2005-10-24 10:05:08

またもやB級の山発見! ~焼津・「カントリーロード」のデカプリン物語~

テーマ:喫茶店

B級の山は至るところにあるものである。

マウンテン 」、「ラーメン二郎 」…人間の無力さを思い知らされる山はこの世にまだある。


焼津の町をふらついていた我々は友人Tの「山に登ろうじゃないか!」の一声で、とある喫茶店に向かうことにした。

タクシーの女性ドライバーにその店の名前を告げると

「あーぁ、あそこですか…私も学生時代に行ったことがありますよ。一度だけですけど…なんか有名みたいですね」と30代半ばと思われる女性ドライバーが言った。

その言葉の裏には「わざわざ、あんな店に行くためにコイツらは遠くから来たのか」というようなあきれの念が含まれていた。


その店の名前は「カントリーロード」。

山小屋風の建物である。

オリビア・ニュートンジョン好きの山男みたいなマスターがいるのであろうか?

そして、どんな山が待ち受けているのか…

入り口脇のショーウィンドーにはピラフやらサンドウィッチやらパスタやらの喫茶店メニューが並ぶ。

が、最下段にはとんでもないものがズラリと並んでいた。


country2

(横のあんパン人形と比較してほしい。そのデカさがわかろうというものだ)


プリン、である。

それも並のプリンではない。

まさにプリンの山、である。

最もデカイ、スーパープリン15色アイスアラモードは4800円もする。

そのプリンの大きさは子供が砂場かなんかで使う小さなバケツ並。

通称:バケツプリンと言うらしい。

まさしく…さすがにこの山を登る勇気は湧かないが、とにもかくにも店内へと。


マスターは山男風…とは似ても似つかない神経質そうなやさ男。

しかも、動きがやたらと鋭角的なんである。

カク、カク、カクという感じで90度コーナリングをしながら水を運んできた。

マスターの神経質そうな動きだけでこの店への期待が膨らむ。

メニューを見る。

TOPはやはりプリンだ。

が、ショーウィンドーで見たものよりも、もっとすごいものがあった。

50色10人用UFOなるプリン。値段はなんと1万円。

50色とはもちろん、アイスである。

50色ものアイスはあくまでも添え物に過ぎない。メインのプリンとはいったいどんな大きさなのか…

うーむ、考えただけでもそら恐ろしい。


これだけプリンをみせられた後でこちらも引くわけにはいかない。

が、最も小さなプリンにしてみる。

それでも1000円である。

10分は待っただろうか、ついにプリンが我々の前に姿を現した。


(ガムシロのサイズと比較してもデカイ。これが普通サイズだそうです)


それでもデカイ。十分にデカイ。

スプーンをプリンの山に突き立てる。

グサ、という確かな手応えを感じた。ヘナチョコなプリンではなく結構、ハードな感触だ。

味はどうか?

甘くはない。ハードな感触同様、しっかりとした食べ応えだ。


友人Tと共に山に挑む。

Tは3口くらいで早くも挫折した。

なにせさきほど美味な桜エビにかき揚げを食べたばかり。

幸せな満腹感をプリンで汚していいものか、私も大いに悩む。


country

(B級山好きの男、友人T。「危険なアネキ」の医師役がハマってます)


万全の体調でプリンに望むと決めていたならば、登頂はさほど難しくなかったかもしれない。

しかし、食後のデザートといった感覚ではまずこの山には登れないだろう

一番小さな山でさえこれなのだから、スーパージャンボプリンともなればいったいどんなものなのか…

考えただけでも恐ろしい。

名古屋の「マウンテン 」といい、焼津の「カントリーロード」といい、東海地方には恐ろしい山があるモンである。


プリンでたぷんたぷんとなった腹を抱えて、我々は次なる獲物を目指すのであった…


●「カントリーロード」

静岡県焼津市西小川1-3-3

電話:054-627-8561

営業時間:10:30~23:00

定休日:第1,3火曜日







AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005-09-15 23:57:37

本格珈琲店は業界人の牙城か ~目黒・「イトウヤコーヒ」のアンチョビサンド~

テーマ:喫茶店

私は珈琲愛好家ではないので、あまり本格的珈琲というものを飲む機会はないのだが、

珈琲専門店に流れるたゆたゆとした時間は結構好きである。

豆を挽く音、ポタポタとドリップされる音、そこはかとなく漂う香り…

うーん、ブルーマウンテン


そんな大人な時間を過ごそうではないかと友人と目黒にあるイトウヤコーヒーショップという珈琲専門店に入ってみた。

扉を開けた瞬間、たゆたゆとした時間とは無縁な世界だと知る。

どうも業界人らしき風体な者ばかりである。

すぐ隣にはホリプロがある立地。

うむむむ、ここはヤツらの牙城か…

打ち合わせのメッカ、まさにそんな感じであった。


itouya

(やわらか…というタグが良い)


気を取り直して、メニューを見る。

やわらか珈琲をオーダーしてみる。

サイドディッシュもなかなか充実している。

中でも惹かれたのがアンチョビサンドだ。

アンチョビの塩辛さと珈琲が相まって、なんともいえない味わいを醸し出しそうな雰囲気がある。


珈琲はそう簡単には出てこない。

悠に10分は待ったか…

ようやくお出ましになられた珈琲様は、酸味がきいているもののなかなかにマイルド。

ほとんど珈琲を飲まない私にでも、旨い、という感じが理解できる。


antybi

(素朴な味わいのアンチョビサンド)


そしてついにアンチョビサンドがお出ましだ。

なんだかホームパーティーにお呼ばれしたときに出てきそうな手作り感のある料理だ。

こだわりの…というわけではないがこれはこれでなんだかうれしい。

つい酒が飲みたくなる味だが、これがどうして酸味のきいた珈琲に中々合う

「ほほーぅ」という感じか。

しゃちほこばった珈琲店だとこういう手作り感のある料理には出会えないのではないか、と思う。

業界人が大挙して押しかけるのもわかるというものだ。

彼らが求めているのは、華やかさとかではなくて何気ないぬくもりですから。

ちょっとした打ち合わせにもホッとしたものを求めたくなるんでしょうな。


隣に座った客を見ると元東京ヴェルディの武田修宏だった。

テレビでは笑顔しか見たことがない。

かってはゴール前の魔術師、いまは作り笑顔の魔術師

そんな彼だけに珈琲を飲んでいる表情には安堵感が漂っている、ように見えた。


温もりの珈琲専門店。

そこは業界人の集う、憩いの場所である。



●「イトウヤコーヒーショップ」

目黒区下目黒1丁目2-22 セザール目黒ビル1F

電話:03-3491-4194

営業時間:8:00 ~ 22:30

定休日:無休

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2005-08-15 06:33:29

世界の果汁が飲める店 ~歌舞伎町「マルス」よ永遠に~

テーマ:喫茶店

当ブログをごひいきになれている皆さまに感謝の意を表します。

記念すべき50回目と言うことでとっておきのB級店を紹介しようとやってきたのは歌舞伎町。

コマ劇場裏のラブホテル街にポツンと佇む「マルス」という店だ。

なんともクラシカルな外観にただ者ならない雰囲気を感じる、私好みの店である。

扉には「天然果汁を作る店」と書いてある。

フレッシュジュースを飲ませる喫茶店といったところだろうか。


marus

(「世界の果汁ヲ飲みましょう」と書かれた看板も)


この店に初めて足を踏み入れたのは大学1年の時だ。

怪しい雰囲気につられてフラフラと店に吸い込まれていったのを昨日のように思い出す。

ギーッと扉を開けるとまずフルーツが並べられた大きなショーケースがお出迎えしてくれる。

店にはいわゆるボーイの正装をした、いかにも無愛想な感じの老店主が新聞を読んで座っている。

チラとこちらを見るがまた新聞へと目を落とす。

気にもならない、といった様子だ。

なんだか私などの若輩者が来てはいけない場所に足を踏み入れてしまったのではないかと思い、緊張感が走る。


他に客は誰もいない。

店の奥には当時でもほとんど見掛けなくなったダルマストーブが置かれている。

その隣に腰を下ろしてみる。

しばらくして老店主がのそりとメニューを持ってきた。

キウイ、パパイヤ、マンゴー、オレンジといった定番フルーツからドリアン、ザクロなんてものまであった。

ドリアン助川はまだ世にいない。

ドリアンなる未知のフルーツに手を伸ばそうかと思ったが、

この若造が、いっちょ前にドリアンなんか注文しやがってよ」と老店主に思われそうな気配を感じ、

無難にマンゴーをオーダーする。

キミたちキウイ、パパイヤ、マンゴーだね(by 中原めいこ)


ショーケースからマンゴーを取り出した老店主は無造作にミキサーにかける。

ものの30秒ほどでマンゴージュースの出来上がりだ。

ジュースを手に老店主はニラミをきかせてやってくる。

その様子は「飲み終わったらさっさと帰りやがれ」と言っているような気さえする。

かなり気後れしながらもドリンクがきたことで幾分ホッとした。

これでようやく客扱いされることだろう。

私はこの手のクラシカルな喫茶店マニアであったので、

(「ベニスの商人じゃあるまいし…」~嗚呼、懐かしの東中野「モカ」~参照

いつものように雰囲気を楽しむべく、店内チェックをしたり、

この店の様子を日記に書いたりして、たゆたゆとした時間を過ごそう、と思っていた。

時間は午後4時すぎ。

陽はまだ高く、あいかわらず客は私だけ、といった状況だった。


しばらくすると先程の私の勘もまんざらではなかった、と思い知らされることになる。

さっさと飲んで帰ってもらえますか?」と老店主が私に言うのである。

私は一瞬、耳を疑った。

「エッ?この客が誰もいない状況でか」と絶句する。

入店してからまだ30分も経っていなかったことだろう

長居するつもりだったので、グラスには天然果汁がまだ1/3程残っている。

しかし、有無を言わせない老店主の迫力に圧倒されて、

残りの果汁を一気にすするとそそくさと退散した。


ここは喫茶店ではないのだ。

あくまでも天然果汁を作る店であって、作ってやるからさっさと飲め、ということなのだろう。

もしくは、フレッシュジュースは30分以内に飲まなければ味が劣化するのだろうか…

謎だ。

謎だが、この超無愛想な店主に心ひかれるものを感じた。

またひどい仕打ちをされてみたい、もっとハードにお願いね、ってなもんである

私はMか…


以後、人生に行き詰まったり、やりきれない気分の時などは老店主の仕打ちを受けに通うようになった。

何度行こうが老店主が微笑みかけることはなかった。

時にはうぶな客に向かって「さっさと帰れ」発言をしているのを目撃することもあった。

そのたびに私は心の中でこう思ったものだ。

この試練を乗り越えて、立派な客になるのだぞ」と。

こうして私は20分きっかりに店を後にする優秀な客となった。


初めて訪れてから10年くらい経った頃だろうか、

ようやく老店主の視線が「コイツもちょっとはやるようになったな」と言ってくれているような気がした。

私は会計するときに思い切って話しかけてみた。

ごちそうさまでした

老店主は「ムム」といった表情を浮かべ、初めてこれまた口を開いてくれた。

毎度

感動した。

ジーンと感動した。

ようやく老店主に認められた、そんな気がして自分もようやく大人になれた

そんな気さえした。


この10年…いろいろなことがあった。

初体験もした。

ハワイにも行った。

クラブにも通った…

しかし、どんな経験を積んでも大人になった実感は湧いてこなかった。

そう、この老店主に認められるためにオレは人生を歩んでいたんだ

そうに違いないもんね、と思っていたのだ。

ついにオレも大人の仲間入りだぜ…

その喜びを噛みしめるために歌舞伎町のネオンの中に消えていったのは想像に難くないが…


ここしばらく店に行っていなかったので久しぶりに老店主に会えるのを楽しみに足を運んだ。

おっ、昔のままの店構えだ。

しかし、看板が出ていない。

扉は閉まっている。

おそるおそる中の様子を覗いてみる。

店内はしばらく使われていないようだ。

ただの休業日なのかそれとも閉店してしまったのか…

入り口の窓からずっと店内を見ているともうそこには老店主はいないであろうことがなんとはなくだが伝わってきた。

もうこの店で緊張感のある時間を過ごすことはできないのであろう。

そう思うとじんわりとしたものが込み上げてくるのを感じた。

店の奥にはダルマストーブから姿を変えた、石油ストーブが置かれていた。

さっさと飲んで帰ってもらえますか?

老店主の声がふと聞こえてきた、ような気がした。

長居するのはこの店では無粋だ

私は後ろ髪が引かれる思いながらも振り返らずに店を後にした。



●「マルス」

東京都新宿区歌舞伎町

現在は閉店


AD
いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)
2005-04-08 11:37:27

「ベニスの商人じゃあるまいし…」~嗚呼、懐かしの東中野「モカ」~

テーマ:喫茶店

東中野あたりはいま地下高速工事で大変、鬱陶しいことになっているが、

かって線路沿いに「モカ」という素晴らしい喫茶店があった。

あれは大学1年の頃だろうか。(マハラジャが元気だった頃のお話)

当時、我々の間では

中野の「クラッシック」

渋谷の「ライオン」

東中野の「モカ」

三大激シブ喫茶店として憩いの場と化していた

中でも「モカ」は他の2店にはないB級な魅力に溢れていたのだった

何がB級かというと店のおかあさんが超B級なのであった

店内は…ほとんど「ムルギー」に近いと思ってもらってかまわない

テーブルやら雰囲気はだいたいあんな感じである

店のサイズは1/3くらいだろうか

テーブルにはオルゴールが置かれている

あけると音楽が流れ(「エリーゼのために」だった気がするがさすがに覚えていない)

そこにはメニューが貼り付けられている

そのままならば、オールドな雰囲気の中でコーヒーを飲み、

たゆたゆとした時間を楽しむ店、であるのだが、

ここ「モカ」にたゆたゆした時間などあり得ないのであった

入店後、しばらくするとおかあさん(当時、70歳くらいか)が雑談を仕掛けてくる

和やかに天気だとか社会情勢なんかについて話していると

突然、おかあさんが豹変するのである

「思い起こせば50年前、華の銀座の片隅で、肩で風着る艶姿…」

といきなり自分の半生を弁士風に語り出すんである

あまりの変貌振りに多くの人間が笑いを禁じ得ないのであるが、

これがまたどうしてなかなか聞き応えのある語り口で、いつ聞いても聞き惚れてしまう

それが長いときで30分、ショートバージョンでも20分くらい続く

話の中身は自分が20代の頃は花魁よろしく銀座でも噂のいい女で

モボ・モガに囲まれて大正ロマンな人生を送っていた…みたいなことだったと思う

でもって、必ず最後にシメの言葉があるんである

それが「ベニスの商人じゃあるまいし、肉のかたまり一つに血、一滴……ってなもんですよね、お客さん」

という台詞だ

まったくもって前後との話の脈略はなく、意味は著しく不明である

しかも、絶妙な節回しで言うのである

シビレた…グレートだぜ、おかあさん

「血、一滴」というところまでは歌舞伎でいうミエを切っている感じで

それからしばらく間をおいて「ってなもんですよね、お客さん」と続くわけだ。

しかしながら、急に「ってなもんですよね、お客さん」と振られるからその後の返しが難しい。

「ってなもんですよね」と相づちを求められても、何が何だか話がわからんのだから

「ハァ」と言うしかない。

あれは大学2年の元旦のことだ

「モカ」愛好者であった我々は有意義な正月を過ごすために

午後3時に「モカ」集合ということにした。

そして、午後3時。続々と仲間が集結してくる。

現在、スカパラの川上つよし、谷中敦をはじめ初代ドラマーだった青木達之などなど…

なかなか素晴らしいメンツだ。スカパラの原点は「モカ」にある………わきゃ、ないか

しかし、店は案の定、閉まっていた。そんなことはもちろん想定内である

我々はおかあさんから聞き出していた店の裏手の住居めがけて突進した。

チャイムを激しく鳴らす。

出ない

今度は扉をガチャガチャとしてみる

出ない

扉をドンドン叩き、「おかあさんいます?」と大声で叫ぶ

なんだかゴソゴソと部屋の中で動く気配がする

しばらくするとマスクをしたおかあさんが出てくる

風邪、らしい

なんでもここ2,3日寝込んでいたとのことだ

しかしながら、我々も「じゃ休んでてください」などとは言わないんである

「店の鍵貸してもらえますか?先に行ってやってますんで、おかあさん、着替えたら来てください」だったから

その後、老体に鞭打ったおかあさんに「ベニスの商人…」を語らせ

我々は満足して浅草へと消えていった…

浅草東宝にクレイジーキャッツ特集オールナイトを見に行くために…

なんてB級な野郎どもだったことか…

おかあさんに合掌

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。