三号機間が輸送する物資を破壊せよと依頼された黒。スオウを港に待機させ自分が現れない場合はライフルで破壊しろと命じた。マダムからキーワードイザナギと教えられた未咲。案の上BK-201が襲撃してくると読み、予め別の輸送ルートを用意して罠にはめた。案の定黒は罠にはまり契約者である鎮目に攻撃を受けた。一方黒からの連絡が無いスオウ達は、自分たちの目の前に運ばれて来た物こそ、破壊すべき物資だと知った。一度は危険だと思い港から去るべきだと主張した猫。



 しかしスオウはや無ければならないと思い銃の引き金を引こうとした。そこに逃れて来た黒が港に現れ撃つのを止めるようにスオウの名を呼んだ。実はイザナギというのは、かつて行動を共にして守ろって来た契約者銀だった。水無の追跡をかわし黒達は、作戦を中断して札幌の公園に戻って来た。そこで待っていたかのように現れたのは、ノリオの母ミチルだった。契約者である彼女は、水の使った能力を用いてスオウに同行を求めた。そこで銀の観測霊が現れ、ミチルは水に飲み込まれ地面に叩き付けられた。そこにスオウがいると聞いたノリオが、現場に駆けつけ母の死を目の当たりにしてしまった。



 契約者となっても顔を知らなくても母親である事に変わりはない。ノリオの悲痛な叫びがこだまする中スオウは何も答えず、自分は嫌われたと察した。その後黒は仕事を持ちかけて来たマダムとの契約を破棄。違う隠れ家に移り住むと今までの酒びたりでだらしの無い生活が一変した。スオウに銃を撃つなと命じたり、逆に交換条件として酒をやめて欲しいと言われるとその通りにする。銀の存在が黒を変えたのだ。そんな態度にスオウは、自分でも気付かない内に嫉妬心を覚え買い物の帰り電柱に苛立ちをぶつけた。



 ウラジオストクでは、FSBによるパブリチェンコ家の調査結果がレプニーンに報告された。写真には隠し部屋や逃走通路などが写され、息子シオンの存在を隠すよう周到な準備が行われていた事実が明らかになった。「戸籍も変えているな。しかも2度までも。そこまでする理由は何かわかるか?」報告を受け身元を秘密にする理由について尋ねるレプニーン。「わかりません。彼が極秘に行っていた研究に関係あるのかと?」部下はパブリチェンコが研究していたME(記憶操作機)が、関連しているのではと推測した。それに対しレプニーンは、研究を信じようとはしなかった。「何もかもあいまいだな。パブリチェンコの遺体の件も。それにMEスクイーズで抽出出来た記憶は1日のみだ。どちらかの分析が間違っているとしか考えられない。」遺体についてもDNAは一致したが、MEスクイーズの調査では1日分の記憶しか抽出出来なかった。この事実がある限り本当に死んだかどうかについて疑念を抱いた。そこに突然部下の1人が写真を持って部屋に入って来た。「日本のSVIエージェントから転送されて来ました。これは26時間前の東京の写真です。」写っていたのは死んだはずのパブリチェンコだった。(死体はダミーだった。パブリチェンコ親子は既に日本に渡っていた。果たしてその目的は何か?シオンを使って一体何をするのか。これでFSBも日本に来るはずです。面白くなって来ましたよ。日本には三号機関もいるので争奪戦になりそう。



 夜、国立天文台にやって来た未咲。天文台の主任石崎香那美に連絡を取ろうとした。「誰と待ち合わせ?オフタイムはこんな風情のある場所にいるのか。そういえばここは元々ドールのねぐらか!イザナミちゃんでも探してるの?」そこに現れたのは鎮目だった。外部の人間と連絡を取ろうとすると盗聴され、観察霊の監視もある事を忠告した。「しかし何をしようというのかね?イザナミまで引き入れて。俺はアンタと同じように知りたいんだよ。上が一体何を考えているのか?」そして未咲と同じように、情報が降りてこない現状で三号機間の上層部の目的が何か知ろうと思っている事も口にした。後日三号機間の現場リーダー小林は、上司である三船の茶室に出向いた。「イザナミを消そうとしていました。どこから情報が漏れたのか?現在部下に調べさせております。」イザナミ=銀をBK-201=黒達が消そうとしていた動きがあった事実とどこから情報が漏れたのか調査中である事を報告した小林。「イザナギ(シオン)の父親が、日本に潜伏している真意は?」報告を聞いた後三船は、シオンの父パブリチェンコが日本に潜伏しているかどうか確認した。それに対し小林は確認中だと答えた。「三鷹文書に記された刻限まであとわずか。急がねばならないようだな。」タイムリミットは迫っている現状を受け、三船は作戦を急ぐよう指示をした。(三鷹文書は、マダムから未咲に情報がもたらされた物です。そこには目的を行うための日時が記されている。イザナギとイザナミ、2人の契約者の存在が必要。果たして何に使うのかこれが後半の見どころで、FSBがどうするのかがポイントです。



 北海道から本州へ向かおうと考えた黒達。しかし検問を張る公安を筆頭に、黒が裏切ったCIAやFSBなどの諜報機関が目を光らせて、北海道から出るのは容易ではなかった。「便利屋がいる。利害さえ合えば手を結ぶ。情報屋と同じだ。」金で便利屋を雇い、北海道から本州へ向かおうと考えた黒。そしてスオウが、ノーリアクションのジュライを見て、同じ契約者猫に悪戯で雪玉を投げ当たった車から、便利屋の女性理花子が姿を見せた。4人は理花子の車に乗車したが、ジュライが検問が行われている事をすぐに伝えた。「こんな所まで検問とは。これは北海道を出るまでに色々仕込まないとね。」道路は公安が検問を張っている。普通に行ったら捕まるだけ。そこで脱出すべく理花子は、策を講じる必要があると訴えた。早速仲間がいる家に行き黒は、髭を付けメガネをかけ服は喪服姿となった。更に偽造の免許書まで用意され、完全な別人として生まれ変わった。「すげえ車借りてきやがって。」仲間の男はけちをつけた。「しょうがないでしょ。ドールは案外目立つのよ。」何故か理花子は、ドールであるジュライの存在を気にしていた。(ドールの存在よりここは、黒達を本州に送る事が大切じゃないですか?と思ったのですけど、まさか本当の狙いがあるとは思わなかった。ドールは対価支払わないみたいですね。そこが契約者と大きく異なる点であり、必要だと思っている人がいるのでしょう。)



 吹雪が降り続き黒達が出発出来ない頃、レプニーンとターニャが日本に到着した。ただ吹雪により交通網が麻痺しており、車と寝台特急を利用して東京へ向かわざる終えなくなった。運転する男は、札幌で起きた黒達と三号機間の銀を巡る争いを掴んでいた。そしてそこで撮影された黒達の写真を見せると「BK-201か。手繰ればターゲットに辿り着く可能性が高い。」「スオウ!」それぞれの人間が何者なのかレプニーンとターニャは理解した。「今有能な契約者に探らせています。ご存知ですよね、イリヤ・ソコロフ?」改めて男は契約者ソコロフが調査していると伝えた。「聞きたくない名前だよ。ヘドが出るほどな。」名前を聞くだけで、レプニーンは強烈な嫌悪感を示した。しかしソコロフは、ドールの密売ルートからジュライの存在がある事実を掴んでいた。その実体は情報提供者の男をトイレで殺し、知的なイケメンだと思って近づいて来た地元の女の子達をモデルにして、腕や首が引き裂かれるような画を見せるサジェスティックな性格の契約者だった。そして次のターゲットであるスオウ写真にも同じようにペンで書き加えていた。(ドールの密売とスオウと黒が繋がりました。これで空気だったFSBも一枚絡んで来ます。当然ターニャもいる訳ですから、契約者同士どんな戦いになるのやら。)



 雪が止み変装した黒達と理花子と「遺体」として扱われるジュライ。2台の車に分乗して検問の目を欺き、青森へ渡るカートレインに乗り込む事に成功した。「確かに報酬はもらったわ。私は仙台までだから。後はこれに乗って寝台特急カシオペア。時間が時間だから張り込みはゆるいと思うけど、不安ならローカル駅から乗って。」契約通り報酬を理花子に渡し、代わりに仙台から東京へ向かう寝台特急のチケットを受け取った黒。「ねえジュライここから出してあげようよ。それに言いたい事があるなら言おうよ。」ジュライは棺おけに入れられ死人として扱われている。不憫に思ったスオウは、ほっぺたをつねってリアクションを確かめた。「痛い!」無機質な声で感情を露にしたジュライ。「ならそう言えば。」最初から言えばいい。スオウは呆れた様子で言い放った。そんなやり取りが列車内であった後青森に到着した。再び2台に分乗して南へ向かうが、突然黒が運転する車のタイヤがパンクした。(スオウの制服けいおん!じゃないですか。桜が丘女子高入学おめでとう。ジュライ君も中学校ぐらいなら入れるかな。ここの場面はスオウが、ドールに対する違和感が如実に現れていましたね。彼女は完全に契約者になり切っていないから、喜怒哀楽を表現可能。しかしジュライは全く反応しないまさにドール。それが痛いって言わせたのだから彼女には感情がある事が知れてよかったのでは?)



 コンビニに立ち寄りタイヤを確認する黒。理花子は、最初からタイヤに細工してパンクするようにしていた。ドールの売買を円滑に行う為に。「追いかけなきゃ。だって使う時に必要だから。僕の力を・・・・」ジュライは大切な存在だと思ったスオウ。助けないといけないと口にしたが、猫から情が移った事を指摘され、契約者らしい台詞で誤魔化し助ける事を正当化した。「時間の無駄だ。もうお前に能力を使わせるつもりはない。」助けるより東京へ行く事が重要。スオウにも能力を使わせないと決めた黒は、必要ないと言い切った。「どうしてジュライにそんなに冷たいの?あの時銀にはあんなに・・・・・」同じドールなのにどうして銀は助けようとしたのに。ジュライは見捨てるのか。スオウは憤りをぶつけた。「黙れ!助けようにも場所がわからん。」触れられたくない事を言われ激高する黒。しかも場所がわからないと思った矢先、ジュライの観測霊がスオウの目に映った。ちょうど仙台へ向かうトラックがコンビニから出発しようとしている。「ジュライが助けてって。」SOSを発進したと思ったスオウ。慌ててトラックの荷台に飛び乗り、後から猫も必死に飛び乗った。(ジュライの心細い気持ちは、感情の無い契約者でもどこかに感情が残っているとスオウに思わせました。黒は感情を失わない契約者ですが、大切な銀の存在を取り戻す為には必死になった。契約者もどこかでは感情を失っていない。それを如実に表現したシーンでした。)



 トラックは高速道路を降りようとした時、再びジュライの観測霊が現れた。「猫、次ぎ止ったら降りよう。」トラックが止まったら降りよう。スオウの言葉に従いジュライの行き先を突き止めるベ久捜索が始まった。そして理花子の車が止まる倉庫の前にやって来て、棺の中を覗いたスオウ。しかし既にジュライは裸にされ売人に売られる準備が整えられており、そのまま放置されているはずは無かった。すると再び観測霊が現れ、導かれるように割れた窓ガラスの地点までやって来ると「偵察してきて。」小さな猫に偵察を依頼したスオウ。しかも真下には硝子の破片が落ちており、黒とのトレーニングで「落ちているものは全て武器だ。」と教えられ事を思い出し破片を手に持った。そして偵察から戻った猫に導かれ、理花子に見つからないように倉庫の上から様子を窺い「ジュライから引き離したい。銃を使えば警察が来るかもしれない。」武器としてつかう破片を見せ、スオウは理花子の注意を引き付けて欲しいと頼んだ。猫もその言葉に従って、ダイブして灰皿を倒し予定通り注意を向けさせた。その隙に背後から狙い済まして破片を投げ付けるスオウ。猫の制止も聞かずに確実に理花子の身体を貫いた。「何やってる、早くジュライを。」ジュライという言葉で、ようやくスオウはジュライの元に救出しようとした。



 一方破片を身体のあちこちに受け、苦しみながら這いずり回り出口に逃れようとする理花子。「生半可な連中が、ドールに手を出すのは危険だよ。」外部から現れたのは、売人ではなく殺した張本人ソコロフだった。ドールが持つ霊能力を利用するのは、世界各地の諜報機関。だから密売情報が上がると、誰がやっているのか筒抜けになっていたのだ。そしてソコロフが持つ能力で脳をコントロールして感覚をなくした後、呼吸を止めて理花子を殺害した。「探したよ!」本当のターゲットスオウを見つけ迫るソコロフ。スオウもジュライを連れ逃げようとしたが、回り込まれ前を遮られてしまった。ペンダントが光を放ち能力を使おうとしたスオウ。しかし口を塞がれ身動きが取れず能力で力を失ってしまった。更には止めようとした猫も捕まり、一緒に来るよう求められたジュライも後を付いて来た。3人は導かれるようにソコロフの車に乗った。



 「僕は夢を見られなくなるようになって喜んでいる。殺した女の顔が出て来るんだ。それはもう酷い殺し方をしたよ。苦しむ様子を見るのが好きなんだよ。けどね無意味というか合理性の無い殺しはやらなくなった。出来なくなったんだよ契約者だから。皮肉なものだよね。」契約者になる前ソコロフは、女性を殺し苦しむ姿を見るのが快感だった。しかし契約者となって能力で殺す時は、相手が苦しまずに殺す事ようになりそれが皮肉と考えた。そんな最悪な鬼畜と一緒に車に乗っている状況で、隣を走るトラックから黒が現れ、契約者の首を締め上げた。一方ソコロフも能力を使って黒の脳を操り力を失わせようとした。しかし今まで無反応だったジュライが、観測霊を呼び出すと形勢逆転。力を取り戻した黒が、首を締め上げ息の根を止めた。「どこで知ったんだここの場所?情報屋に聞いたのか。やばいんじゃないか今のお前の立場では。」手を切ったはずのマダムから情報を得ていた。それが現状ではやばいと猫が促したが、黒は気にも止めていなかった。危機を脱しカシオペアに乗り込んだ黒達だが、その様子をレプニーンが見ていた。一方シオンとパブリチェンコにも動きが見られ始めた。舞台は新たな局面へと移る。(黒達に絆のようなものが見え始めた気がします。契約者はドライだと思ったけど、ジュライもちょっとだけ感情がある感じがしました。しかし自体は随分動いていますし、それぞれの組織が皆スオウ・シオンに目が向いている。ラストに向けてどんどん動いている面白い展開になりました。)