iPhone7の正当な後継機種として発表されました。外観や機能的にはあまり変化がないのですが、iPhone4Sを最後にiPhone5以降は金属(アルミ)筐体だったiPhoneにガラスボディが復活したことが注目すべきポイントです。

防水機能
こちらもiPhone 7と変わらず『IP67等級相当の防水・防塵性能』となっています。
日常生活レベルでは壊れるようなものではないと思うのですが、以下の記事を読むとやっぱり過信は禁物だと思います。
特にシャワー中に使ったのは良くない使い方だったとはいえ、他の防水スマホや同じ耐水性能を謳うApple製品(Apple Watch)と比べて、かなり水に弱いと思ってしまいました( ´・‿・`)
お風呂やシャワーなどの温度変化が伴う場所での使用、水以外の液体(アルコール・油など)に浸すなどの行為はやめておいたほうが良さそうです。
ちなみにiPhone 8の水濡れによる故障は保証対象外のようです。
iPhone 8とiPhone 8 Plusは防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えており、実験室の管理された条件下でのテストにより、IEC規格60529にもとづくIP67等級に適合しています。防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。iPhoneが濡れている場合は充電しないでください。クリーニングと乾燥の方法についてはユーザガイドをご覧ください。液体による損傷は保証の対象になりません。
ということなので高価な機種ですし、水気のあるところでの使用については気をつけたほうが良さそうです。

その他
iPhone 8にはその他にもApple PayやSiri、ステレオスピーカー、3DタッチなどiPhone 7に搭載されていた機能が機能を向上させるなどして引き続き搭載されています。
詳細については各ページをご覧ください。

またディスプレイには新たに『True Toneディスプレイ』が採用されています。
True Toneディスプレイの詳細については下の記事をご覧ください。
True Tone ディスプレイとは
異なる環境でも(iPad Pro のディスプレイの)色が一貫して表示されるように、環境光の状況に応じて iPad が自動的に調節してくれる機能のことです。
これによって端末や環境によって違って見える色をより自然に表示させることができるようです。
iPhone 8/iPhone 8 Plusのまとめ
iPhone 8はやはりiPhone7のスペックアップと考えるのが自然です。今までのiPhoneの表記方法であれば「iPhone 7s」と言われるべき機種だと思います。
外観の変化は背面がワイヤレス充電のためにガラスパネルになったくらいしか変化が見つかりません。目に見えない部分(ストレージ、カメラセンサー、SoCなど)は性能が向上していますが、ナンバリングを変えるほどの必要がある変化はないように思います。
もちろんワイヤレス充電や本体ストレージの増加については大きな変化なので、iPhone6などからの機種変更は損はないと思いますが、iPhone7/iPhone7Plusをお使いの場合はこの機種への変更は正直なところ微妙だと思います。
もしiPhone7から機種変更するのであれば背面のガラスパネルとQi規格のワイヤレス充電が気に入るかどうかがポイントになると思います。
ちなみに今まで通り通常のアダプタからの充電にも対応しているのでそこはご安心を。
iPhone X(アイフォン テン)
今回のイベントの主役はiPhone 8ではなく間違いなくこちらのiPhone X(テン)でしょう。
わざわざナンバリングではなく『X』を使ってきたあたり、Appleも結構本気のようです。
ちなみに位置づけとしてはiPhoneの10周年記念モデルというものなので、
外観はホームボタンなどの前面の凹凸を一切なくし、ベゼル(画面の周囲にある枠)を極限まで削った、フロント全体がディスプレイという明らかにSamsungのGalaxy S8などをライバル視していると思われる製品です。
デザイン的には今までにない完全に新しいiPhoneという感じなのでイベントでの受けも良かったようです。
ではさっそく見ていきましょう。
ディスプレイ
iPhone Xのディスプレイは5.8インチの有機EL(SuperRetinaディスプレイ)です。3Dタッチにも対応しています。
ディスプレイは2,436×1,125ピクセル、解像度は458ppiという超高精細ディスプレイです。

補足までにピクセルとはディスプレイ全体にどれだけピクセル(≒画素数)があるか、解像度とは1インチ=2.54センチあたりにピクセルがいくつ並んでいるかを示したものだそうです。
詳しい説明は下記サイトをご覧ください。
1インチは2.54cmですので、2.54cmあたりにいくつのピクセルがあるのかを表します。
PPIというのは1インチ四方ではなく、1インチという長さにピクセルがいくつ並んでいるかということです。
例えば、100PPIと書いてあれば、1インチ(2.54cm)に100ピクセル詰まっているということです。
つまり、ppiの数値が大きければそれだけ1ピクセルの大きさは小さくなる=高精細になるということですね。
ちなみに人間が認識できる解像度については300ppi程度と言われているようです。詳しくは下記の富士通マーケティングのオウンドメディアが参考になります。
実は、人間の網膜が認識できるピクセル密度には限界があると言われています。もちろん個人差はありますが、1つ1つの点を認識できる「分解能」は300ppi前後と言われています。
iPhone 8に使用されているRetina HDディスプレイが1,334×750ピクセル、解像度は326ppiなので、実質的にはこれ以上のディスプレイ解像度があっても人の目には認識できないレベルということになります。
下記のページでインチ数とディスプレイ画素数(ピクセル)からだいたいのppiを計算してくれるので、気になる方はご自身で計算してみると面白いですよ。

要するにiPhone Xで使用されているSuper Retinaディスプレイは今までのiPhone以上に高精細で点が認識できないほど細かいってことですね。
サイズ・重さ
iPhone Xのサイズは縦143.6 mm×横70.9 mm×厚さ7.7 mmで4.7インチのiPhone 8のサイズ縦138.4 mm×横67.3 mm×厚さ7.3 mmよりちょっと大きいくらいです。5.5インチのiPhone 8 Plusと比較すると小ささが際立ちます。
おそらくベゼルがなくなったことでiPhone 8に比べディスプレイサイズが大型化したにも関わらず、本体サイズがあまり変わらないのだと思います。

ちなみに誤差ではありますが、実はiPhone XのほうがiPhone 8 Plusよりもディスプレイが小さいといわれているようです。
つまり、5.8インチのiPhone Xは、5.5インチのiPhone8 Plusのスクリーンに比べて、2.6%小さい計算になります。一方で、4.7インチのiPhone8に対しては、iPhone Xは18.6%大きい計算になります。
たしかに対角線の長さ=インチなので縦か横のどちらかが長くなればインチ数は大きくなりますね。
ほぼ全画面スマホのGalaxy S8の場合も5.8インチですが、縦149mm×横68mm×厚さ8.0 mmとiPhone Xと比べても縦の長さが目立つので、ディスプレイが縦長だということがわかります。
といってもこの程度だと誤差の範囲なのであまり気にしなくてもいいように思います。

そして重さは174 g。「ちょっと重いかな」とは思いますが、なかなか比較するのに丁度いいものがないので比較が難しいです。
コメ1合で約150g、小さい缶コーヒー1本で190gということなのでだいたいその程度の重さということですね。

とりあえず本体サイズや重さから考えるにiPhone 8 PlusやiPhone 7 Plusよりは持ちやすいはずです。

その他
iPhone Xはフロントカメラ『TrueDepthカメラ』を使用して『Animoji』という動く絵文字を使うことができます。
表情に連動して動くので、ゲームなど顔を見られたくない相手との交流にも使えたら便利、と思えるほど面白い機能です。
iOS11の機能ですが残念ながら現状対応しているのはiPhone XだけのようなのでAnimojiを使ってみたいという方は間違いなくiPhone Xがおすすめです。
またホームボタンがなくなったため、Siriの起動方法などの今までの操作方法が変わっているようです。
具体的には下記のサイトをご覧いただくとわかりやすいと思います。
さて他にも、これまでホームボタンの長押しで起動できたSiriは「スリープボタンの長押し」に、スリープボタンとホームボタンの同時押しで撮影できていたスクリーンショットは「スリープボタンと音量の上ボタンの同時押し」になどかなりの変更が加えられて
下から上にスワイプでアプリを閉じるなどまったく違う使用感になりそうですね。
iPhone Xについてのまとめ
iPhone Xは10周年記念のプレミアムモデルというだけのことはあります。
外観だけではなく、新たな機能も積極的に導入してきているので今までのiPhoneとは一線を画した存在となっています。
iPhone 8に搭載されているワイヤレス充電『Qi』にも対応しているので完全にiPhone 8の上位モデルといった位置づけだと思います。
もし、「今までのiPhoneの操作感から変わってもいいから新しいiPhoneが欲しい」という人がいるとすれば間違いなくオススメできるモデルですね。
逆に「iOSらしさ」を求める人にとってはちょっと微妙かもしれません。

価格も公式Apple Storeで112,800円(税別)からとちょっとお高めなので、少しでも不安があるのであれば情報が出揃うまでは無理をしてまで買うモデルではないと思います。
今回の大幅なリニューアルで不安な点も多々ありますが、AppleがやっとiPhoneの変革に動いたということで前向きにとらえておくのがいいかもしれません。
iPhone 8よりは多くの人に魅力的に思われているのは確かなようですし。