高価な薬です。

それを心配せずに生きることに専念できるなら。。。それが本来の私です。

そして今日、それを勝ち取りました。

 

 

がんが発覚してから約半年、これまで人前で泣かずにお別れのご挨拶をしてきたので、「気丈だね」、「強いね」 と言われてきましたが、馬鹿言っちゃいけない。武士じゃあるまいし、そんなわけないでしょうw

でも、今日は生きるための闘いに光が見えて、ようやく安堵して泣けました。

自分の置かれた状況・・・そして、ここまで頑張ったよ、自分。

 

 

 

この前泣いたのは入院中。

2度目に嚥下訓練にベッドまで来てくださった言語療法士さんの前で。

1度目はまだ痛みで起き上がれなくて思うように動けない自分にイラついて、優しい言語療法士さんの語りかけがよけいに腹立たしく思えて、思わず舌打ちして「もう少し痛みのない日に来てもらえませんか?」と言って追い返してしまったの。

そんな私、クソかなぁ? ごめんね。

術後の痛みでツラかったのはもちろん、なんでこんな目に合わなきゃならないんだって、長年のかかりつけ医に対する怒りもあったのを八つ当たりしてしまったのね。

なのにその数日後に、仕事とはいえ、ニコニコと嫌な顔一つ見せずにまた来てくださって。

「この前は悪態ついてごめんなさい」と不甲斐なさを詫びたところで、気持ちの底が抜けてしまったんだね。

とにかく甲斐甲斐しく朝晩問わずお世話をしてくださる看護師さんたちへの感謝の気持ちと、そしてなにより、治療のために大学病院のトップチームを組んで手術に当たってくださった医師のみなさま・・・そんなにしていただいたのにあと半年しか生きられずに、感謝の気持ちがあればあるほど自分の不甲斐なさに泣けて泣けて。。。

そうして泣く私の話を、言語療法士さんはうんうんと聞いてくれたっけ。

ごめんね、次の予定もあっただろうに。

 

退院してからも通院で高速を一人で走る間に、体調悪化のなかで間もなく終わりが来ることを自分に言い聞かせた時、きゅっと締め付けられた思いをぐっと堪えてハンドル握ったっけ。

 

そして今日、私が不調を訴え続けてきたのに検査を怠ったという因果関係が認められたという事実に対して、相手方の病院と電話中にもかかわらず、やっと鬼の心がほどけて涙が堰を切ってあふれ出ました。

心を鬼にして、人を恨むことを心の支えにして耐えてきた気持ちがゆるんだら・・・次は何を支えにしたらいいんだろう・・・

 

 

 

 


たとえ短くても本来の自分を取り戻して、さぁ、人生を謳歌しようね。

 

 

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残された時間に限りはあるけれど、私の体験が少しでも後につながり、役立つように。

そして、様々ながんサバイバーのみなさまの一日一日が少しでも幸せでありますように。

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令和6年3月9日  ★b-raugh-yousei★