前編始まりの物語公開から1ヶ月が経過しようとしている11月、ようやく前編・後編を鑑賞する事が出来ました。本当は速攻で鑑賞して感想と今後の展開についての記事を書こうと思ったのですが、今更感一杯ですが記事を書こうと思います。まず、前編・後編を通しての感想ですが、まとまっていて非常に見やすかった点が印象に残ります。特にほむらの行動と感情の動きが、通しで見ると本当に移り変わりがはっきりしていました。




 ほむらは「まどか☆マギカ」というタイトルですが、実質彼女がこの作品の主人公と言っても良いと思います。強気でクールにまどかに接する前半から徐々に本当の自分をさらけ出す姿は、まるで他人から親友・恋人に自分をさらけ出すような感じがしました。私もアニメ視聴中の第8話の変化を見て非常に驚きましたが、まとめて見ると本当に感情の移り変わりや行動の理由が明確になったと思います。




 それは主人公まどかにも言えるのですが、どうしてあの願いに到ったのか1話1話断片的に見るよりは、劇場版でまとめて鑑賞した方がよりわかりやすく、共感できる部分が非常に多かったです。だから、アニメ版よりも私は涙を流しました。それは演出もありましたが、願いに至る過程が理解しやすかったからだと思いました。マミさん・さやか・杏子・ほむらそれぞれが、希望を持ってQBと契約して魔法少女になった。



 しかし、マミさんは魔女に殺され、さやかは嫉妬やねたみという負の感情に支配され、杏子は自分のためと言いながら、結局はさやかの為に命を落とした。そういう悲劇とQBの客観的な考え方に対する憤り、そういう要素の積み重ねが総集編として制作された意義を十分に果たしていると感じました。だから、まどマギというアニメは計算されて制作されているのだと、テレビ版を観た後に劇場版を鑑賞するとよりはっきりするでしょう。




 演出や台詞回しもかなり変わっていました。特に台詞の口調の変化は、アニメシリーズを観ていた人ならすぐに気付いたと思います。おそらく、アニメシリーズを見直し再アフレコしたからだと思いますが、やっぱりこういう口調の方がわかり易いとか変えた方がいいと音響監督の鶴岡さんと監督の宮本さん、総監督の新房さんが考えたと思います。個人的には改善してよかったと思いますね。より感情がはっきりしているから、感情移入が出来て総集編にした事の意義はあったのではないでしょうか。結論としては、アニメの切り取りではなく総集編としても十分楽しめる価値のある作品に仕上がっており、新規のファンは勿論ですが既存のファンも何度でも足を運んでもいいのではないでしょうか?




 続いて、来年公開予定の「叛逆の物語」についてですが、斎藤千和さんが担当したナレーションを参考にすると、やはり改変後の世界が舞台になっています。ただ、魔獣との戦いがメインだと思うのですが、いろいろな新しい疑問点が存在します。QBとの関係はどうなるのか?制服を着ている杏子とか真打ちまどかはいつ出てくるのか?叛逆とは何に叛逆するのか?想像しながら来年の公開を待つのも良いでしょうし、リピートで映画館に足を運んで、違うキャラクターに感情移入してみるのも良いでしょう。私はほむらを中心に今回は映画を鑑賞したので、次はまどかがいいかななんて思っています。