リオールに到着したエドとアルは、奇跡の業を使うレト教の教主コーネロの存在を知った。コーネロは突然現れ死者を生き返らせる力を持つと噂され、多くの市民を前に植物を鉱物に練成する指には光り輝く宝石が輝いていた。様子を見ていたエドとアルは、質量を無視した練成を可能とする宝石こそ「賢者の石」であるとにらみ聖堂へと向かった。聖堂には事故で恋人を失い、生き返ると信じるロゼという名の少女がいた。コーネロの力を信じ願えば叶うと信じるロゼ。しかしエドは人体練成の話を持ち出し、蘇る事はないと信じても無駄だと答えた。



 一方神を冒涜する発言だとエドの言葉を受け入れないロゼ。コーネロに会いたい2人を教団の幹部に紹介した。訪問者の素性が「鋼の錬金術師」だと教えると、悪しき計画がばれたと思い込み排除を命じた。しかしエドとアルにとって教徒達は、雑魚同然で蹴散らすとコーネロが現れた。早速宝石が信者を騙し利用していると指摘したエド。錬金術の等価交換を無視した力の源が、賢者の石であると確信していたからだ。それに対し付いてきたロゼに異教徒として、銃で撃つよう命じたコーネロ。拒否するロゼだが、恋人を生き返らせられるのは自分だけだと訴え無理矢理従わせた。生き返らせるには従うしかない、ロゼは引き金を引き銃声が鳴り響き銃弾がアルに直撃した。しかし鎧の中身は無く、何事も無かったかのように立ち上がるアル。その姿を見たコーネロは2人が人体練成の禁忌を犯した過去を知り、改めて排除する存在と断罪。キメラという練成した怪物を放った。



 襲いかかるキメラに腕を噛まれても平然とするエド。逆に牙を折り軽くぶっとばし、コーネロに降伏を求めた。それに対し「笑止」と一蹴して上で、マシンガンを練成して攻撃を繰り出すが、ロゼが巻き込まれそうになりエドが壁を練成し防御して、教徒達の攻撃を蹴散らし脱出した。アルは施設外に脱出した後、ロゼから人体練成した理由を聞かれた。「僕達は死んだ母親の笑顔を見たかっただけ。」素直に理由を語ったアル。練成が失敗し全てを失った自分を蘇らせてくれた兄も代償を背負った。だから互いに元に戻るために旅をしているのだと告げた。それでもコーネロなら生き返らせることが出来るとロゼはまだ信じていた。しかしコーネロの正体は、エドの策略に寄って明らかになった。2人きりの自室の中で、賢者の石で力を示し信じる信者達を従わせ国の一部をぶん取る野望。その言葉は全てマイクを通じてリオールの市民に筒抜けとなり、インチキの男だと暴露する結果となった。



 怒り狂うコーネロは、姿を省みずエドに最後の勝負を挑んだ。筋肉だけの男となったが、エドの敵ではなくレト像から練成した神の拳により成敗された。そして陰で操っていたラストは、余計な事をしたコーネロを殺し口を封じた。信じていた恋人の復活は、インチキな男に踊らされた結果だと思い知らされたロゼ。エドとアルが立ち去ろうとした時今後の身の振り方をどうすべきか2人にすがった。「自分で考えろ!立派な両足があるのだから、前に向かって進め。」過去を振り返らず自分の道を決めて前に向かって歩け。厳しい言葉だが自分を見失ったロゼにエドはエールを送りリオールから事態を報告すべく、ロイとリザが駐屯する東方司令部に向かった。



 同じ頃満月が輝くセントラルでは、国家錬金術師を狙った殺人が発生していた。「鉄血の錬金術師バスク・クランだな?神の道に背き錬金術師滅ぶべし。」夜道鉄血の錬金術師バスク・クランの前に現れたのは、錬金術師を否定する男スカー。「錬金術師ばかり狙う殺人鬼とは貴様か?だが相手が悪かったな!」鉄の両腕をぶつけ大砲を練成するクラン。国家錬金術師として殺人者を消し去ろうとした。無数に飛び交う砲弾をスカーは易々と避け、類稀なる実力を見せつけた。「だがこれならどうだ。」砲弾を避けられても鎖・牢を練成しスカーを捕えにかかるクラン。狙い通り捕まえたと思い近づいた矢先、鉄の牢をぶち破るスカーの腕がクランの顔を捕えた。「滅びよ!」たったの一撃で国家錬金術師を葬り去り夜の闇に消えた。「また国家錬金術師か。少佐も気をつけろよ。」殺害現場を訪れたマースは、同行したルイに注意を促した。更に大総統ブラッドレイも国家錬金術師殺害の報受け現場に駆け付けた。「ヒューズ中佐、必要な人員があれば要請したまえ。反逆者には鉄槌を下さねばならぬ。」反逆者を許さないブラッドレイの強い意志を操作担当者マースに伝えた。(スカートいう新キャラが登場しました。ターミネーターそっくりの顔に傷を持ついかつい男は国家錬金術師に恨みを抱いている様子。これが物語にどう絡んでくるのか?最初はいきなり登場して何者だよって思いました。)



 東方司令部では、リザを始めとするロイの部下達が仕事に追われていた。無線機の調子が悪く困っていたフェリーの為に無線機を練成したエドとアルが戻って来た。「お帰りなさい。大佐がお呼びよ。」戻って早々リザはロイが呼んでいると知らせ、早速2人はロイの部屋に向かった。「リオールの件、感謝の言葉を述べておこう。それで賢者の石は今回も不発か?」感謝の言葉を述べた後賢者の石について尋ねたロイ。「石は偽物だった。けど力だけはとんでもなかったよ。馬鹿でかいキメラを練成してたしな。ちょっと興味あるな。ちゃんと調べたら役立つ事があるかもしれない。」「どうやればあんな事出来るんだろう?生体練成には詳しくないんだ。」石は偽物だがキメラは練成した。アルは偽物なのに生体練成可能な力に疑問を感じ、エドは自分達の身体を取り戻す知識に役立つと考え始めた。「なら専門家の助けを借りたらどうだ綴命(ていめい)の錬金術師ショウ・タッカー。キメラ練成の研究者だ会わせてやろう。」エドとアルの活躍を認め、生体練成を解く意図する国家錬金術師ショウ・タッカーを紹介したロイ。タッカーの自宅に向かう車内で、2年前人語を話すキメラを練成し国家錬金術師資格を取った経歴を紹介した。キメラが喋るという信じられない事実を知ったエドとアル。しかしキメラはただ「死にたい」と願望を口にして死んだ結果だけが残った。(ロイは借りを作りたくないというのは、生意気だから借りを作ると図に乗ると思っているのでしょうか?人語を話すキメラが認められて国家錬金術師となったのは、結果としてキメラを殺してしまったのだからどうなんだろう?)



 タッカーの屋敷に到着すると、その大きさに驚くエド。チャイムを鳴らし呼び出す間タッカーの娘ニーナが飼っている犬アレキサンダーに潰された。「ダメだよニーナ繋いでおかないと。」優しく娘を注意するタッカーが現れた。「初めましてエドワード君。私が綴命の錬金術師ショウ・タッカーです。ただ人の手の内を見たいのならば、君の手の内も見せてもらわないと。何故生体の練成に興味を?」自己紹介してロイから2人が生体練成に興味があると聞きタッカーは、協力を承諾した。但し自分の研究を見せるのだからと、エドに錬金術師として興味を持った理由を尋ねた。最初ロイが事情を説明しようとしたが、エドは自らの身体を見せ「母親の人体練成」を行った過去を明かした。「お役に立つか分かりませんが、私の研究室に案内しましょう。」エドの身体を見て協力を承諾したタッカー。自ら実験に使った動物達の様子を披露した後、多くの資料が保管されている資料室に案内した。すぐさま資料を一冊一冊読み始めるエドとアル。特にエドが周りの声が聞こえず一心不乱に読む姿は、タッカーに「天才少年」だと改めて印象付けた。(失敗ばっかりのキメラ達の哀れな姿が悲しかった。動物を練成して新たな動物を作るって事は、喋るキメラを練成するにはが人間が必要ですよね。ここでまさかこのおっさん逃げたって言った嫁を利用したのかと思いました。)



 ロイは仕事に戻り、アルは資料を読んでいるとニーナが本棚に隠れながら様子を窺っていた。すると最初怖がっていた表情が消えニーナの笑い声が聞こえて来た。「おいアル、何やってんだ?」「だってニーナが遊んで欲しそうにしていたから。」注意しに来たエドにアルはニーナが遊んで欲しいとから肩車をしたと答えた。するとまたアレキサンダーがエドを潰し「エドワード・エルリック様が相手してやる。」キレたエドがアレキサンダーと一緒に外に飛び出した。結果はまた潰されることになり、夕方迎えに来たロイの部下ジャン・ハボックも呆れ顔。「じゃあねニーナまた明日も遊ぼうね。」いかつい鎧を身につけた心優しいアルがニーナに手を振り、エドと共に別段の収穫無く引き上げた。「あっタッカーさん大佐からの伝言があります。もう直ぐ査定の日ですお忘れなく!」1年に1度研究成果を報告する査定の日が、近づいている事を伝えたハボック。「わかっていますよ。」査定という言葉を聞きタッカーの顔は曇り「お父さん去年は上手く行かなかったんだ。今年失敗すると国家錬金術師じゃ無くなってしまうんだ。」ニーナから査定について聞かれると自分は瀬戸際に立たされていると告げた。「大丈夫お父さん一杯勉強しているもん。」元気が無い父親を励ますニーナ。しかし抱き締めるタッカーは、国家錬金術師の名を失うかもしれない危機感を募らせていた。(皆力を維持しているかどうか研究を披露しなきゃならないんですね。全然知りませんでした。国家錬金術師は恨みを買われているからスカーに狙われているとルイは持論を展開してました。軍の犬である国家錬金術師が、イシュヴァール掃討作戦で活躍した結果が恨みを買う原因かもしれませんしね。折角の金看板を失ったらと思うとやっぱりタッカーには出来ないなって感じます。ちなみにハボック役はビリー・カタギリ役のうえだゆうじさん。またOOからの武力介入ですか?)



 翌日再び自分達に役立つ資料を探すべく、タッカーの屋敷を訪れたエドとアル。再びニーナと出会い昨日聞けなかったニーナの思いを聞いた。「お母さんは2年前実家に帰ったって。私はアレキサンダーがいるから寂しくないよ。でもお父さん研究室に最近篭りっきりだからちょっと寂しいなあ。」査定で認めてもらうべく研究に没頭する父と話が出来ず、寂しい本心を口にしたニーナ。それは幼き日父親が研究ばかりだった自分達の姿と同じ。「よし犬運動だ俺に付き合え。」気晴らしに一緒に遊ぼう。エドの提案でアルも含めた3人と1匹は、庭に出て走り回り落ち込んでいたニーナに笑顔が戻った。夕方研究室で苦悩していたタッカーは、エドとアルに査定をクリアーしたい思いを口にした。「国家資格を取る前の暮らしは酷いもんだった貧しくてね。そんな生活に嫌気が差して妻は出て行った。何としても査定を通らないと。あの頃の生活には二度と戻りたくはない。」貧しい生活で妻を失った。国家錬金術師でなくなれば、また貧しい生活に逆戻りになってしまう。タッカーには今の生活に執着するエゴが見え隠れしていた。「ダメだったら偉い人に文句を言ってあげる。」苦悩する父親を励ますニーナ。「じゃあ明日はパパが遊んであげるよ。」久し振りに相手をすると答えたタッカーの言葉にニーナは素直に喜び抱き付いた。(ニーナの父親思いの優しさとタッカーのエゴが、もの凄く退避されて嫌な気持ちになりました。父親に抱きついて喜ぶ無邪気な姿とこれから起きた悲劇の差がありすぎて。この話は悲しい話だと言われてましたが本当にそうだと思い始めました。)



 翌日何かを暗示するかのような空は雨雲に覆われ雷鳴が轟いた。「タッカーさん今日もよろしく願いします。」アルがタッカーの屋敷を訪れ声を掛けたが反応がない。鍵が開いておりエドと一緒にタッカーとニーナを探し屋敷の中に入った。「何だ居るじゃないか!」暗闇の中タッカーを見つけ安心したエドとアル。雷鳴が轟き現れたタッカーの横には、研究の結晶である人語を理解する髪の毛が生えたキメラが存在した。「いいかいこの人はエドワード!」エドの名前をタッカーが呼ぶと「エドワード」言葉を理解したキメラが名前を呼んだ。「すげえ本当に理解している。」人語を理解するキメラの存在にエドの目も輝いた。タッカーもこれで査定はクリアー出来ると思った矢先「エドワード・エドワードオニイチャン。」「お兄ちゃん」という言葉を発したキメラ。その言葉を聞いてショックを受けたエド。タッカーの国家資格を取った時期を尋ねた。それは妻が消えた同じ2年前。「もう一つ質問して良いかな?ニーナとアレキサンダーどこ行った?」質問は核心を突いていた。「君のような勘のするどいガキは嫌いだよ。」勘付かれて皮肉で質問に答えるタッカー。エドの予測通りニーナとアレキサンダーを練成して完成したのが、人語を解するキメラだった。そして気が付いたエドの怒りが爆発した。



 「てめえやりやがったな。奥さんを練成しそして今度はニーナと犬を使ってキメラを練成した。ふざけるなこんな事が許されると思っているのか?人の命を弄ぶことが!」タッカーの首根っこを掴みながら人体実験を批判した。「何を怒る事がある?人類の進歩は人体実験の賜物だろう?鋼の錬金術師君の手と足弟の身体。それこそ人の命を弄んだ結果だろう。」悪びれる様子もなく妻や娘を利用した練成を肯定し、逆にエドとアルの行為を命を弄んだ結果だと批判したタッカー。その言葉に手を出さなかったエドは怒りの拳を上げた。「錬金術は人体実験じゃない。俺は違うんだ!」タッカーの言葉を否定するかのように何発も殴り続けた。「オトウサンイタイ?」ニーナの心が残るキメラが、殴られたタッカーを心配した。その言葉を聞きエドは殴るを止め「御免ね僕達は君を元に戻してあげらえない。」キメラの頭をなで元に戻せない事を謝るアル。そんな娘を実験に利用するタッカーは未だに「国家錬金術師」を続けようと考えていた。「ちきしょう何が国家錬金術師だよ。」やりきれない思いがエドの悲痛な叫びとなってタッカーの屋敷の中に響き渡り、2人は東方司令部に戻った。(タッカーのエゴがもたらした悲劇。それでもニーナは、父親を思いやりアルに遊ぼうと声を掛けた。私は悪魔の所業の犠牲になったがけなげな姿に思わず涙を流しました。しかし大佐は国家錬金術師は、命令があれば人を殺さなければならないと主張しています。エドとアルはこのような悲劇にめぐり合っても乗り越えなければならない。たとえ間違っていると分かっていても進まなければならない。そんな矛盾とつらさが本当に表現されていました。)



 「今後もこういう事件に出会うこともあるだろう。君自身が手を汚す事もあるだろう。そうやって君は立ち止まるのか鋼の?」ずぶ濡れの雨の中ふさぎ込むエドに非常な言葉を投げ掛けたロイ。「軍の犬と罵られようが悪魔と言われようが、俺達は元の身体に戻ってやる。だけどな俺達は悪魔でも神でもない人間なんだ。人間なんだよ!たった1人の女の子さえ守ってやれないちっぽけな人間なんだよ。」ニーナを救えなかった後悔を抱え込みエドは、国家錬金術師としての人生を歩まなければならないのだ。一方タッカーの前には、セントラルからやって来たスカーが現れた。「ショウ・タッカー神の道に背きし錬金術師。滅ぶべし!」警護の憲兵を惨殺し、タッカーも容赦なく殺害した。「オトウサンダイジョウブ?」悲しみの涙を流すキメラが近づいて来た。「哀れな!この姿になってしまっては、元に戻る方法はない。せめて安らかに逝くが良い!」父の死を悲しむ姿を見てスカーは、生かすよりも死を与えた方が良いと考えキメラを殺した。魂が神に救われると信じていたからだった。(心優しいニーナが最後まで父親を愛し続けた。しかし猛元に戻る方法はない。スカーはそれならばと死を与えて親子で旅立たせようと考えた。錬金術をエゴで使ってしまった哀れな末路。正しい方向に使えば万能な力を発揮するが、間違った方向に使えば悲劇を招く。今回のお話はもっと時間を裂いて放送した方が良かった気がします。一気に持って行った感じがして残念です。)