土曜日の午後のスワンリバー
今週末も、一人用の小さなヨットからやや大きめのものまで、セーリングを楽しむ人でいっぱい。
土曜日は、午前中フリーマントルで「しらせ」を見送った後、午後からパースの街中へ。
おめあてはWASOのコンサート。
普段は、土曜日のコンサートは夜行われるが、この日は夜7:30からコンサートホールの前の通り(セントジョージズテラス)でクリスマスパジェント(パレード)が行われるので、マチネーになったらしい。
(開演前の舞台の様子)
1曲目は、1975年生まれのイスラエルの作曲家アブネル・ドルマンの「アフター ブラームス」。
昨年4月に初演されたばかりの新しい曲で、WASOが演奏するのは今回が初めて。
ブラームスの晩年のピアノ曲から曲想を得た作品らしい。
このコンサートでも、演奏前に指揮者のアッシャー・フィッシュ氏が自らピアノを弾いたりやオケを使ったりして、
例えば、ブラームスのピアノ曲の左手のアルベジオがこの曲の中ではチェロやコントラバスで演奏され、そこにバイオリンが絡んで・・・
などと解説をしてくれたので、初めて聞く音楽でも非常にわかりやすかった。
2曲目、3曲目はブラームスの合唱曲「運命の歌(Schicksalslied/Song of Destiny)」と「運命の女神の歌 (Gesang der Parzen/Song of the Fates)」
どちらも初めて聞いたけれど、WASOコーラスの混声合唱のハーモニーが美しかった。
歌詞がドイツ語で意味がわからなかったのがちょっと残念。
(耳で拾ったドイツ語とプログラムの英訳を必死で見比べながら聞いていた・・・)
でも、あんな風に歌えたら気持ちがいいだろうな〜。
休憩を挟んで後半は、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯(Ein Heldenleben/A Hero's Life)」。
前半の曲と違い、ホルンx8・トランペットx5・チューバx2・木管楽器x4・ハープx2の大編成。
曲の途中、コンマスのローレンス・ジャクソン氏によるバイオリンのソロが美しい「伴侶のテーマ」に浸っていると、奥にいた3人のトランペット奏者が、舞台を降りていくのが見えた。
不思議に思っていると、次のセクションで、舞台裏からトランペットが聞こえ、遠方からの敵の襲来を告げた。(この部分が終わると3人はまた舞台に戻ってきた。)
作曲家も、いろいろな演奏方法を考え付くものだ。
ホルンをはじめとする金管、いつも安定の木管、ソロバイオリン、低弦、パーカッションなどなど、聴かせどころいっぱいの演奏。
リヒャルト・シュトラウスは、映画「2001年宇宙の旅」のテーマ曲になった「ツァラトゥストラはかく語りき」が好きだったけれど、他にもいい曲がたくさんあるんんだな。
コンサートの後一旦家に帰って、夕方、WAバレエの「ピーターパン」を見るためにまたパースの街中へ。
クリスマス パジェンドの影響で街中の道路が一部通行止めになっているため、街中は大渋滞。
(とは言っても、日本の渋滞とは比べ物にならない程度のものなんだけれどね。)
開演時間が迫ってくる上に、駐車場が空いていないんじゃないかと心配だったけれど、無事劇場に到着。
「ピーターパン」はすでに初日を見たけれど、土曜の夜の公演では日本人プリンシパルのちひろさんがティンカーベルを踊ると聞いて再訪した。
初日のティンカーベルは、「ちょこまかとした足の動きがとても妖精っぽい」という印象が強かったのだが、ちひろさんのティンカーベルでは、それ以外の部分の足の運びの美しさが目立っていた気がする。
夜の公演だから観客は今回も大人がほとんどだったけれど、みんな楽しんでいた。
「英雄」づくしの土曜日もいいもんだ。
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