アメストリス国の大総統キング・ブラッドレイは、軍大佐ロイ・マスタングに対しイシュヴァール殲滅戦後、反体制派に寝返った氷結の錬金術師アイザック・マクドゥーガルの確保を命じ、史上最年少で国家錬金術師となった「鋼の錬金術師」ことエドワード・エルリックと弟のアルフォンス・エルリックも確保作戦に参加させるよう進言した。アイザックはアメストリスの中核都市セントラルの各地に練成陣を描き、確保に向かった警察官を氷付けにした。その光景を目撃したエドとアルは、柵を練成し抵抗するアイザック確保に成功した。しかしわざと捕まり水溜りを発見したアイザックは、まさに水を得た魚のように氷の刃を練成してまんまと脱出した。その足で中央刑務所に向かい、囚われている元・国家錬金術師のキンブリーにブラッドレイ打倒を打診した。



 しかし自分はただ殺戮を楽しむだけで、高尚な目的でないと申し出を拒否したキンブリー。それでもアイザックの計画は着々と進み、練成陣を完成させ中央司令室を氷付けにする準備は整っていた。翌日ロイはこれ以上の警察官の被害を阻止するべく、セントラルの封鎖とアイザック射殺もいとわない非情な命令を下した。早速エドとアルは、攻撃が放たれた方向に居たアイザックと2度目の対決に挑んだ。更には、鋼の肉体を持つアレックス・ルイ・アームストロング少佐も参戦。有利な状況になると思われたが、ここでもアイザックの能力は1枚上手。水の練成で3人を翻弄すると立ちはだかったロイの攻撃もかわし、ついに中央司令室を氷付けにした。



 ニ度してやられてもエドとアルは諦めず、アイザックに3度目の勝負を挑んだ。実はアイザックが、2人身体を取り戻す鍵「賢者の石」を所有していると考え、どうしても情報が欲しかったからだ。しかしアイザックはそんなことは知る芳もなく、アルの鎧の中身がない事に気付き2人が錬金術最大の禁忌「人体練成」を行ったことを告げた。怒りに燃えるエドだが、アイザックは練成に必要な水を抜き取られ、またも倒せなかった。そしてアイザックは中央司令部に歩を進めたとき宿敵ブラッドレイが自ら姿を現した。獲物が現れ一気に勝負をつけようとしたが、ブラッドレイの実力は常識を超え、多くの国家錬金術師がかなわなかったアイザックに引導を渡した。事件は解決したが、謎の女性ラストや大飯ぐらいのグラトニーが暗躍する世界で、賢者の石を巡る鋼の錬金術師と弟の旅は続いて行く。(錬金術は、無から有を作り出せません。新しい物を練成するには、違う物質を再構築して造り出します。それが等価交換です。更に一番してはならない禁忌が、人体練成です。人を造ってはならない。それを犯してしまった2人は、母親思いの少年達なんですけど、やってはならないというのは分かる気がします道理に反するから。)



 セントラルを離れエドとアルは、列車に乗りリオールという街に向かっていた。何もない所から花を生み出す奇跡の技と称する噂を聞いたからだ。「単なる手品かもしれない。そうでなければ、ひよっとすると賢者の石かもな。」何もない所から新たな花を生み出すのは、手品でなければ賢者の石以外ありえない。「アル、こんどこそ当たりだと良いけどな。」淡い期待を持ちながら、求めている賢者の石である事を祈るエドと同じ願いを持つアル、2人の思いはりオールに向けられた。物語は10年前リゼンブール村に舞台を移した。エド6歳・アル5歳まだ幼いながら、父親で錬金術師ホーエンハイムの影響で、錬金術に興味を持った2人。「ダメでしょこんな所に落書きしちゃ。」母トリシャは、エドが描いた練成陣が落書きにしか見えず注意した。「落書きじゃないよ見てて母さん。」練成陣から新たな物質を練成したエド。ホーエンハイムは一緒に住んでなかったが、錬金術の文献を読み独学で練成を成功させた。「すごい流石父さんの子ね。母さん皆に自慢しちゃおう。」子供ながら練成に成功させた自慢の息子だと、手の平を返したように喜びを表現した。喜び褒めてくれたことがきっかけで、更に錬金術の研究を続けたエドとアル。しかし流行り病により最愛の母を失ってしまった。「兄さん、お腹すいた帰ろうよ。父さんがいてくれれば。」墓の前で弱音を吐くアル。「あいつの事は言うな。お葬式にも帰ってこなかったんだぞ。お母さんを元に戻せないかな?2人だけの秘密でな。」エドは禁忌である人体練成を行い、トリシャを蘇らせようと考えた。(エドを人体練成に走らせたのは、間違いなく父親が居ないからだなって思いました。それだけトリシャの存在が2人の拠り所でした。それを失ったのだから、禁忌を犯す決断を考えたのだと想像できます。)



 トリシャの死後幼馴染みのウィンリィ・ロックベルと祖母ピナコが、2人の生活をサポートしていた。当時からエドは年長者を尊敬せず、嫌いな牛乳を飲ませようとするピナコに対し「ミニマムババア」など平気で毒づくほど。学校では錬金術の本をアルと一緒に読み、ウィンリィにもそれを秘密にしていた。「いやシチューを発明した人は偉大だなあ。野菜スープに牛乳を入れても気にならない。科学者にも発想の転換が必要だな。人体練成もそういう発想が必要なんだよ。」新たなこと実現するには、新たな発想が必要だ。アルは半信半疑だがエドは、嫌いな牛乳も気にならず飲めたことで人体練成に意欲を燃やした。その後2人は、人体練成について調べ修行に没頭した。「母さんの笑顔が見たい。母さんと一緒に暮らしたい。」少年の小さな願いが、突き動かす原動力となった。そして努力の甲斐あって、人体練成を行う知識を身に付けたエド。水・炭素石灰・リン・アンモニア・塩分・硝石・硫黄・フッ素・鉄・ケイ素、人間の身体を構成する物質を用意し、魂の情報として2人の血液を加え、ついに禁忌を犯す人体練成に挑んだ。(ウィンリィも両親をイシュヴァール殲滅作戦で失っている。互いに両親を失っているけど、ウィンリィにはピナコが存在するからちょっと立場が違います。イシュヴァールの作戦って先週のアイザックも反旗を翻すきっかけになった作戦ですね。どうやら深く関わっている気がして来ました。)



 「よし行くぞアル。」エドの掛け声で練成陣が光だし、人体練成が始まった。「兄さん、何か変だよ。」希望から地獄へ。異変を感じたアルだが、既に遅かった。練成陣から巨大な一つ目が現れその魔の手が、アルの左手・エドの左足を奪う。「兄さん、兄さん、兄さん、」兄に呼び続けながらなすすべもなく全てを奪われたアル。そしてエドが気付いた時、目の前には謎の人影があった。「えっ誰?」何者か判らず尋ねると「よくぞ聞いてくれました。俺は世界・宇宙・神・真理・全・一。そして俺は、お前だ!」真理と呼ばれる概念の集合体は、エドに人体練成を行ったことで知りたかった知識を見せると強制的に扉の中に引き込んだ。「もの凄い量の情報を直接ぶちこまれたみたいだった。頭が割れそうだったけど、突に理解したこれが真理だと。」欲しかった情報をぶち込まれた結果、人体練成に必要な情報を得て真理に辿り着いたエド。更なる情報を求め真理に願った。「ダメだね、これだけの通行料ならこれ以上見せられない。等価交換だろ錬金術師。」情報の代わりに真理の扉の通行料として身体の一部を持っていった。それが人体練成を行った者に対する結果だった。「持っていかれた。嘘だこんなのを望んだんじゃない。アル?アルフォンス?俺のせいだ。ちきしょう返せよ、足だろうが腕だろうが心臓だろうがくれてやる。たった1人の弟なんだよ。」エドは人体練成の結果アルを失った。こんな結末を望んだんじゃない。せめてたった1人の弟だけは取り戻したい。必死の思いで自分の血液で、練成陣を描きアルの魂を練成した。自分の右腕と引き換えに。(人体練成というのは、世界の真理に反する。知識は与えるけどその対価を身体で払う。そんな感じがしました。無理に捻じ曲げて生き返らせよう新たに練成しようとするのが、いかに恐ろしくおろかな行為だと思い知らされたシーンでした。)



 一方アイザックの事件後ロイは、本来の所属東方司令部に戻る事になった。「なあ何だってエドを国家錬金術師にしたんだ?エドはまだ子供なんだぜ。軍にいる以上、いつか地獄を見る事になる。俺達みたいにな。」アイザックの調査報告書を手渡したマース。旅立つ前にエドを国家錬金術師にしようとした理由を尋ねた。「地獄か?地獄なら見たさ。2人とももう十分にな。」何も語らずマースと別れた後、ロイはエドを国家錬金術師にしようとした過去を思い出した。それは4年前に遡る。優れた錬金術師の噂を聞き、ロイは部下のリザと共にエルリック家を訪れた。「何だこれは?エルリック兄弟とやらはどこにいる?」練成陣に大量の血液が飛び散った惨状を目の当たりにしたが、兄弟の姿はどこにもなかった。情報を集めるべくロイとリザは、ピナコの元を訪れた。そこで目にしたのは、車椅子に乗りうつろな目付きのエドと機械鎧に魂が定着したアルの変わり果てた姿だった。「君達の家に行った。何だあの有様は?一体何を作ったんだ?」胸倉を掴みエドを問いただすロイ。「ごめんなさい、許してください、ごめんなさい。」何も言わないエドに変わり、ただただアルは自分達の蛮行を謝罪した。



 「驚きました。優れた錬金術師がいると聞きやって来たら、子供ながら不完全ながら人体練成を行い、魂の定着を行うとは。国家錬金術師になる資質があります。国家錬金術師になれば、有事の場合は軍人として戦いますが、特権や優れた研究も可能です。元の身体に戻ることもあるいは・・・・・」事情を聞きエドは、国家錬金術師になる資格があると説明したロイ。「血まみれで転がりこんできた後、あたしはこの子達の家に行ったのさ。あれは人間なんかじゃなかった。あんな恐ろしい者を作るのが錬金術なのかい?あたしゃ反対だね。」状況を確認した後、ピナコが見たのは人体練成で作られたこの世の者ではない存在。そんな錬金術を極める国家錬金術師にさせることは当然反対だった。同じ頃リザは席を外し、ソファーに座っていた。「私はリザでいいわ宜しくね。」少尉と呼ぶウィンリィに手を差し出したリザ。「リザさんは、人を撃ったことがあるの?軍人さんは嫌い。父さんと母さんは、戦場に連れて行かれて殺された。その上エドとアルも連れて行こうとしている。」軍人は大切な人を奪う存在だと嫌悪感を示し、ウィンリィは手を握ろうとしなかった。「私は撃った事があるわ。でもね錬金術師を目指すかどうかは、彼らが決める事よ。そう自分で決める事よ。進むのか留まるのかを。」質問に対し撃った事があると答えた後、連れて行くのではなく決断するのは、当人だとリザは返答した。(ピナコは余りに酷い惨状をみたのでしょう。だからそんなつらい思いをさせたくない。逆にロイは、可能性がある少年だから踏み出して欲しいと願っている。能力を正しく使えば、間違った方向に進まず元に戻れるチャンスもあるかもしれないと思ったから。)



 「絶望のまま一生を終えるか?軍に首を垂れるか?そこに可能性があるなら、前に進むべきだろう。元の身体に戻れる方法もあるかもしれない。それが例え泥の川だったとしても。」絶望したまま死んで行くか。いばらの道でも希望に掛けて前に進むか。2つの道を提示したロイ。「来るさあれは火の付いた目だ。」リザに来るかどうか尋ねられ、エドの希望に満ちた目を見て必ずもう1度現れると確信していた。事実エドは絶望から立ち上がり、手術を受け鋼を右腕・左足に装着した。3年掛かるところを1年でリハビリを行い、技を磨き身体の機能は完全に回復した。「後は錬金術だけだな。あれ以来使ってないしな。」いよいよ本来の力を取り戻すべく、錬金術を繰り出したエド。「うああすごいよ兄さん。先生と同じことが出来るようになったんだね。」練成陣なしで練成が可能になりアルはその進化に驚いた。「アルはあれ見なかったのか?」真理の扉で見た知識について尋ねたが、アルは全てを失ったので、エドだけが得られた知識だった。(ウィンリィがリザと握手したのは、軍人であっても守るべき人のために戦うと答えたからだと思います。ただ人を殺すだけではないから。そしてエドを全面サポートすると決めたのは、やっぱり惚れているのか尽くしたいからなのか。機械ヲタとして腕を磨きたいからなのか。それはまだ私には分からないですけど。)

 


 元の身体に戻るために、身体の機能と新たな錬金術を手に入れたエド。セントラルの中央司令部を訪れ、国家錬金術師になる試験を受けた。「話の種になると思い見ておこうと思った。12歳の少年が受験するというのだから。」大総統ブラッドレイも試験に立会う中、練成陣無しで槍を練成したエドに驚く軍人達。「要人暗殺とかあるからさ。この試験方法見直した方が良いんじゃない?」大人に囲まれてもひるまず、逆にブラッドレイに槍を突きつけたエド。「中々肝が座っておるな。だが世界の広さを知らんな。残りの試験も頑張りたまえよ。若すぎる錬金術師よ。」エドの強気な姿勢を評価しながら、あっという間に槍を真っ二つにしたブラッドレイ。残りの試験にエールを送り去って行った。そして無事合格したエドに対し、東方司令部に駐在するロイに認定書と証である銀の時計が送られた。「おめでとうこれで君も軍の犬だ。鋼の錬金術師。それが君に送られた名だ。」ブラッドレイの皮肉めいた2つ名に呆れながら、新たな名前を告げたロイ。「重っ苦しい名だ。受けてやろうじゃねえか。」うつむき絶望に満ちたエドの姿はもうない。その目は自信に満ち溢れていた。「鋼の錬金術師」として元の身体を取り戻す賢者の石を求める旅が始まり、そのありかかもしれないリオールに到着した。果たしてリオールで2人を待ち受けるのは、一体どんな出来事なのか?(今回はどうやってエドとアルが立ち直ったかにスポットライトが当たりました。ウィンリィとロイとリザは、彼らのよき味方として後押ししてくれそうです。1話のいきなりの戦いと2話の真理がちょっと理解できなかったですけど、あのラストとかがどう絡んでくるのかこれも見どころです。いよいよ本格的にスタートしたって感じがします。)


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