あれは何年前だろう。

それすら思い出せないほど曖昧な毎日だった

 

何もする気が起きない

 

頑張らなきゃいけないことくらいわかってる

 

 

とにかく動くことも休むこともできなかった

私にもそんな時期があった

 

 

 

 

でもなぜかラジオだけは聴いていて

 

 

 

 

 

ベッドの上で横になっていても

目を瞑っても

 

ただ流れてくるラジオを聴くことが

その時の私にとって精一杯の

生きていることだった

 

止まることも

進むこともできずにただただ苦しかった

 

でもこのままじゃダメだ

 

その時残っていた最後の気力を振り絞り

考えることもなく

ただその瞬間に

溢れ出てくる言葉をメールに流し込み

送信ボタンを押した。

 

数日後、いつも聴いているラジオで

私のペンネームが呼ばれた

 

あまりの衝撃に

久しぶりにベッドから飛び起きた

 

今思うと

それが私とラジオとの出会いでした

 

 



 

続く鉛筆

 

 

 

あずあず看板持ち飛び出すハート