背脂チャッチャ系がどうにも好きなんである
どうにもこうにも背脂チャッチャ系ラーメンが好きだ。
スープに浮かぶ背脂の華…あの白い物体がたまらなく愛おしい。
特に酒がちょい残っている次の日なんかはたまらなく食べたくなる。
なので、ふとラーメンが食べたい、と思ったときはまず背脂チャッチャ系のラーメン屋を探す。
私の中での元祖は「香月」である。
初めて食したのが高校生の頃だから1980年代ということになろうか。
もちろんその頃、背脂チャッチャ系などというネーミングは存在しておらず、その白く浮かぶ物体が背脂である、と知ったのも随分、後になってからのように思う。
当時、我々の間ではスープの味付けの具として「喜楽」の焦がしネギ、「香月」のあぶら が2大巨頭であったことを思い出す。
そんなわけで、背脂チャッチャ系の店評論なんかをしてみよう。
「ラーメン山手」
(雪のように背脂が降り積もるラーメン)
ここはメニューに「雪」というのがあって、その字のごとく、背脂が雪のようにスープに降り積もっている。
背脂スープをこれほど的確に表現するメニューには感心する。
背脂チャッチャ系の中では比較的ライトな味、という気がする。
「らーめん潤」
(鬼脂が凄まじいワイルド派のラーメン)
新潟三条背脂系というジャンルに属する。
ここはなにがすごいかというと脂の量がすごい。
鬼脂というのがあって、これがドバドバっと背脂が浴びせかけられるようにかかった代物であったりする。
ちなみに鬼脂は「ギドギドなのに食べやすい」のが特徴らしい。
麺は極太、スープは魚介系。煮干しがかなりきいており、これが濃ゆ目の脂をさっぱりとさせているようだ。
ので、見た目ほど脂っぽくない。
どうせならもうどうしようもないくらいに脂まみれになりたいんだが…
「香月」
(脂多めで注文したらどろどろとしたスープになってしまった)
かってのグレートな味は見る影もないが、1年に1度くらいふと確認の意味で食べたくなる。
なんだか丼がだんだんと大きくなっていく気がするが、丼の大きさに味のインパクトが負ける感じだ。
在りし日の香月を思ってしずしずと食べるのみ。
背脂が大量に投入されたラーメンは、ドロドロとして最後の方は背脂でべっとり…ってなことになっている。
ちょっと胸焼けをすることも、のどがからからになることもある。
「背脂マシにしなけりゃよかったぜ…」と思うこともしばしばである。
それでもなぜか背脂チャッチャ系にひかれる。
なぜ、身体があのスープを欲するのか?
実のところ、自分でもよくわかっていない。
それこそがヤミツキというやつなのであろうか。
私のヤミツキ、それは背脂チャッチャ系ラーメンです。
●「ラーメン山手」
東京都渋谷区富ヶ谷2-21-7
電話:03-5453-7290
営業時間:11:30~翌3:00(月~土) 11:30~24:00(日)
定休日:無休
●「らーめん潤」
東京都大田区蒲田5-20-7
電話:03-5714-7255
営業時間:11:00~23:00(月~土) 11:00~21:00(日祝)
定休日:無休
●「香月」
東京都渋谷区恵比寿西1-10-8
電話:03-3496-6885
営業時間:10:00~6:00(月~土) 10:00~4:00(日)
定休日:無休