2017-08-09 22:57:12

北朝鮮・アメリカの高まる衝突リスク 双方が威嚇的な発言に終始 戦争勃発の場合、戦後の東アジアは?

テーマ:アジア

(北朝鮮は「炎と怒り」に直面することになる、と警告したトランプ米大統領(8月8日)【8月9日 Newsweek】)

【北朝鮮 グアム島周辺への攻撃に言及 ただ“慎重に検討”とも】
急速な核・ミサイル技術の進展を背景にした北朝鮮の恫喝めいた言い様、それに負けず劣らず好戦的なアメリカ・トランプ大統領の物言い・・・多くのメディアがこぞって取り上げているところですから、あえて付け加えることもありませんし、今後の展開を予測するにしても、金正恩・トランプ両指導者の頭の中など誰もわかりません。

ただ、ひょっとしたら日本にも、自分の頭の上にもミサイルが落ちてくる可能性もある話ですから、スルーするのもいかがなものかということで。

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北朝鮮が「グアム周辺に火星12を発射」と米トランプ政権に警告 小野寺防衛相名指しで「日本列島を焦土化できる」とも****
北朝鮮の朝鮮人民軍戦略軍は、北朝鮮に対するトランプ米政権の軍事的圧迫を非難し、中長距離弾道ミサイルと称する「火星12」で「グアム島周辺への包囲射撃を断行する作戦案を慎重に検討している」と警告する報道官声明を発表した。朝鮮中央通信が9日、伝えた。
 
声明は、作戦案が間もなく最高司令部に報告され、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が決断を下せば「任意の時刻に同時多発的、連発的に実行されるだろう」と主張。米国に「正しい選択」をし「軍事的挑発行為を直ちにやめるべきだ」と迫った。
 
トランプ政権が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行ったり、戦略爆撃機を韓国に飛来させたりしていることに反発したもので、爆撃機の出撃基地のあるグアムをけん制して警告を送るためだとしている。

火星12は、5月に試射され、グアムに届く5千キロ前後の射程があると推測されている。
 
朝鮮中央通信は9日、「敵基地攻撃能力」保有の検討に言及した小野寺五典防衛相や、安倍晋三首相を名指しで非難し、「日本列島ごときは一瞬で焦土化できる能力を備えて久しい」と威嚇する記事も報じた。【8月9日 産経】
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いつもの「ソウルを火の海に」発言も。

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北朝鮮「ソウルも火の海に」 韓国軍の砲撃訓練を非難****
北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、韓国軍が7日午後に北朝鮮に近い黄海の白ニョン島と延坪島で海上砲撃訓練を実施したことを「軍事的挑発」と非難し、「白ニョン島や延坪島はもちろん、ソウルまでも火の海になりかねないということを肝に銘じ、むやみに暴れないようにすべきだ」と威嚇した。(後略)【8月8日 ソウル聯合ニュース】
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「グアム島周辺への包囲射撃を断行する作戦案を慎重に検討している」発言に関しては、ある意味、威勢がいいだけの普段の恫喝発言とは異なり、“新潮に検討”ということで、相手の出方を見極めようという姿勢もにじませています

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米グアム周辺発射、金正恩氏は“有言実行”するのか 「慎重に検討」は見極めのシグナル****
北朝鮮が具体的ミサイル名を挙げ、検討段階の発射計画を公表するのは極めて異例だ。トランプ米政権との軍事的緊張を一気に高める米グアム周辺への発射に本当に踏み切るのか。
 
北朝鮮戦略軍が言及した「火星12」は、5月に北朝鮮北西部から試射され、高度2000キロ超に達し、787キロ飛行して日本海に落下した。通常角度で発射すれば、射程は4500〜5000キロに及ぶと分析され、約3500キロのグアムには十分到達する。
 
グアムに向け発射すれば、日本上空を通過する可能性が高く、誤って落下する危険も生じる。
 
金正恩朝鮮労働党委員長は1月、「試射準備の最終段階」だと宣言した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を実際に発射するなど、“有言実行”の姿勢を示してきた。日本海側への試射では、飛距離に限界があり、太平洋側に飛ばして現実の性能をテストしたいのが本音だ。一方で、「慎重に検討している」と実施を断言しておらず、トランプ政権の出方を試す思惑もにじむ。
 
米韓両軍は21日から合同軍事演習に入る予定。その前後に北朝鮮が発射に踏み切る可能性があるとみて、警戒している。
 
沖縄本島の約45%ほどのグアム(面積549平方キロ)には、B1爆撃機などが配備されているアンダーセン空軍基地と原子力潜水艦の基地アプラ港があり、米軍の重要戦略拠点になっている。
 
人口は約16万人(2010年国勢調査)で在留邦人数は4422人(16年現在)。経済は観光業と米軍関係に依存し、16年には過去最高の154万人の訪問客があった。このうち半数の約74.5万人が日本人で占められている。【8月9日 産経】
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日本に“誤って落下する危険”云々とありますが、そういう話より、アメリカが北朝鮮の攻撃に報復するとか、あるいは、先制攻撃をしかけるとかいう行動に出れば、本格的な戦争になり、そのときは前線基地の日本を標的とした“日本列島ごときは一瞬で焦土化”するという攻撃もありえるという危険の方が重大問題です。


【異例の激しさ トランプ大統領の「炎と怒り」発言】
そのアメリカの反応ですが、予想以上にペースを速める北朝鮮が核弾頭をミサイル搭載可能な水準にまで小型化することに成功したと判断する米当局の分析もあって、トランプ大統領の発言は「北朝鮮は世界が目にしたことのないような炎と怒りに直面するだろう」と、北朝鮮・金正恩委員長のお株を奪うような激しさです。

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北朝鮮、核小型化成功か=爆弾60発保有の推定も―トランプ氏「火力に直面」と警告****
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は8日、北朝鮮が核弾頭をミサイル搭載可能な水準にまで小型化することに成功したと判断する米当局の分析を報じた。

トランプ米大統領はこの日、「北朝鮮はこれ以上、米国を脅さない方がいい。世界が目にしたことのないような火力と怒りに直面することになる」と強く警告した。
 
北朝鮮は既に、米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験に成功したと主張している。核弾頭小型化が事実なら、日本など周辺国や米国への脅威が一段と高まることになる。
 
同紙によると、米国防情報局(DIA)がまとめた7月28日付の分析概要は「北朝鮮がICBM級を含む弾道ミサイルで運搬する核弾頭を生産したと(米)情報機関はみている」と指摘した。米当局は7月時点で、北朝鮮が保有する核爆弾を最大60発と推定しているという。
 
北朝鮮は昨年9月の核実験で、弾道ミサイルに搭載可能な核弾頭の性能や威力を確認し「小型化、軽量化、多種化された、より打撃力の高い核弾頭を必要なだけ生産できるようになった」と主張。その時点で米国では、実際に核弾頭を小型化するには数年を要すると推測する見方が主流だった。

新たな分析で、北朝鮮による核開発が予想を上回るペースで進んでいる可能性が出てきた。【8月9日 時事】 
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このトランプ発言については“トルーマンの原爆投下演説に似ている”との指摘も。

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トランプ「炎と怒り」はトルーマンの原爆投下演説に似ている****
<広島に原爆を落とした日のトルーマン演説と今のトランプの脅しが似ている不気味さ>
ドナルド・トランプ米大統領は8月8日、核・ミサイル実験を繰り返す北朝鮮に対し、これまでで最も直接的で痛烈な言葉で警告した。

具体的な攻撃や核兵器の使用にこそ言及しなかったものの、使用した言葉は、1945年8月6日に月広島に原爆を投下したことを世界に向けて発表した時のハリー・トルーマン元米大統領の言葉を不気味に思い起こさせた。(後略)【8月9日 Newsweek】
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トランプ発言の激しさは、アメリカ国内でも波紋が広がっています。

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トランプ氏「北は炎と怒りに見舞われる」 異例発言に米国内で疑問の声****
米紙ワシントン・ポストが8日、「北朝鮮が小型核弾頭の製造に成功した」と報じたことは、事実とすれば北朝鮮が米本土を直接脅かす核戦力を確保するという、トランプ政権が恐れていた「悪夢」がついに到来したことを意味する。
 
しかしこの日、米国内でそれ以上に大きな波紋を広げたのは、トランプ大統領が「北朝鮮は炎と怒りに見舞われる」などといった、金正恩(キム・ジョンウン)体制顔負けの言辞で軍事行動に踏み切る意思を明言したことだ。
 
米国の大統領が、他国から軍事攻撃を仕掛けられたというのでなく、「脅し」をかけられたことへの報復として戦争に言及するのは極めて異例だ。
 
トランプ政権は、国連安全保障理事会が5日採択した北朝鮮制裁決議を踏まえ、ティラーソン国務長官らを中心に、中国やロシアも巻き込んだ国際的な対北包囲網の強化に取り組んでいる。最終目的は「外交を通じた北朝鮮の核放棄」だ。
 
しかし、トランプ氏の発言は、北朝鮮問題の平和的解決に向けた国際連携の動きに逆行するものだ。むしろ、北朝鮮による「グアム島攻撃」の警告からも明らかなように、北朝鮮を無用に刺激し、米軍の攻撃は「現実の脅威」であるとの宣伝材料を差し出し、核開発を進める口実を与えることになりかねない。
 
共和党の重鎮、マケイン上院議員は8日、トランプ氏の発言は「深刻な衝突につながるだけだ」と批判。かつてクリントン政権下で北朝鮮問題に取り組んだペリー元国防長官も「恫喝(どうかつ)はわが国の安全保障態勢を損なう」とツイッターで一蹴するなど、トランプ氏の言動を疑問視する声は党派を超えて広がっている。
 
一方、ワシントン・ポスト紙の報道の元となった国防情報局(DIA)の分析に関しては、小型核弾頭の実験が行われていない可能性があることなどを理由に、核弾頭小型化の進展度をめぐって他の米情報機関との間で結論が一致していないとの報道もある。
 
ただ、核弾頭の小型化にせよ、7月28日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射では失敗したとみられる弾頭の大気圏再突入にせよ、北朝鮮が実現させるのは「時間の問題」(核専門家)との見方が支配的だ。
 
米軍当局者も、北朝鮮が既に実戦的な核兵力を保有しているとの前提で対応を進めているとしており、今回の報道を受けて米政府の対応が劇的に変わることはないとみられる。
 
しかし今回、トランプ氏の不用意な発言で動揺が広がり、「誤解と誤算」による米朝の衝突が現実的なリスクとして浮上してきた。米政権には、熟慮を重ねた慎重な情報発信がこれまで以上に求められている。【8月9日 産経】
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双方の威嚇的発言が相手を刺激し、危険度が更に高まることも。
また、相手の反応・出方を読み間違って事態がエスカレートしていくというのは、戦争が起きるときのいつものパターンです。


【北朝鮮攻撃支持に傾くアメリカ世論】
もっとも、トランプ発言はトランプ大統領ひとりの先走りではなく、アメリカ国民の北朝鮮への苛立ちを反映したものでもあります。

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米共和党支持者の74%が対北軍事行動に賛成 脅威認識が大幅上昇 CNN世論調査****
米国による北朝鮮への軍事行動を米国民の半数が支持し、トランプ大統領の与党・共和党支持者では74%に上っていることが8日、CNNテレビが発表した世論調査で分かった。8割近くが北朝鮮が米国をミサイル攻撃する能力を備えたとみており、脅威認識が強まっていた。
 
調査は北朝鮮が7月28日に2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を実施した後の今月3〜6日に実施され、約1000人の成人から回答を得た。
 
北朝鮮が米本土に到達しうるICBMを開発していることに対して、米国が軍事行動に踏み切ることが望ましいかを聞いたところ、50%が賛成すると答え、反対は43%だった。支持政党別では共和党が賛成74%に対して反対21%、民主党が賛成34%に対して反対58%となり、明確に支持動向が分かれた。
 
北朝鮮の脅威を「非常に深刻」と答えたのは62%で今年3月の前回調査の48%から大幅に上昇。同様の調査を始めた2000年以降で最高となった。北朝鮮がすでに「ハワイを含めた米国」をミサイル攻撃できる能力を備えているとみているのは77%だった。【8月9日 産経】
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【戦後の東アジアは中国を軸に再建か】
現段階の北朝鮮の技術水準がどこまで達しているかは疑問の余地がありますが、いすれにしても「時間の問題」であり、アメリカとしてはいずれ決断を迫られる問題であること、もし、戦争に踏み切るなら早い段階の方が北朝鮮の攻撃を最小限に抑えられること・・・からすれば、「この際、一気に・・・」という行動もあり得ます。

トランプ大統領としては、チキンレースを降りて支持者の信頼を失うよりは、一気に北を叩いた方が、傾いている政権立て直しに有利だとの判断もあるでしょう。

その場合、ソウルは火の海になり、東京・大阪へもミサイルが飛来するということにもなります。

ただ、日本からしても、北朝鮮、中国、韓国などとの関係が改善しない閉そく状態の東アジア情勢を考えれば、この際、状況を一変させて事態をリセットするような“戦争”も“あり”かも・・・という考えもあるでしょう。

東京・大阪はともかく、自分が住んでいるところには飛んでこないのでは・・・という根拠のない楽観(私の住んでいるいるところは稼働中の原発がありますので、標的とはなりえますが、ピンポイントで原発を狙う技術が北朝鮮にあるのか?)、仮に万一のことがあっても、自分はもう十分生きたし・・・という感も。

戦争の記憶が風化している日本にとっては、もう一度“悲劇”を経験することも一定に意義があることなのかも・・・とも。

あれこれ考えるのも面倒で、「この際・・・・」という話にもなりがちですが、戦争後の東アジア情勢を考えると、おそらく北朝鮮を叩いて満足したアメリカは、それ以上東アジアへの関与はしたがらないでしょう。

北朝鮮を制御できずに、北朝鮮と同じ土俵で殴り合いをすることになった戦争は、アメリカを頂点とした国際秩序の終焉をも意味します。

そして、北朝鮮・韓国・日本を巻き込んだ戦争後の東アジア情勢は、中国を軸として再建されることになるのではないかと思えます。

今でも、日本は人口減少などで、将来的には超大国・中国に隣接する中等国の立ち位置になっていくと思われていますが、戦争に巻き込まれる形で傷を負えば、そのペースは早まり、“中等国”の中身もより不利なものになってしまうでしょう。

そうしたことを考えると、やはり不用意な戦争は何としても阻止しないと・・・という思いにもなります。

 

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