グラトニーに連れられアルとシャオ・メイは、お父様と呼ばれる者の部屋に来た。そこは異質で奇妙な感覚を感じる場所だった。「お父様、人柱連れて来たよ。」大声で叫ぶグラとニーの言葉に「えっちょっといきなり?」戸惑いと焦りの色が隠せないアル。しかも目の前に現れた者が、自分の父ホーエンハイムに瓜二つだった。その時突然グラトニーが悲鳴を上げ始めた。腹が裂け大量の出血を伴った結果、真の姿を現したエンヴィーが現れた。「エンヴィーか!」お父様が声を上げると、自分の知っている姿とはかけ離れた怪物の姿にアルはただ驚くだけ。しかしその怪物の影で人影を発見すると、そこには見慣れた姿のエドがいた。自分を人体練成して真理の扉を作り出す命懸けの脱出が成功した瞬間だった。



 「うああ兄さんだ。兄さんが生きていた。」たった1人の兄が生きていた。身体の大きさも考えずにアルは抱き締め喜びに震えていた。「悪い、心配させて。」たった1人の弟を心配させてしまった。エドは責任を感じながら謝った。「これは驚いた。腹から人間が出て来た。」シャオ・メイが隠れるほどの強烈な存在感を持つ存在お父様が、エドとアルの前に現れた。「ホーエンハイム?」父と瓜二つの姿にエドは信じられない。「鋼の手足に鎧、エルリック兄弟か!もしかして誰かと間違えてはいないか?そうか待てよヴァン・ホーエンハイムのことだな!あいつ子供なんぞ作っおったのか?」お父様はエドとアルの存在を知っていた。そしてホーエンハイムが、子供を残していた事に驚いた。「あんたの方こそ何者だ?ホーエンハイムそっくりじゃねえか。」ホーエンハイムとは既知の仲であるお父様に何者か尋ねるが、全く話を聞いていない。逆に2人が、怪我をしている事と左手を失っている事に気付き、それぞれ手当てをしてあげた。「お前達は大切な人柱だ。身体は大切にしないといかんぞ。」必要な人材だから丁重に扱う。お父様にとって、人柱が必要だということを印象付けた。(最初私はお父様=ホーエンハイムだって思っていたんです。しかし違っていたから一体何者なのか気になります。それにホーエンハイムとはどういう関係だったのか?父とお父様の関係が根底にあるのではと考え始めるにはちょうどいい第3クールスタートだなと思いました。)



 しかし等価交換せずに行った芸当に、エドとアルは錬金術ではない異なる力を持つ者だと気付いた。「何だお前は?ありえない!何だその中身は?」2人を治療した力を認めず、傷付いたリンは剣を向けお父様に迫った。「何だお前は?グラトニー食べて良いぞ!」必要の無い人間は虫けら同然。リンを食べても良いと許可を出すお父様。「ちょっと待て、こいつは俺の仲間だ。人柱の俺に免じて止めてくれ。」命令を撤回するように求めるエド。「兄さん、あいつホムンクルスにお父様って言われているんだ。造った張本人だ!」アルの口からお父様だと明かされた。しかもお父様は、人間を見下す存在であった。「怪我は治してもらったが気にいらねえ。諸悪の根源はてめえらしいなあ。一気に片をつけてやる。雑魚にかまっていられるか。」お父様こそ諸悪の根源。エドは一気に倒そうと練成を行った。しかしお父様は得体の知れない力不思議な力を発動させ、2人は錬金術を封じ込められ、雑魚扱いしたエンヴィーに押さえ込まれてしまった。「本当にこの下等動物どもときたら大きな力が得て、それがどんなものかも知らずに浮かれやがって。」自分達の力でやって来たと思い込む2人をバカにするエンヴィー。今の時点では力を失った少年と鎧にしか過ぎなかった。(必要な人間と無い人間の扱いが違いすぎる。お父様の人間を見下す姿とホーエンハイムの先週の夢がリンクしています。そんな存在から生まれるのだから、ホムンクルスはとんでもない連中だというのがよくわかりました。)



 助けようとしたリンもグラトニーに剣を食べられ押さえつけられたいた。「うーん素材としては悪くなさそうだな。使えるコマを増やせるかもしれんな。」額から一つ目が現れ、流れ出る赤い液体賢者の石が出て来た。「ほうあれをやる気だね。ホムンクルスを造るんだよ。上手く行けば人間ベースのホムンクルスが出来る。まあたいていは石の力に耐え切れず死ぬけどね。」賢者の石を体内に流し込みホムンクルスを造る。お父様はリンをホムンクルスにしようとしていた。「やめろそいつには待っている人がいるんだ。」それを阻止しようとするエド。しかし術は発動せず、銃を向けたが狡猾なエンヴィーが人間の顔を見せ撃たせようとしなかった。「余計な事をしなくていい。俺は賢者の石を探しにこの国に来た。それをわざわざくれるって言うんだ、願ったり叶ったりというわけだ。」賢者の石を手に入れ不老不死の方を手に入れる。リンの願いに近づくのなら、ホムンクルスになっても本望だった。「面白い!ならば授けよう。」自ら受け入れる姿勢にお父様も評価し、傷口から賢者の石を流し込んだ。強烈な拒絶反応による苦しみがリンを襲い、意識の中で消えたはずのグリードが現れた。(リンは別にアメストリスの事は関係ない。シンを救いたい気持ちで一杯なんですよ。だからエド達の言葉が聞こえないし、悪魔とだって手を結ぶ。力を望む姿は、強欲のグリードとマッチしています。)



 「何でガキがこんな所にいる?まあいいお前の身体よこしな。」グリードは新たな身体を求めていた。「良いだろう!この身体くれてやる。俺はシンの皇帝になる男だ。他人の20や30受け入れる度量がなくてどうする。手ぶらで帰ったら腕ぶった切ってまで尽くしてくれた臣下に合わせる顔だ無いだろうが。欲しいんだよ!守る為に手に入れる為に絶対的な力が欲しいんだよ。」力を手に入れるには、ホムンクルスを受け入れるリンは自ら身体を与える事を認めた。「気に入ったぜ。だけど後悔するなよ!」言葉通りグリードは、リンの身体を奪い取った。そしてリンではなく新たなホムンクルスグリードが誕生。手にはウロボロスの入れ墨が現れていた。「えっグリードってダブリスの?」グリードが現れ信じられないエドとアル。リンの姿だから尚更である。「こいつは面白いガキだったぜ。俺をすんなり受け入れやがった。」そしてリンは自分を自ら受け入れた事実が追い討ちをかけた。「リン!返事をしろリン。」エドが必死に呼びかけても声は届かない。(新たなホムンクルスが増えて絶望的な状況になりました。ただリンは簡単に乗っ取られるようなタマじゃないのはよくわかります。これどうやって利用するのか見物です。それとよく考えてみるとリンは刹那で、グリードはグラハム。まさかの融合って事です。)



 そんな時合成獣を蹴散らしたスカーとメイ・シェンが姿を現した。相棒シャオ・メイとの再会に喜ぶのもつかの間、自分の感じていた違和感の正体がお父様だと知り恐怖した。「人間の姿だが人間ではないな。」スカーも人間ではないと気付く。「お父様、あれ食べ損ねたイシュヴァール人だ。」「いつも邪魔をしていた破壊の錬金術師だな。」グラトニーの指摘で、スカーが邪魔者だと教えられお父様も排除を命じた。一方エドが妄想とは異なるおチビさんだったと知ったメイ・シェンは怒り心頭。使えないはずの錬丹術を使い攻撃を仕掛けた。それに呼応してスカーも食べに来たグラトニーを錬金術で蹴散らした。そしてエドとアルもメイ・シェンの攻撃を利用してエンヴィーから脱出した。「スカー、イシュヴァールの内乱の真実を教えてやる。内乱のきっかけとなった子供の射殺事件は、そこにいるエンヴィーが将校に化けてやったんだ。全部こいつらが仕組んだことだったんだ。」敵対するスカーに内乱を発生させたきっかけが、ホムンクルス達だと暴露したエド。「答えろ!何故我らは滅ぼされなければならなかった?答えによっては、我らが同胞が眠る神の地には行かせん!」スカーの怒りは頂点に達し、グラトニーを退けエンヴィーに強烈な一撃を見舞った。(スカーはイシュヴァール内乱の敵が、錬金術士だと思っていた。しかしそれが仕組まれた内乱で殲滅されたと知れば、エド達の味方に遠からずなってくれるはず。お父様もびっくりする力ですから。どんどん話が進んで面白くなってきました。)



 「グリード、部外者を排除しろ。」スカーを排除するよう命じるお父様。2代目グリードは、一応命令には従いスカーの元に向かう。「俺は信じねえぞ、リン!」乗っ取られたなんて信じられない。エドが立ちはだかった。一方メイ・シェンは、グラトニーに食べられそうになり絶体絶命の危機に陥った。そこに間一髪アルが救出に入り「あいつらは、無益な人間には容赦しないんだ。」スカーを気にするメイ・シェンに注意を促した。一方お父様に攻撃を仕掛けたスカー。こちらは強大なお父様の力になすすべなく、何とか逃げ出すのが精一杯だった。「スカー、この娘を連れて地上に逃げられるか?」その後合流したスカーにメイ・シェンを連れて、外に逃げるように頼んだアル。「俺に逃げろと言うのか?あの娘を殺した俺を?」自分を許していないはずなのに、アルが予想外の申し出をして来た事に驚くスカー。「ああ殴ってやりたいさ。でも今はこの娘を逃す事が先決なんだ。僕に死なれちゃ困るらしいから。」合成獣とホムンクルスに挟み撃ちにされる状況で、手を出せない自分が囮になるのが良いと思ったアルの苦渋の決断だった。



 スカーは自分の役目を果たすべく、グラトニーを圧倒して脱出した。エンヴィーは見失い「グラトニー、匂いで追え。」追跡を指示するが、グラトニーの再生力を失われていた。一方グリードとエドの戦いは熾烈を極めた。両者一歩も引かなかったが「おめえの国は?ランファンはどうするんだ?」リンの意識を呼び戻そうと訴えるエド。その言葉にグリードは、はっとして振り下ろされた拳をまともに受けた。しかし関節技を掛けられ万事休す。アルもエンヴィーに捕まり、お父様の命令でブラッドレイの所に連れて行くよう命じられた。「リンは、あいつは中に居る。」リンの意識はある!グリードは完全に乗っ取ったわけじゃない。エドはアルの耳元で囁いた。ホムンクルスの味とでの戦いは終わり、お父様はグラトニーの賢者の石を取り出し「また造ってやる!記憶をそのままにな。」再びグラトニーを復活させると言い残した。(リンは完全に乗っ取られていない。あえて受けると言うのなら、一応の勝算があったのでしょう。巨悪の存在が明らかになり、展開が動きまくりで凄く面白いです。マンガはあえて読んでいないから、ここからどうなるのか毎週楽しみです。)