文化祭直前父陸郎の思いを受け入れようとした大河。陸郎から誘われて食事をしたりしながら必死に信頼を取り戻し、交流を図ろうとした。その思いは大河を喜ばせ、はめられた演目「プロレスショー(ガチ)」で悪役を演じながら、陸郎に自分の活躍を見せたいと思い、亜美にチョコレートをプレゼントして何度か行われるステージで、善役を代わって欲しいと直訴した。そんな様子を見ていた竜児。自分に見せた陸郎の思いが、大河に伝わっていると実乃梨に話した。



 しかし実乃梨はいつも以上に声をあげて「ふざけるんじゃねえ!」と激怒した。竜児の知らない

陸郎の態度を知っており、騙されている大河の目を覚ますと豪語した。それ対して陸郎の必死な思いを知る竜児は、惚れている実乃梨に対して怒りを露にした。文化祭が近づく中で、険悪な

ムードが漂い始めた。放課後喧嘩して落ち込んで、自動販売機の隙間に座っていた竜児。そこに指定席として座っていた亜美がやって来た。実乃梨が帰った事を聞かされ、亜美から一緒に戻ろうと誘われた。



 ちょっと元気を出してアパートに帰宅した竜児を待っていたのは、泰子から聞かされた陸郎の

意外な行動だった。大河と一緒に住むには狭いから、マンションの荷物を出していたのだ。勝手な事をする陸郎に疑問を抱き始めた竜児。実乃梨にきちんと謝れという大河の言葉も、最初は自分は悪くないとばかりに受け入れなかったが、関係を壊して欲しくない思いを知り心に刻み込んだ。そして大河が喜ぶならそれで良いと割り切り、文化祭本番を迎えた。



 2-Cの教室で行われたプロレスショー(ガチ)は、お客さんの反応もよく、メールで生徒達にも

亜美のミニスカが見られると評判になっていた。竜児も昨日迷惑を掛けたと思い、いつも以上に

怖い表情のメイクを施し大河や浩次をびびらせた。そして祐作の掛け声で一致団結して成功させようと気合を入れた。本番が始まると台本通り練習の成果を発揮して、それぞれがきちんと役を

演じて集まった観客を沸かせていた。しかしただ1人メールの受信を気にしている大河。陸郎が

観に来るか気になって仕方なかった。



 それでもショーは続き赤い糸を切ろうとしたシーンで、観客の中にいた担任のゆりが思わず

声を上げた。しかしそこは祐作の機転を利かせたアドリブで危機を脱すると、いよいよメイン

イベントに突入した。ガチンコのプロレス対決が始まった。勝負はロメロ・スペシャルで亜美の

勝利に終わり、会場は大いに盛り上がったまま充実した中1回目のライブが幕を閉じた。ただ

竜児は実乃梨に謝る事が出来ず、未だに微妙な雰囲気のままだった。



 その後文化祭を満喫する大河と竜児。食べようとしていたクレープを祐作につまみ食いされて

舞い上がる乙女な一面を見せた大河。もう1つ楽しみにしていた陸郎からのメールを待ち焦がれていた。しかしメールの受信はなく、陸郎も姿を見せなかった。結局大盛況で終わったプロレス

ショーに大河が、主役を演じる事はなかった。期待を裏切られ大河と陸郎の関係は?竜児と実乃梨の関係は?それぞれどうなるのか。