クリスマス実乃梨から振られたと思い込み始めた竜児。インフルエンザに掛かり冬休み中ずっと寝込んでいた。その間大河は高須家に行かず、神社で出会った祐作にもお見舞いに行かないように頼んだ。理由はずっと竜児の側にいて、実乃梨に付き合っていると誤解されると思ったから。自分でも家事を始め始業式前に窓越しに竜児と話した際、真正面から本当の実乃梨の気持ちを確かめるように訴えた。自分の気持ちを抑えて竜児との思い出を過去の物として。



 しかし竜児の態度は煮え切らなかった。返してもらったスーツの中にあったクリスマスプレゼントをもう一度渡すつもりはなく、挨拶して来た実乃梨を必要以上に意識してしまい。ついには逃げ出し自分の不甲斐無さを感じていた。結局大河とは一緒に帰らず、1人で歩いていると待ち合わせをしていた亜美と出会った。亜美は待ち合わせをしており、その相手は何と大河。いつの間にか犬猿の中の2人が、お土産を頼む頼まれるの関係になっていた。合流した3人は、スドウバックスに入った。そこで亜美に修学旅行中竜児にまとわりつかないよう頭を下げる大河。



 状況を知った亜美は、忠告していた事が現実になり、自分だけではなく他人も傷つけていると不敵な言葉を残し帰って行った。大河が自分を実乃梨に相応しいと思っていると知り、必ずその思いに応えて実乃梨の気持ちを知ろうと誓った。そして朝実乃梨と偶然出会った竜児は、一緒に学校に行こうとした。しかし挨拶しただけで、1人で学校に行こうとした。その時背後から大河が現れカバンをぶつけ、竜児を引きとめ2人だけの時間を作った。更に修学旅行のしおりを作る事になった時も、実乃梨と一緒にお茶の準備をするよう仕向け、またも2人だけで話をする時間を作ってあげた。ただ実乃梨は現状のクラスを非常に好み、このままで良いと考えていた。それに対して竜児は、絶対にラストチャンスになる雪山への修学旅行で、イブに遮られた自分の気持ちを伝え、実乃梨の本当の想いを知りたいと決意していた。



 雪山に到着した2年C組一行。辺り一面の銀世界に興奮しながら、レンタルでクラス名が入ったダサいスキーウェアにうんざりしていた。そんな様子を尻目に、山に向かって叫ぶゆり。ゲレンデでの淡い出会いも無さそうだが笑顔満開だった。早速思い思いにスキーを楽しむ生徒達。何とか形になっている麻耶と奈々子。2人でランデブーで駆け下りる実乃梨と亜美。それぞれが自分のレベルで滑降していた。「おいこれどうしたらいいんだ?うあああ!」家事は得意だが、竜児にとってスキーは範疇外。バランスが取れず、祐作のアドバイス虚しく転倒した。更にもう1人、スキーではなくソリに乗っても駄目なのは大河。操縦が利かず竜児に向かって突っ込んだ。殴り合いは強い手乗りタイガーだが、こちらもスキーには縁が無かった。(亜美とみのりんここからもう張り合うようになってます。これが後々の布石になるとは、思いもよりませんでした。大河は駄目だと想像できましたが、竜児が苦手だとはちょっとびっくりしました。意外と何でもいけるタイプだと想ったんですけど。



 「ソリで俺をひくか?それにしてもうちの班で、滑れないの俺だけじゃなくてよかった。どうせならお前も北村にスキー教えてもらえよ。」鼻は強打したが大河が滑れないと知りちょっと安堵した竜児。恋する祐作に近づくチャンスとばかりに背中を押した。「何でこんな長い板履いて、雪の上滑らないといけない訳?第一ソリをどうやって教えてもらうのよ。だったらあんたが、みのりんに教わってくればいいじゃない。あんたがそんなだったら、私の一人立ちも意味無いじゃん。」祐作の名前が出ても、今まで違って冷静に反応した大河。逆に真っ赤になった竜児を、実乃梨に近づくように仕向けた。実際竜児も大河の反応を不思議に感じていた。麻耶がまた祐作にアプローチを掛けても怒らなくなったからだ。「別に何も無いわよ。」竜児に事情を尋ねられても、ちょっと恥ずかしがって返答しただけと、心変わりに気付かれないように振舞った。(竜児良い所に気付きました。大河の事をよく見ているから、気付いたのだと思います。自分から竜児に関わらないと決めた大河は、祐作との関係も一区切りが付いています。あのクリスマスイブの言動は、大河の本当の気持ちですから、あれを悟られるわけにはいかない。知られたら竜児が、実乃梨の気持ちを確かめようとしなくなる可能性もありますから。)



 大河が祐作との初詣の出来事を言い訳のようにむきになって竜児に弁解していた頃、リフト乗り場前ではトラブルが発生した。「何でお前がしゃしゃり出て来んだよ。ウザイマジウザイ。」「木原こそ勝手ばっか言いやがって。自分が北村とべたべたしたいからって、変な工作してるんじゃねぞ。」祐作に恋する麻耶と大河と祐作の恋を応援する久光が、また口喧嘩を始めてしまった。「まあまあ皆仲良くやろうよ。せっかくの修学旅行じゃん。喧嘩は終わりにしよう。この櫛枝が預かるから。」とりあえず喧嘩は止めて、仲良く楽しもうと提案した実乃梨。「お前が預かってどうするんだよ。」熱くなった久光には、火に油を注ぐだけだった。「とにかく皆冷静になれ。」喧嘩の原因が自分だと気付かない祐作。とりあえず熱くなった生徒をなだめた。「ねえ祐作あんた天然?それとも分かってやってんの?」はぐらかしながら非難した亜美。「何だよ亜美。言いたい事があるならはっきり言え。」意味が分からず、今度は祐作が激怒した。すると状況に耐えかねた麻耶が、とうとう泣き出してしまった。険悪なムードが2年C組を覆い夜を迎えた。(これは祐作が天然過ぎるのが原因。麻耶がアプローチを掛けているのは、分かるでしょう普通。もし分かっていて気付かない振りをしていたら本当に暴力。久光が怒っているのは、親友の為というのはうなづける。麻耶もアプローチ掛けるのは問題ないですから。ちょっとしたずれで、人間関係が崩れる典型的な例じゃないですか?)



 「こんな雰囲気じゃ、櫛枝と話をする時間ないな。このまま修学旅行終わっちまうな。そういえば北村も大河と初詣に行った事、俺に言ってなかったな。皆何考えているんだかわかんねえ。」夕食時、浩次が気付く程の違和感に満ちていた雰囲気が漂う中、1人席を離れ実乃梨の想いを確かめるチャンスが無い事。祐作や大河が、自分に初詣に言った事実を隠していた事。様々な事が相重なり、悶々と考え込む溜め息をついた竜児。「溜め息ゲットだぜ!高須君が食堂から出て行ったの見えたから。それでね高須君と内緒の話がしたいの。喧嘩してたじゃない能登君と麻耶ちゃん。私としては上手い事解決したいわけよ。だってせっかくの修学旅行じゃん。このまま喧嘩で終わるなんて絶対嫌だよ。」実乃梨が竜児の所に来たのは、クリスマスイブの事ではなかった。クラスの喧嘩を解決する方法を相談に来たのだ。あてが外れた竜児は、頭を抱えながら「俺もそうだ同じ事を思っていた。」何とか誤魔化した。実乃梨が喧嘩の原因は、久光の勘違いだと考えていた。つまり大河が祐作を好きであると。「別に勘違いじゃねえんじゃねえのか。櫛枝は大河の事全部知っているのか?それどうしたんだ。」ずっと大河と一緒に居た竜児。大河の気持ちは勘違いでは無いと答えた。逆に大河について質問した時、クリスマスプレゼントに渡そうとしたヘヤピンに気付いた。「私は大河の事全部分かってる。これはね大河がくれたんだよ宝物だから絶対絶対大事にしてくれって。可愛いよねヘヤピン。」親友の事を全部知っていると返答した実乃梨。ヘヤピンは大河からのプレゼントだと信じていた。(これは悲しいです。大河は竜児の想いを代弁したと思うのですが、それが伝わっていない。本当に分かっているのか疑問に思う行動じゃないですか?クリスマスプレゼントが、大河からのプレゼントにすり替わった。)



 「駄目だこれが現実だ。俺の想いを受け入れてくれない。イブの夜の事も全部なかった事にしようとしている。」自分の想いが伝わらない。イブの事もチャラにしようとしている。実乃梨の態度を知り、絶望感一杯で布団の中でいじけた竜児。そこに心配して同じ部屋の祐作・浩次・久光が心配して駆け付けた。リアクションが無い竜児を脅し目覚めさせると、何があったか事情を聞き始めた。「櫛枝実乃梨だよ。あの訳わかんない女を俺は,1年以上も好きだったんだよ。だけどないブの夜に振られたんだよ。告白する前に先回りされて。」ついに秘めていた想いを親友達に激白した竜児。「櫛枝氏なんで振ったんだ?」「俺なら高須ちゃんと付き合うけどな。」振られたり理由が分からない久光。竜児と付き合う宣言をして、ちょっと慰めた浩次。しかし今の竜児には、その言葉は逆効果だった。「よしじゃあ行こうか!聞きにさ。」親友の激白に応えて、直接本人に聞こうと立ち上がった祐作。「こいつら俺をだしにして、仕返ししたいだけだろ。」やれやれ感一杯で女子の部屋に向かう3人に付いて行った竜児。しか部屋に誰もおらず、あまりのだらしなさに竜児のスイッチが入ろうとしていた。(竜児が溜めていた想いを教えたのは、もういいやって気持ちがあったからだと思います。実乃梨には自分の想いが届かない。もう終わった事と割り切った結果ではないでしょうか。そんな勇気ある告白を仕返しなんかに使われてしまうとは、かわいそうな話です。)



 靴下をきちんと合わせようとした時、誰か女子生徒が戻って来た。慌てて押入れの中に入った竜児達。「うああタイガーじゃねえか。おいおいジュースこぼしてそれで拭くか?」戻って来たのは大河だった。むせてこぼしたジュースをバスタオルで拭く姿に、また竜児がイライラし始めたその時大河が、押入れの物音に気付いた。そして亜美や実乃梨達も風呂から戻ると、ヤバイと思った竜児が、隙を付いて大河を押入れの中に引っ張り込み口を塞いだ。押入れの存在に全然気付かない中、恋愛話で花咲くガールズトークが始まった。「もしかしたら高須君とあんな事になって、そこに祐作が来たなんて事あるんじゃね?」先に出たはずの大河が、戻らないことを茶化し始めた亜美。「うああそれリアルで嫌なんですけど。大河って実際どうなの?マジ高須君がゲットしてくれたら良いのに。」祐作の事となると焦る麻耶。好きな相手が分からない大河が、竜児とくっつけば良いのにと願望を抱いていた。「ねえ櫛枝は何か知らないの?タイガーって高須君と丸尾どっちが本命?」大河の親友なら知っているはずと思い質問した奈々子。「おら困るべ。大河帰って来たら聞けばいいよ。」全く分からないと答え、関わらないように振舞う実乃梨。しかしこれが、実乃梨の態度にイライラしていた亜美に火をつけた。(うああ修羅場ですよ。実乃梨は、大河の気持ちを知っているはず。しかしはぐらかして、竜児の思いも聞かずに断った。そういう態度が亜美をイラッとさせたみたいです。あまり本心を出さない2人が、いよいよ直接対決!)



 「あいたたたたそして黙り込む実乃梨ちゃんでした。ずっとすっとぼけるから、亜美ちゃんつい余計なこと言っちゃった。どうするの言っちゃうの?イブの夜に高須君を振ったことだよ。」我関せずを決め込む実乃梨を挑発した亜美。そして「高須君はタイガーじゃなくて、実乃梨ちゃんの事が好きなんだよね。でも振ったんだよね!しかも何にも無かったように平気な顔して、忘れた振りして超天然振舞っちゃってさ皆仲良くとかずっとこのままとか言っちゃって。」リアクションしない実乃梨を更に追い込むように、竜児の告白話を麻耶と奈々子に暴露した。「平気な顔って何時見たわけ?本当に見たわけ?私の何が判るの?ていうかあーみんには関係ないから。」関係ない亜美に気持ちを見透かされたような言葉をぶつけられ、天真爛漫な実乃梨が珍しく怒りを露にした。「あっそっかじゃあ罪悪感も関係ないんだ?てっきり高須君のことまんざらでもないと思ってたけど、誰かさんへの罪悪感から高須君を振ったんだと思ってた。でも純粋に高須君が嫌いだから振ったんだ。じゃあ明日亜美ちゃんが高須君に伝えておいてあげる。だってそうでしょ、半端な言葉で生殺しにするより、きっちり止めさした方が親切ってもんだよね。」亜美は実乃梨の気持ちも分かっていた。それでも挑発に乗らないので、竜児に「嫌い」と言うとけしかけた。



 「好きにすればいいでしょ!」それでも関係ないとだんまりを決め込む実乃梨。「本当いい面してるよ。」挑発に乗らない態度を皮肉る亜美。2人の関係が一触即発の状況になった時、危機を感じた麻耶が止めに入った。「ごめん実乃梨ちゃん。少し言い過ぎちゃった。」「いいよ忘れた!」とりあえず2人は形の上で和解した。結局このまま戻ってこない大河を探しに4人は、部屋から出て行った。ようやく押入れから解放された竜児達は、あまりの修羅場とつじつまの合わない話に驚きっ放しだった。「とにかく私達は、何も見ていない聞いていない。分かった?」全て隠そうと竜児達に告げた大河。とりあえず全員が受け入れその場はお開きになった。「最悪な気分だぜ。」自分が絡んでの喧嘩に竜児の心は晴れなかった。(亜美は実乃梨が正面から向き合わずはぐらかす行動にムカついていた。しかも竜児をおそらく大河の気持ちを知って、あえて聞かずに振った事が拍車を掛けた。一方実乃梨は、身を引いて傷付かないようにしたのですが、大河は竜児とくっつけようとしている。それぞれの思いが交錯しているから、変な方向に話が進んでいってしまう。もう少し分かりやすい台詞のほうがよかった気がします。)



 翌日小雪が舞う中竜児は、雪山を作っていた亜美に話し掛けられた。「高須君が実乃梨ちゃんに振られたのって、私のせいかも。前に高須君の知らない所で嫌味を言ったの。昨日実乃梨ちゃんに喧嘩売ったんだ。だって絶対に正面から相手してくれない。どれだけ喧嘩売っても本心を見せないんだ。」自分のせいで振られたと前置きした上で、本心を見せない実乃梨の態度が気に食わないことを教えた。その時大河と実乃梨が乗ったソリが、コントロールが効かず亜美に向かって突っ込み衝突した。「ごめんわざとじゃないんだよ。」へらへらして平謝りする実乃梨。しかしこれが新たな修羅場の引き金となった。「絶対わざと。ていうか昨日の事怒ってるからでしょう?私と高須君がしゃべっていたから邪魔しに来たんでしょ?」仕返しにわざとぶつかって来たとまた挑発した亜美。「はあこっちが流してやったのに。また引っ張り出してくるかよ。」また喧嘩の話を持ち出され、今度は直ぐに怒りを露にした実乃梨。「何が流してやっただよ!その上から目線がムカつくんだよ脳みそ筋肉女。」「誰が上から目線?下手に出てれば、調子こいてるんじゃねえ。」売り言葉に買い言葉。ついに真正面からぶつかり合う2人。殴り合いが始まり、何とか止めようと必死になる大河と竜児。しかし亜美のボディーブローが入った時、実乃梨のヘアピンが飛んで行った。(亜美はずっと嫌いだった。八方美人で本心を見せない実乃梨の態度が気に食わなかった。人との調和を大切にする人と正面からぶつからないと駄目な人。考えが違うからこういう結果になる。それにしてもこのアニメ締めになるといつも殴り合いです。ちょっと古い青春ドラマみたいな感じで、ちょっと安っぽい感じがします。)



 「ちょっとあなた達何やってるんですか?」異変に気づいたゆりが2人を止めに入り、喧嘩はとりあえず終息した。「あれ大河がいねえ?」安堵する生徒達の一方で、大河が消えた事に気付いた竜児。大河はヘアピンを追いかけた際、足を滑らせて斜面の下に落ちていた。しかし誰も落ちた跡に気付かず、吹雪いて来た天候もあり発見出来ずホテルに戻った。「もう一度だけ見てくる。」吹雪の中1人で探しに行こうとする実乃梨。「俺も行く!」「亜美、先生に伝えておいてくれ。」竜児と祐作も名乗りを上げ、視界不良の中探しに出た。そして実乃梨が滑り落ちた跡を見つけ、下に降りようとした時「大人を呼んできてくれ。俺が行く!」ヘアピンを見つけた竜児が、実乃梨の腕を押さえ自ら斜面を降りて行った。そして寒さの中額から血を流して倒れる大河を発見すると小さい身体を背負い、再び斜面を登り始めた。「北村君?竜児かと思った。こんな時助けに来てくれるのは、絶対竜児だって。ごめんごめんね北村君、あのさご利益無いね失恋大明神。お願いしたこと全然叶わないんだよ。この気持ち全部消して。私を強くしてって。駄目だよどうしたって竜児の事が好きなんだもん。」朦朧とする意識の中、祐作だと思い本心を口にした大河。信じられない言葉を聞いた竜児は、思わぬ言葉に動揺した。(ついに大河は竜児への想いを口にしました。自分で生きていくその為には、強くならないと行けない。ずっと支えてくれた竜児への想いを断ちろうとしましたが、やっぱり出来なかった。それだけ竜児への思いが徐々に強くなっていたということだと思います。告白に対して竜児の気持ちはどうなるのか?実乃梨への思いはどうなるのか?クライマックスに近づいて、それぞれの恋愛模様の結末が気になります。)