2009-06-13 22:10:11

静岡おでん再び

テーマ:地方B級グルメ
静岡が誇るB級グルメといえば、「静岡おでん」で決まりである。
いや、別におでんがB級というわけではないんだが、静岡のおでんにB級ムードがプンプンと漂っているのだ。

その筆頭といえるのが「青葉おでん街」か。

B級グルメを愛してる!

何せご覧のように怪しいのだ……
これじゃまるで温泉街のおピンクゾーンである。
ちなみに青葉おでん街の歴史は戦後に遡る。
一時は200台もの屋台が軒を連ねており、その様はFIFAランキング1位のスペイン同様“無敵艦隊”と呼ばれていたほど圧巻だったという。
昭和32年の都市開発で多くの屋台は姿を消したが、その一部が「青葉おでん街」移転して、今もその灯りを守っているというわけだ。

といった解説をしていてなんだが、今回は青葉おでん街ではなく、静岡おでんの名店と噂の高い「こばやし」へと。

B級グルメを愛してる!

こちらのお店も昭和30年代に創業した老舗。

B級グルメを愛してる!

店内はカウンター席と座敷席があるが、座敷席の方が妙に落ち着く。

B級グルメを愛してる!

簡易な感じが良いです。

といったわけで、「静岡おで」をいただいてみる。

B級グルメを愛してる!

うむ、旨そうだ!

B級グルメを愛してる!
こんにゃく

B級グルメを愛してる!
すじ

B級グルメを愛してる!
厚揚げ

B級グルメを愛してる!
そして、静岡おでんの代名詞ともいえる「黒はんぺん

イワシやサバを骨ごと砕いてすり身にするので、黒っぽい色となる。
静岡ではんぺんといえば、言わずもがな、黒はんぺんのことを指すのだ。

黒いのははんぺんだけではない。
スープもこれがもーーってくらいに真っ黒なのだ。
こんな黒いスープにおでんをいれて大丈夫なのだろうか、と不安になるくらいに黒い。
なにせ継ぎ足し継ぎ足しで何十年も使われているのだ。
しかも、原料には牛すじが入っていたりして、日々黒さが増していく、という話だ。
よって、静岡おでんを食べるときにはすじと黒はんぺんは欠かせない。

ちなみにおでんには青のりとダシ粉をかけるのが流儀。

B級グルメを愛してる!

ダシ粉はサバやイワシの魚粉からできている。
ま、早い話、この粉がなければ静岡おでんとはいえない。
おでんの調味料といえば和辛子がメジャーだが、真っ黒スープに浸かったこのおでんにはダシ粉がよく似合う。

富士宮焼きそばにつけナポリタンに静岡おでん
静岡県はB級グルメの有力物件にあふれている!


「こばやし」
静岡県静岡市葵区紺屋町5-1
054-252-4932
17:00~22:00
定休:日曜
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2009-06-07 18:38:55

キミは「つけナポリタン」を知っているか!

テーマ:地方B級グルメ
えーーーーっと、長らく滞っていた更新をまた再開させていただきます。
1年半ぶりです。
この1年半、「回転寿司」の方に精力を注いでいたので、B級グルメまで手が回らなかったというのもありますが、地方B級グルメに関しては、「回転寿司を愛してる!」でも書いているので、基本的にそれをベースにこちらでも書かせていただきます。


といったわけで、訪れたのは富士市吉原商店街
ここはご覧のような典型的なシャッター商店街である。

B級グルメを愛してる!-アドニス

このどうにもならない状況を打破すべく、商店街がなにか名物を作ろうということで、TV番組とのコラボで誕生したのが新名物の「つけナポリタン」である。

TV番組とは「チャンピオンズ」(TV東京系)。
「TVチャンピオン」たちが得意の技を駆使して人々を救う、という主旨の番組である。
で、東京で有名なつけ麺店「めん徳二代目 つじ田」の若きご主人、辻田雄大氏が、こちらの喫茶店のご主人とタッグを組んで誕生したのが「つけナポリタン」というわけだ。
辻田クンとは取材でいろいろと話をしたことがあるが、とにかくスープ作りに心血を注ぐという仕事熱心な若者で、彼が作った料理がどんなものなのか楽しみに訪れたというわけだ。

いまつけナポリタンは吉原商店街の20店舗近くで提供されており、ご覧のようなのぼりもボコボコと林立している。

B級グルメを愛してる!-アドニス

シャッター商店街に立つつけナポリタンののぼり。
確かにどこからどう見ても「つけナポリタンの商店街」にしか見えない。
だって、他にお店があんまり開いてないんですもん。

で、つけナポリタンの元祖がこちらの「喫茶 アドニス」だ。

B級グルメを愛してる!-アドニス

見たとおりのごくごく普通の…というか、シャッター商店街に妙にマッチする佇まいの店である。
店に入る。
おぉ、ガランとした商店街がウソのように人でごった返している。
見るとほとんどの人がつけナポリタンを食べている。
みなさん、遠方からいらっしゃた人なんでしょうね。

というわけで、もちろん「つけ富士リタン」(850円)を注文。

B級グルメを愛してる!-アドニス

ご<覧のようにトマトベースのつけ汁に極太の麺をつけて食べるという新感覚のナポリタンである。


B級グルメを愛してる!-アドニス

つけ汁の中にはどっさりのチーズと味付き玉子、それに地鶏のチャーシューなどが入っている。
まずはスープを一口すすってみる。
うむ、トマトの酸味に鶏ガラがよく効いた濃厚なスープだ。
トマトとラーメンの相性の良さは近年評判を呼んでおり、トマトラーメン専門店まで登場するに至っているが、このスープはもうラーメンのスープといってしまいってもいいかもしれない。
ラーメン風にいうならば、さしずめ、鶏ガラとトマトのダブルスープといったところだろうか。
さすが、辻田氏。
面白い味を作ってきた。


B級グルメを愛してる!

麺は極太の麺にはオリーブオイルで炒めた桜エビがトッピング。
ラーメン用の小麦とパスタ用のデュラム粉をブレンドした麺というのも面白い。

ちなみにトマトと麺はは地元、鶏は富士宮の地鶏を使っており、十分にご当地グルメの資格を有している。

このつけ富士リタンを食すには流儀がある。


B級グルメを愛してる!

その一、 よくつけて食すべし
その二、 チーズを絡めて食すべし
その三、 レモンは半分食べたら麺にかける
べし

ということだ。
郷に入らば郷に従え。
その通りにいただきましょう。

で、食べてみると極太の麺の味わいはやはりラーメン。
だが、チーズやオイルなどの洋風テイストの味わいが加わり、流行のトマトラーメンとはちょっと違ったディープさがある。
麺にスープが絡む、という感覚なので、やっぱりラーメン寄りかな、と思ったりしたが、半分食べてからレモンをかけると今度はナポリタンテイストになるのだから面白い。

さて、いまや町おこしといえば新ご当地グルメの出番となっており、いまもどこかの町で次々と新ご当地グルメが誕生している。
そんなグルメもどんどんと紹介していきたいと思う。


「喫茶 アドニス」

静岡県富士市吉原2-3-16
0545-52-0557
10:00~22:00
定休:火曜
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2006-10-10 15:37:32

甲府のほうとうは放蕩息子なのか伝家の宝刀なのか? ~昇仙峡「ほうとう会館」の無防備会計~

テーマ:地方B級グルメ

紅葉シーズンには一足早いが、甲府の昇仙峡へとドライブに行った。

紅葉シーズンは渋滞で連なる山道もいまの時期ならススイノスイ。

川沿いの奇岩やら滝やらが見もので、まぁ風流な景色である。

そんなわけで、ロープウェイに乗って、山にも登った。

富士山が見事な姿を現していた。

ロープーウェイからは素敵な風景はまったく見られない…

ちともの悲しい。


houtou1

(風光明媚な昇仙峡の図)


というわけで、一通り見物した後で、昼食タイムがやってきた。

昇仙峡の最上部には「ほうとう会館」なる建物があって、各種ほうとうを販売していたり、食事処があったりする。

なにかないかと探していたらほうとう饅頭なるものを発見。

実演販売でできたてのホカホカをいただく。

饅頭のてっぺんにはかぼちゃがへそのごまのように置かれ、中身は野沢菜、椎茸、切り干し大根などがほうとうの麺でくるまれている。

ほうとうの味がする、なんてこたぁーない。

和風肉まんといった感じである。


houtou2

(中身の具がほうとうの麺にくるまれている)


しかし、この饅頭を見てもほうとうというのは具を食べるもの、という気がしないでもない。

過去に何度か本場モンのほうとうを食べているが、主役の麺の存在感が薄いというか、

名古屋名物・みそ煮込みうどんだとか鍋焼きうどんなんかと比べると麺が具の引き立て役、となっているような気がする。

しかし、ほうとうの麺は平打ち極厚、幅広の麺。他の麺料理から比べても存在感があってしかるべきなのだが、

ほうとうは麺じゃないんだよな、具だよ、具」なんて思いに駆られてしまう。

ほうとうとはそもそも武田信玄の時代に陣中食として甲斐の国に広まったものらしいから、味噌仕立てのスープにそのへんにあった野菜やら山菜やらをぶち込んで作っていたのであろう。

そういう意味ではみそ汁のぶっ込み料理withほうとうというのも納得できようというものだ。


houtou

(きのこほうとうのお姿。バカデカのナメコがすごかった…)


ふとレストランの入り口を見たら「ほうとう」「放蕩」「宝刀」「餺飥」と書かれた紙が張ってあった。

山梨県民にとってほうとうはまさに伝家の宝刀であろうが、主役が具となれば放蕩息子のごとし…

本来は餺飥(はくたく)という奈良時代の食べ物らしく、稲作が困難だった土地柄で発達した甲斐の国ならではの麺料理。

名古屋人がきしめんに対して誇りを持っているのと同様、甲斐人もほうとうに対しては並々ならぬ誇りを持っているだろうことはひしひしと感じる。

うどんみたいな生ちょっろいもんとは違う、硬派な食べ物なんでぇい」という意気込みは感じますが、

「UDON」ならぬ「HOUTOU」なんて映画になるほどロマンがある食べ物ではないですな、残念ながら。


と、最後に会計をする段になってまたまた驚かせられた。

レストランは2階にあって、会計は1階だというのだ。

ここはレストラン専用の建物ではなくて、1階にはおみやげ物やらが売っていて、普通にたくさんの人が出入りしている。

しかも会計処というのが、レストランの出入り口とはかなり離れた場所にあり、

あれでは素通りして帰ってもらっても結構です、といってるようなもんであると思った。

実際、混んでいればまったくわからないし、ただ食いして帰る人も多々いるだろう。

だが、きっとほうとう会館側もそんなことは百も承知なのではないかと思う。

我々は甲斐・武田の末裔よ。人々はみな善の心があるはずだ。それを信じるわい、ガハハハ

と寛容な心で見守っているに違いない。

しかし、その無防備さが武田の滅亡につながったことを忘れちゃいかん。

無防備もほうとうほうとうに、なんてね。




●「昇仙峡ほうとう会館」

 山梨県甲府市猪狩町393

 電話:055-287-2131

 営業時間:8:30~17:30

        8:30~16:30(冬期)

 定休日:無休

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2006-08-02 11:23:56

熱海に行ったら初島へ行こう ~初島のところてん食堂「山本」の夕陽~

テーマ:地方B級グルメ

悪あがき、とはこういうことを言うのであろうか?

一時期、友人Tと私はしばしば熱海の温泉に訪れていた。

豪勢な温泉宿に泊まって、うまい食事をし、温泉に浸かって日々の疲れをいやす…

なんてことをよくしていた。


hatushima3

(一番幸せな時間。それは瞬く間にすぎていく…)



でまぁ、着いた日はのんびりと酒でも飲んで過ごしているからいいが、問題は宴がはけた翌日である。

簡単に言うとすることがない、のである。

じゃ、さっさと帰ればいいじゃないか、と人は思うかもしれない。

しかし、温泉気分で幸せな気持ちが満たされているというのにこのまま帰るのはなんだなぁ…

みたいな気分が生じるのも確か。


そこで、我々は悪あがきをするのである。

まず旅館を出てから熱海の街をウロウロとする。

商店街でワサビソフトクリームを食べ、意味もなく海辺をぶらつき、時には海辺のプールで泳ぎ

はたまた世界一短いという噂のあるロープーウェイに乗って、これまた世界一くだらないと噂の秘宝館に行ってみたり…

これを悪あがきといわずになんと言おうか。

その仕上げが初島詣で、なのである。



熱海港から観光船に乗って初島へは約30分。

潮風は心地よく、観光気分は盛り上がる。

そもそも初島とはバブル期には夢の島、と業界関係者に言われていた楽園であった。

会員制のリゾートホテル、エクシブ初島にはD通やらTV局やらの業界関係者が、おねえちゃん同伴で来るのにバッチリなロケーションであった。

そもそも小さな島で、これといったアミューズメントもなく、ダイビングをするか、ホテルに籠もってなにかひみつめいたモノをするか、しかなかったのである。

もちろん、業界関係者はホテルにお籠もりされて秘め事に従事されていたに違いない。

そういう意味で楽園であったわけだ。

聞くところによると朝食時のレストランは知り合いが多数いたりして、大変気まずいムードの中、黙々と食事をしていたらしい。


バブル崩壊後はそんな業界人も大幅に減少し、エクシブ初島も平穏な場所になっている。

平穏になりすぎてエクシブ初島に違和感さえ覚える。

なにせごく普通の小さな島なのである。

港に食堂が十数軒あるくらいで、観光スポットといえばうらぶれたアミューズメントらしきものがあるだけ。

ホントにダイビングくらいしかすることがない場所だ。

ちなみに島民は約150人で、ホテル関係者は200人くらいいるというのだから、ホテルに占領された島でもある。


よって我々も初島ですることはまったくない。

なんとなくブラリとして、結局、食堂でメシを食って酒を飲む、くらいである。

我々が愛用しているのが、港の右端にある「山本」という食堂。

ここなら出発間際の船に飛び乗ることが出来るので良いのである。

ほとんどの食堂はおかあさんが賄っている。

お父さんは漁業、おかあさんは食堂、でもって家族で民宿経営、というのがこの島のスタイルのようだ。

よってメニューはどこもかしこも似たり寄ったりなのであるが、店によって微妙にオリジナリティが反映されているようだ。

ちなみにどこの店にも「ところてん」が名物料理として存在している。

初島は自家製ところてんの名産地でもあるのだ。

毎年、ゴールデンウィークにはところてん祭りなどというものも開催されている。


刺身をつつき、ビールを飲みながら、短かった旅のことを思う。

友人Tはこうつぶやく

青春だったなぁ……」

そんな感じでまたーりとした時間が過ぎていく。

平日の夕方、客はいつも我々しかいない。

漁港の刺身定食は美味だ。


hatushima

(初島定食。刺身をつまみビールを飲めば至高の時間が)


hatushima2

(活アジ丼も新鮮で美味です)


サザエの刺身なんかも注文してみる。

夕陽は傾きかけ、最終便の出航時間が近づく。

友人Tはポツリと言う。

泊まっちまおうか…」

「むむっ」と私は思う。

まだ悪あがきは終わっていないのかと。

しかし、冷静になって考える。

この小さな島でどのように夏の長い夜を過ごせというのだろうか。

エクシブ初島以外に民宿が何軒もあるが、民宿に素敵な温泉はない。

食事はいま食べている定食が出されるにちがいない。

居酒屋もなく部屋でおとなしく酒を飲むしかないのだ。

そこに考えが至って、「やはり無謀だな…」というところに考えが行き着く。


最終便の出航まであとわずか。

人々はみな乗り込んでいる。

我々は渋々、という感じで立ち上がり、船へと向かう。

これでいつものごとく熱海一泊ツアーが終わりを告げる…


そして熱海。

新幹線に乗り込む前に友人Tはやはりこうつぶやく。

な、もう一泊してかない?」

我々の悪あがきは決して終わらないのである。




●「山本」

 静岡県熱海市初島

電話:0557-67-1490


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2006-05-18 00:33:57

北陸・みちのく旅情編⑦ ~喜多方ラーメン街で見た毒リンゴ~

テーマ:地方B級グルメ

さて、 北陸・みちのくの旅もついに最終盤を迎えた。

気仙沼から仙台をめぐり、喜多方へと赴いた。

最後はミーハーに喜多方ラーメンでも食べてみようかと思ったのである。

すでにゴールデンウィークに突入していたこともあって、喜多方の街には結構、観光客がいる。

喜多方ラーメンの元祖系である「まこと食堂」「坂内食堂」「あべ食堂」の御三家を覗いてみると当然の如く行列が出来ていた。

が、他の店にはまったく行列が出来ていない。

「まこと食堂」なんてどうみても1時間30分は待たなければならないだろう。

ウムム…これが観光客心理というものなのだろうか。

せっかく来たんだから有名店に行かなきゃ損だという。

はっきしいって他の120店ちかくある店と劇的に味が違う、なんてことはないはずだが、それが観光客というものなのだろうか。

かくいう私も比較的行列が空いていた「あべ食堂」に訪れてみることにした。


kitakata3

(老舗の風格漂う「あべ食堂」


待っている間に妙に気になる店が目の前にあった。

めん匠 やまぐち」。

製麺屋が経営しているというこのラーメン屋は喜多方で唯一の卵麺を使用していると書いてある。

しかし、店にはパンを売っていたり菓子を売っていたりもする。

かなり異色の店だが、それだけで引っ掛かっているのではない。

毒りんごサブレ」という代物が売っているのである。

なにもんだ毒リンゴサブレ…


そうこうしている間に順番が来て店内に。

待つこと10数分、ようやくラーメンが出来上がったが、実に気になることが一つあった。

厨房をのぞき込んだのだが、ラーメンを丼に移してから3分近く盛りつけをしてから出しているのだ

これではスープも冷めるし、麺も延びるのでは…と危惧していたのだが、なんと出てきたラーメンはスープも熱いし、麺も延びた感じはしない。

不思議だ。



kitakata2

(チャーシューはあまり評価しないが、ベーシックな

喜多方ラーメンの味が楽しめる)


これが喜多方ラーメンの実力なのか…。

うーん、しかし東京で食べるチェーン店の味と大差ないような。

喜多方ラーメンの性質上、あまり差異というのはでないのでしょうな。

だったらこんなに並ばなくてもいいじゃん、と思うのは私だけでしょうか?


さて、食後。

「あべ食堂」の目の前にある「やまぐち」を訪れてみる。

目当てはもちろん毒りんごサブレ。

なにやら効能のようなものが張られている。


・頭の悪い人は頭の上に乗せてから食べると頭が良くなります

・口の悪い人は口に当ててから食べると口が優しくなります

・顔の美しい人は顔に当ててから食べるとさらに美しくなります

・それなりの顔の人は顔に当ててもなおりません

・毎日食べると体の毒を取ります。それを蔵の街では毒りんご定説と呼びます


kitakata

(本当に蔵の町銘菓なのか疑いたくなるが…)



なめとんのか、とツッコミたくなるのは私だけでしょうか?

いかん、いかん、毒づいちまったぜ…口に当てて食べなければなりませんな。

店内には他にもラーメンまんじゅうなんてものも売っていた。

サブレの味は…誠に申し訳ありませんが一口で結構です、といった感じ。

さすがに毒りんごだけあって予想通りのりんごジャムがべったりと。

しかし、これが微妙なお味で、喜多方ラーメンのさっぱり感とはほど遠い代物だった。

これが旅の最後の食事とは…

うーん残念。


口に当てて食べたのだが、ちっとも口が優しくならんことを噛みしめつつ、東京へと車を走らせるのであった。



●「あべ食堂」

住所:福島県喜多方市緑町4506

電話:0241-22-2004

営業時間:7:30~15:00(スープがなくなり次第閉店)

定休日:水曜日


「めん匠 やまぐち」

住所:福島県喜多方市緑町4532

電話:0241-22-0336

営業時間:10:30~18:30

定休日:水曜日






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2006-05-15 00:26:33

北陸・みちのく旅情編⑥ フカヒレ寿司の真実に迫る ~気仙沼「すし処 谷口」の苦悩~

テーマ:地方B級グルメ

さて、岩手から秋田、青森と抜け再び岩手のリアス式海岸を南下した後、ついに宮城県に辿り着いた。

目指すは気仙沼港

知っている人は知っていると思うが(当たり前か)気仙沼はフカヒレの街なのである。

フカヒレじゃなかったら気仙沼ちゃん

欽ドンではっちゃけていたあの人です。

自慢じゃないが私は気仙沼という土地を彼女のおかげで知った。

気仙沼から来たから気仙沼ちゃん。

快活な女の子でした。(いまは地元で旅館の女将さんをしてるそうです)


そんなわけで、気仙沼ちゃんで有名になった気仙沼だが、いまはフカヒレで町おこしをたくらんでいる。

寿司屋に行けばフカヒレ寿司が、食堂にはフカヒレラーメンにフカヒレ丼、中にはフカヒレソフトクリームなんてのもある。

フカヒレ、フカヒレ、フカヒレですよ。

特に名物といわれているのがフカヒレの姿寿司

フカヒレ様が握られた美しい姿は実に美しいだろうな、と思いつつ、寿司屋に向かった。

さすがに漁港だけあって、そこかしこに寿司屋がある。

どの店にしようか…

ネットで調査したところ、その日揚がった魚しか握らないというこだわりの店を選んでみた。

店の名は「すし処たに口」。

思えばこれが運命の選択だったのかもしれない。


まずは軽くツマミをいただく。

地魚の刺身に酒に合いそうな肴の数々…

おやじさんの説明を聞きながら、フムフム、なかなかいけますねぇ、などと舌鼓を打っていた。

で、しばらくして出てきたのがこれ。



taniguci1

(なんともいえない滑らかな感触のマンボウ)


マンボウの刺身です。

回転寿司屋なんかではたまに見掛ける魚だが、これほどまでに瑞々しいのは初めて。

食感はまさに水の如し…というかほとんど水のような滑らかさが面白い。

おやじさんに聞くと「マンボウなんてのはほとんど水だからね。揚がったそばからどんどんどんどん水気がなくなっていくから、新鮮じゃないと食べられないんだよ」という。

「ま、こんな魚、地元の人は金出して食わないけどね」と付け加えたのが気に掛かる。

「いや、マンボウはよく網に掛かるから漁港にいけばたくさん落ちてるのよ。だから地元の人はみんなもらって食べてんだ。こんなの出してるからいろいろ言われるんだけどね」

とのたまった。


話を聞いてみるとどうもこの店は気仙沼の寿司組合から毛嫌いされているらしい。

まず他の店より値段がかなり高いということと比較的新参者だということとおやじさんの上昇志向が気に入らないとのことだ。

そりゃね、私だって出来れば銀座で勝負したいですよ」とオヤジさんは言う。

「気仙沼の魚をそのまま直送すればいい勝負が出来ると思うんですけどね」

うんうん、そうですよ、気仙沼ってところで結構いけるかもしれませんよ、などと調子を合わせているとこの店のオヤジの弟さんがやってきた。

なんでも気仙沼最高料理技術研鑚会というのを兄弟で主催しているらしい。

弟さんはフランス料理のガストロノミー認定料理人だという。

ガストロノミーとはフランス語で美食だとか美味しく食べる術、という意味があるらしい。

在仏8年のフレンチシェフなのだ。

で、弟さんはなんとか気仙沼にフレンチを広めるべく奮闘しているとのことだ。

その名も気仙沼フレンチ。

フカヒレばかりに飽きた地元のおばちゃんの支持をひそかに受けているとのことだった。

漁港にフレンチを、しかも地元のおばちゃん相手に根づかせるのはかなり難しいことと思うが、是非とも頑張ってください。


気仙沼最高料理研鑚会か…気仙沼の食材を使った料理を広めようと講演会などをしていると聞く。新しいチャレンジを試みるということは、他の店の人から見ると「一人だけ目立ちやがって」となりますな。出る杭は打たれる。

が、もっと衝撃だったのは名物のフカヒレの姿寿司をいただいたときのことだった。


taniguci2

(見事なお姿のフカヒレ寿司様)


いやね、こんなもんホントは握りたくないんですよ。だってこれ加工品ですよ。生の魚がたくさんあるのになんで加工品なんか握らなきゃなんないんだって話ですよ」とオヤジさんは言う。

「一応、気仙沼はフカヒレで盛り上がろう、ってことになってるから握ってますけど、やっぱりお客さんには新鮮な気仙沼の魚を食べて欲しいんですよ」

確かにフカヒレ寿司の味は「ムムム…」であった。

フカヒレの淡泊な味がどうにも酢飯と馴染まない

フカヒレの味が際だつでもなくあれれ、ってなもんである。

やはりフカヒレはスープで煮てそのスープの味が染みこんだヤツが美味しいのであって、普通に戻しただけの素フカヒレは味がほとんどない。

「ね、美味しくないでしょ?こんなのありがたがって食べてる場合じゃないですよ」とオヤジさんは気仙沼の寿司屋らしからぬ発言を連発する。

これではフカヒレ姿寿司を看板にしている他の寿司屋から嫌がられて当然といえば当然か。


が、私は断然、「すし処たに口」を支持したい

話が盛り上がって、気仙沼復興プロジェクトなんて話にもなってしまった。

なので、宣言します。

気仙沼を盛り上げよう!いや盛り上げます…いつか、きっと、必ず…

私のB級グルメ魂を賭けたプロジェクトが今始まろうとしていたのだった…


余談

次の日、漁港の市場をのぞいたら鮫の心臓を見つけた。

気仙沼では有名な食材でモーカサメの心臓を食べさせるモーカの星、という。


taniguci3

(さすがに心臓だけあって、ハート型をしている…結構、デカイです)



一口食べれば精力絶倫、という代物だ。

ちなみにたに口のオヤジさんは「別にウマイもんじゃないからうちには置いてないよ」と言っていた。

気仙沼最高料理研鑚会の主催者はアンチ気仙沼食材の人なのであった…



●「すし処 たに口」

住所:宮城県気仙沼市河原田2-5-12

電話:0226-21-3038 

営業時間:11:00~14:00

       17:00~23:00

定休日:水曜日










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2006-05-12 12:35:09

北陸・みちのく旅情編⑤ 盛岡麺の天国と地獄 ~盛岡「ぴょんぴょん舎」の冷麺とわんこそば~

テーマ:地方B級グルメ

さて、新潟から山形を抜け、盛岡へと辿り着いた。

山形では米沢牛をたらふく食べ、小岩井牧場ではソフトクリームとジンギスカンなんぞを食してみた。

「あー、観光客気分満喫だぜい」という軽口も飛び出す始末だ。

そんなわけで、盛岡。盛岡といえば冷麺

なぜか冷麺を食べなければ損したような気分になる。

他に名物あったけ?と思うくらい頭が冷麺で満たされる。


盛岡の冷麺はうまい。

冷麺だけを食べて満足、ってな感じだ。

が、なぜか東京ではそうはいかない。

冷麺だけを食べに焼肉屋に行く、という習慣がないばかりか、そうしたいという気にさえならない。

冷麺はあくまでも焼き肉を食べた後の〆であり、どうしてもあそこの冷麺を食べたい、と思えるほど素敵な冷麺様にはそう滅多にお目にかかれない。

焼肉>冷麺の図式は変わらないのである。


が、盛岡ではこの図式が真逆になってします。

焼肉屋でもあくまでも冷麺が主役であり、焼き肉を食べたければそれはそれでいいんじゃないか、みたいな感じだ。

いや、実際には焼肉は美味なんだろうと思います。

なにせ周囲はブランド牛ばかりだ。

焼肉食べてもかなり幸せになれることだろう。

しかしである。うまい肉は東京でも食えるが、うまい冷麺は東京では食べられない。

よって観光客的価値観によると盛岡といえば冷麺、となるわけである。



で、訪れたのが「ぴょんぴょん舎」という焼肉屋。

なんともふざけた名前だが、オーナーがピョンさんという名前。なんでも盛岡冷麺というネーミングを考えたのがこの店らしい。

またもや元祖、である。

前回の横手焼きそばの場合にしてもそうだが、元祖というのは往々にしてそれほどのもんじゃない。

むしろ何度食べても食べ飽きない味、つまりジモティに人気の店の方がうまいのが常識であろう。

だいたいガイドブックというのは、メジャーな情報を追うものであるからして、元祖物、観光客に人気の店を載せるのが常である。

よってどんなガイドブックを見ても似たような店が載っているものであり、然るにその店は観光客たちの巣窟になっていたりもする。

観光シーズンになんて行くモンじゃない。

が、いまはGWの前…さらにこのぴょんぴょん舎はガイドブックに載っているような他店とはひと味違う、と聞く。

ならばいくしかない、ということ向かいましたよ。


メニューを見るともちろん焼き肉屋であるからして、いろいろな肉が並んでいる。

しかし、いまはそんなものはどうでもいい。

肉なら昨日、米沢牛を食ったし、昼にはジンギスカンも食べた。

いまは冷麺ですよ。



pyonoyon

(やはり麺のツルツル感がたまらんす)


待ちかねた冷麺のスープをまずひとすすり。

やや甘めだが、ほどよく酢がきいており、キムチのピリリ感が引き締める。

コクがありながら、しかもフレッシュな感じだ。

そして麺をいただく。

おぉ、なんという素晴らしい喉越し

これですよ、これ!

どういうわけかこの素敵な喉越しが東京の冷麺にはない。

ぴょんぴょん舎だけにど根性が入っているのだろうか?

根性、根性、ド根性のぴょん吉様といったところでしょうか。


具はキムチ、ゆで卵、胡瓜、リンゴ、肉、ゴマなど。

麺をすすって、スープ飲んで、具をつまんで…

いいねぇ、盛岡風流。

すっかり満足して、盛岡はやはり冷麺だなぁと独りごちていると訳知りの知人から連絡が入り、

わんこそばの立場は!」

ジャージャー麺の立場は!」と突つかれた。

そうそう盛岡の三大麺、わんこそばとジャージャー麺も忘れてはならない。


そんなわけで、続いてわんこそばにチャレンジ。

次から次へと器に蕎麦が盛られていくというあれは一回は体験したいと思っていた。

なぜ、少量ずつ盛らなければならないのか、いっぺんに出せばいいじゃないか、と思わないこともないがそれが盛岡スタイルだ。

ちなみに調べたところによると少量ずつ出すのは、いにしえのおもてなしスタイルからだという。

遡ること江戸時代に、祝い事の時に必ず最後に蕎麦をだしたらしいが、

多くの人に一度に食べてもらえるほど大量の麺は茹でられないから、ゆであがった麺を小分けにして次々に出すようになったのが始まりだという。


で、チャレンジするにはしましたが、はっきしいって厳しいです。

いくら遊び気分といえども途中からはいっぱいいっぱい。

食べるそばからホイホイですからね。

なんとか24杯ほど食べてギブアップ。

いやー、なんとも粋な遊びですわな。


wanko

(こんだけ食えばもうたくさんでゴンス)


ちなみに現在の記録は559杯。

世の中には猛者がいるもんです。

盛岡の麺に天国と地獄を見た…



●「ぴょんぴょん舎」

住所:岩手県盛岡市稲荷町12-5

電話:019-646-0541

じかん:11:00~22:30

定休日:無休




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2006-05-08 16:33:35

北陸・みちのく旅情編④ 横手焼きそばのモツに? ~神谷やきそばの元祖味~

テーマ:地方B級グルメ

そんなわけで、新潟を抜け山形を駆け上り秋田に到着。

秋田料理に舌鼓を打つ前に地方名物・横手焼きそばを食べに行ってみる。

ちょいと調べたところによると横手焼きそばの醍醐味はモツにある、とのことだった。

モツね…肉の代わりにモツ。モツの濃厚な味が焼きそばとどうマッチするのかに期待していざ出陣した。


情報によると学生に人気のモツ大盛り焼きそばだとかオリジナルホルモン焼きそばを売りにする店とかB級テイスト漂う店は幾つもあった…が、何はともあれ元祖を知らなければ話にならん、ということで横手焼きそばの元祖を名乗る「元祖神谷焼きそば屋」へ向かうことにした。

私はことのほか元祖が好きなのである。

ちなみに横手焼きそば、神谷焼きそばのご主人が昭和28年に作り上げたということだ。


yokote

(横手焼きそば暖簾会の暖簾は街中で目に付く)



歴史を感じさせない小綺麗な店は最近改築したのだろうか、ちと残念。

メニューを見ると普通の焼きそば、肉焼きそば、そしてモツ焼きそばとあった。

ここはもちろんモツ焼きそばをいただいてみることにする。

店は近代的だが作り手はおやじさんとおばばさんがよっこらしょ、という感じでやっている。

で、でてきたのがこちら。



yokote2

(存在感のある目玉焼きが特徴)


特徴は見ての通り、デーンと乗った目玉焼きだろう。

半熟気味で割ると黄身がにゅっと出てくるのが良いアクセントになっている。

麺は焼きそば界では一般的な蒸し麺ではなく茹で麺を使用。

縮れ麺ではなくストレート麺を使っているのも面白い。

さらに焼きそばとしてはかなりの太麺、歯ごたえ・食べ応えとも十分である。


早速、一口食べてみる。

ソース焼きそばというにはかなりの薄味。

濃厚なソース焼きそばに慣れていた身としては、やや物足りないというか、別物と考えれば納得する。

麺には汁気があるのかしんなりとしており、ギトギトなソース濃厚麺に較べるとかなりヘルシーな感じだ。


そして問題のモツである。

モツはこじんまりとした各種部位がちょこちょこと入っている。

味付けは焼きそばからしてみるとやや濃い味か。

麺と一緒に食べるとモツの味が強すぎて、モツがメインでそばが添え物、という気がしてくる。

焼きモツのそば添えってな感じだ。

焼きそばをメインで考えるとモツとの相性は正直にいって良いとは言えないような気がする。

となるとどうしてもおつまみの感じがしてしまうんですね。

ビールでも飲みながらちびちびモツ焼きそばを食べたらちょっと幸せかもしれない。

オツマミ系焼きそば、そんな称号を与えたいのだがどうでしょう?


横手焼きそばは神谷焼きそばから始まり現在では50軒以上の店がある。

地元の人間的には素朴な味の元祖物よりも創意工夫がガンガンと取り入れられているニューウェーブ系の方が人気があるに違いない。

しかし、観光客が訪れるのは元祖なり。

おそらく当初より味は変わらないのであろうが、横手焼きそばの今を感じることはできない。

本来なら元祖食って、最近の流行店を食って、はじめて横手焼きそばについて何かがわかるのだろう。

が、なにせ旅の身。この後にはまだまだ美味いもんが控えているのである。

焼きそばだけでなく居酒屋系モツ焼きそばを売りにする店があっても面白そうです。

「あー、ビール飲みてぇ」と思いつつ、横手市を後に夜の秋田市へと向かうのであった…



●「元祖神谷焼きそば屋」

住所:秋田県横手市大屋新町字中野117-67

電話:0182-33-4316

営業時間:10:00~19:00

定休日:月曜日


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2006-05-05 18:47:41

北陸・みちのく旅情編③ 本場のきときとを食らう ~富山「氷見きときと寿司」と回転寿司のトレンド~

テーマ:地方B級グルメ

富山を後にし、一路新潟へと向かう。

とにかくこのあたりは旬のホタルイカがどこに行ってもうまい。

東京だとホタルイカなんてものはボイルされて縮こまった物体を酢みそかなんかに付けて食べるのが相場、だったりするが、こちら本場ではやはり刺身が気分。

ボイル前のホタルイカは結構デカイ。

おぉ、こんなにデカかったの」と生ホタルイカを見て思わずつぶやいたほどだ。


で、意外なヒット作だったのがこちら。

hotaruika

(わたの濃厚な感じがたまらない)


ホタルイカの素干し。黒い部分はわただが、このわたが濃厚な味わいでなかなかいける。

酒のツマミにピッタリだ。

で、ご覧の通り、一つのサイズがデカイ。

ボイルされる前はこのくらいはあるわけだ。


で、次に向かうことにしたのは富山の魚が味わえる「氷見きときと寿司」。

最近、回転寿司関係の仕事が続いていたので、富山の名店といわれる同店に向かうことにした。

ちなみに回転寿司業界では石川県、富山県というのはかなり進んでいる県、とされている。

北陸最大の都市・金沢市などは人口1万人に対して回転寿司1店舗ある回転寿司激戦区。

氷見・能登などの漁港が近隣にあり、新鮮な魚介類が市場に豊富。

安くて美味くて+αがなければ人気店になれない、といった土地柄なのである。


このところ大手チェーンなども居酒屋系高級回転寿司の店を続々とオープンさせているが、

この両県には地元密着な居酒屋系回転寿司が多い。

回転寿司はそれこそ名前の通り、客の回転が命なのだが、居酒屋系は客の単価が高いのでツマミ類や酒が充実しているという寸法だ。

中でも「氷見きときと寿司」は新鮮な魚(きときととは新鮮という意味)を食べさせてくれるということで人気が高いと聞く。


氷見にある本店は土日にもなると客がひっきりなく訪れ、2重のレーン(上下に2重ではなく、内外に2重になっている)に廻っている皿は、握られたそばからなくなっていくという。注文するまでもなく握りたての皿が常時廻っている。しかも2重レーンなので多くの種類が廻っており、よりどりみどりという状況だ。

訪れたのは糸魚川支店。しかも平日の午後5時過ぎだったために客はまばら。(変える頃には満員でしたが)

あの活気が見られないのは残念だが、レーンには糸魚川産の地魚や氷見湾直送の白海老、のどぐろ、ホタルイカなどお馴染みの魚が流れているのはうれしい。


kito3

(白海老の軍艦。濃厚ねっちょりな味がオツ)



ちょっとここで、最近の回転寿司屋のトレンドについて触れてみたい。

1.居酒屋系回転寿司:寿司の他にも一品料理と酒類が充実している。

2.高級志向:立ち寿司と変わらないサービス(板前がいて握りたての寿司を出す。高級感のある店内)

3.産地直送:駿河湾直送、富山湾直送、三崎直送、銚子漁港とれたてなどピンポイントの場所に絞った魚を提供

4.マグロ問屋、寿司屋などが運営する本格的なネタを提供する店

5.異業種からの参入:永谷園、サンマルコ、松屋、JRなどが回転寿司業界に参入

6.低価格回転寿司チェーンが高級回転寿司屋を出店がってん寿司、元気寿司、アトムボーイなど。


といったところが、店に関するトレンドだ。


一方、ネタ関係ではいまは三種盛りがブーム。

この店にも三種盛りメニューが豊富にある。

中からイカ三種、納豆三種、軍艦三種、マグロ三種をオーダーした。

1貫ずつ違ったネタが食べられてお得感がありありなのが人気の理由だろうか。


kitoktio

(変わり種の納豆三種。納豆好きにはたまらない。

まさに回転寿司ならではのネタ)


kito2

(女性が喜びそうな軍艦三種。値段もビックだ)


個人的には華やかなレーンであることが望ましいと思っている。

普通の寿司が普通に廻っているだけではちと寂しい。

見ているだけで楽しくなるような創作寿司系の充実こそが回転寿司の醍醐味ではないだろうか。

そういう意味では、このきときと寿司はまぁまぁといったところでしょうか。

珍しいネタ、三種盛りの華やかさは十分に合格点として、あともうすこしインパクトのある華やかな創作寿司系があれば素晴らしいですが。


そんなことを仕事チックに考えながら、北陸から新潟を抜け、いよいよみちのくへと突入。

土地土地をめぐるB級グルメの旅はまだまだ続くのであった。


●「氷見きときと寿司 糸魚川店」

住所:新潟県糸魚川市上刈3-14-14

電話:025-553-1351

営業時間:11:00~21:00

定休日:無休

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2006-05-03 01:56:41

北陸・みちのく旅情編② ドス黒スープはごちゃまぜで ~富山ブラック「大喜」~

テーマ:地方B級グルメ

金沢から能登半島を一周して、魚の宝庫・氷見港を通り、富山へと。

富山で待ち受けているのは、通称「富山ブラック」と言われるラーメンである。

知り合いの放送作家に北陸に行くと言ったら「富山ブラックは是非、食べた方がいい」とすすめられた。

あれはね、忘れた頃に食べたくなる…そんな感じのモンなんだな」と言う。

富山ブラックとは何かと尋ねると「黒いスープのラーメン。食べてみればわかるよ」と言われた。

黒いスープのラーメン…醤油が濃厚なのか、はたまたイカスミでも入っているのか…

富山ブラックといういかにものB級センスなネーミングが妙に気になって、元祖富山ブラックを名乗る「大喜」という店を訪れることにした。


店は木の臭い漂う風格のある造り。

なんだかラーメン博物館が作り出したようなレトロ感が漂っている。

店の歴史を綴った写真や浮世絵やらが壁に飾られている。

店の奥には神棚がデーンと居座っている。


taiki2

(昭和22年創業の風格のある店内)


メニューを見るとラーメンは富山ブラック特大・大・小の3種類。
このあともいろいろと各地グルメを食べ歩こうと思っていたので、小を注文した。

出来上がりを待っている間にテーブルに備え付けの「大喜ラーメンの食べ方」という小冊子を読んでみる。

それによるとこのラーメンは昭和22年に考案されたものらしい。

おかずのようなラーメンを客に食べさせたい、とのことで生まれたのが富山ブラックだ。

麺は固めのストレート太麺、スープは濃い口醤油味スープ、具は塩っ辛いメンマ、手切りのチャーシュー、秘伝の醤油ダレ、粗挽き黒コショウと書いてある。

で、これらを最初に混ぜることで味が渾然一体となって大喜の味が出来上がると書いてあった。

まさに三位一体攻撃だ。


果たして出てきたのがこのラーメン。

taiki

(これが元祖富山ブラックだ)


最初に三位一体にかき混ぜろ、とあったが、まずは生のスープをひとすすり。

おっ、見た目通り塩っ辛いかなと思ったが、それ程でもない。

が、確かにこのスープだけではラーメンのスープとしては不出来な印象だ。

味に深みがないのである。

次に指示通りにごちゃ混ぜにしてみた。

うむ、味が濃厚になりいい感じの塩加減になった。

粗挽きの黒コショウとそしてメンマの塩味がスープと混ざってまろやかささえ感じる味加減となった。

飲んでいるときには塩辛さはそれほど感じない。

おかずラーメン、というだけあって、麺やチャーシューは食べでがあるだけにこのスープが良いアクセントになっている。

メンマは単体で食べると塩抜きをしていないザーサイみたいにかなり塩辛いが、このメンマから出る塩がスープに深みを与えているような気がする。


他の人々がスープを残す中、迷わずスープを飲み干した。

スープ単体で考えると塩辛いかもしれないが最後まで麺と具を残してスープと共にいただけば結構、いけます。


確かにこれはラーメン二郎的なヤミツキ感があるやもしれぬ。

また富山を訪れた際にはきっと食べたくなるだろう。

三位一体こそが富山ブラックの本領発揮なのだろう。

富山ブラックという強烈なインパクトのある名前に負けない味であった。

これでまた地方のB級グルメを一つ制覇したぜ…

が、この後に強烈な喉の渇きを覚えることを今はまだ知らずにいたのであった…


●「大喜」

住所:富山県富山市太田口通り1-1-7

電話:076-423-0502

営業時間:11:00~21:00

定休日:水曜




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