バッツィオに到着したロレンスはミローネ商会で、テンの毛皮をホロの知恵もあり、トレニー

銀貨210枚という異例の売却額で売却出来た。その後ゼーレンと出会い、銀貨の価値が上がる話の詳細を話し合い、情報料10枚を貰いロレンスが儲けた分の1割を受け取る約束をした。

 しかし銀の純度が今下がっている状況で、価値が下がっている。それなのにゼーレンが損を

しないのは何故か?そう考えたロレンスは、そのからくりに気付きミローネ商会に向かった。その後再びゼーレンと会うと、本格的に情報交換をしたいと持ちかけた。実はその裏には情報を

リークしたミローネ商会の男性が監視していたのだ。「昨日の今日で驚きましたどうやら単純な詐欺ではないようだ。」ゼーレンの姿を確認した男性に対し、ロレンスは話の裏に銀貨を集めたいと思っている黒幕の存在を示唆。そして商人達に「銀の価値が上がる。」と情報を吹き込み集めさせるが、実際は価値は下がるので、被害を少なくする為それを売りに出し、結局黒幕が全部銀貨を集め、騙された商人達は、名誉に関わるので口外しないのだという仮説を男性に

説明した。「集めた銀貨で莫大な利益を上げる方法に、心当たりがあるのです。」男性はリスクを伴うが、成功したら莫大な利益をもたらす方法に心当たりがあると示唆し、ロレンスと握手を

交わし帰って行った。(凄いからくりですでも銀貨を集める目的とゼーレンの陰で暗躍する人物は一体?銀に付加価値があれば、話は別だと思いますけど)

 「しかし主の仮説が正しくても、ミローネ商会が動いてくれなければ、ゼーレンの裏を突く企みも水の泡じゃろ。」ホロはミローネ商会が早急に行動をしないと、ゼーレンの裏を欠けないと

推測したが、ロレンスは異国で商売を成功させるミローネ商会の力を高く評価し、鷹をくくって

いた。(ロレンスみたいに人を頼りにして失敗した人をホロは大昔見ていたそうでさすがは

賢狼人生経験豊富ですロレンスが失敗するのも手に取るようにわかるのですよただ

言いたい事が出てこないで眠ってしまったのはヤバイと思いますが

 翌日ロレンスとホロは、ミローネ商会のバッツィオ支店長マールハイトと面会した。「この

話受けさせて頂きます。」ゼーレンのバックにメディオ商会が付いている事を確認し、マールハイトはロレンスの情報提供を受け入れた。メディオ商会は、農作物の取引ではパッツィオでは

トップで運搬用の船舶もかなりいい船を所有している大商会だ。「彼らだけではロレンスさんの仮説を実行するのは不可能でしょう。おそらく更に後ろに貴族が控えているはずです。」ロレンスの情報を精査し、マールハイトはメディオ商会のバックに貴族がいる事を言及し、先手を打てば

誰であってもどうにでもなると説明した。(分け前ってもの凄い金が動くんだろうなあ)

 話し合いが終わった後ロレンスはご機嫌だった。理由は分け前が手に入れば、念願だった

自分の店を開店出来る夢が実現できるからだ。「まあ上手く行っているからよかったのお。」対照的にホロは、何故か浮かない顔で成功しそうなロレンスに答えた。(どうしてなの?二日酔い

で気持ち悪いだけですか?)夜になり宿では、自分の店のデザインを書いていたロレンスは、とても満足げな表情で眺めていた。「行商人にとって自分の店を構えるのは夢だからな。街の

一員になれる。気心が知れた友人も出来る。嫁探しも楽になる。」ロレンスはホロに自分の夢と

成功した未来を語った。「わっちは困りんす主はそこから出なくなるじゃろわっちは1人で旅を

続けなければならん新たな連れを見つけなきゃならん。1人はあいた!」ロレンスが夢を実現すれば、ホロはまた一人ぼっちで旅を続けなければならない。たとえ金があっても、それはホロにとってはつらい話なのだ。(ホロって仲間とか友人が今まで登場して無いから)

 「お前が北に帰るぐらいなら付き合ってもいいぞ何だそんな顔をするな。」ロレンスは寂しそうなホロの顔を見て、一緒に故郷まで旅する事を了承し慰めた。(最初はKYだったけど、やっぱりロレンスはとっても優しい青年です。)そして立ち上がりベッドに座っているホロの手を握り

抱き寄せた。「わっちはいつも同じ夢を見る。目を覚ますとユエもミンティもどこを探しても、どこにもおらん。わっちらはな何百年でも生きられる。だから旅に出たんじゃ。絶対にまた会えると信じてな。でもな誰もおらん、もう目を覚ましても誰もおらんのは嫌じゃ!1人はあいた、1人は寒い

1人は寂しい!」ホロは仲間が誰もいなくなった夢を見て、いつも1人が寂しいという気持ちを

持っていたが、初めてその心の内をロレンスに打ち明けた。

 「いつも書いているんだ。まだあの取引は成功していない。皮算用にもほどがある。」自分の

店のデザインを書いた紙を、ロレンスはホロの涙を拭く為に渡した。(本当に良い奴だけど、ロウソクの火を消したら足ぶつけちゃいました。こういうのは痛いのですよ!)ロレンスは自分のベッドで寝ようとしたが、隣にはホロがいた。思わず抱きしめてキスしようとするが「主に言おうとした

事をようやく思い出した。」ホロはロレンスの口を押さえて、ドアに3人潜んでいる事を言及し

宿の2階から飛び降り脱出した。2人はメディオ商会の人間に囲まれていたのだ。荷馬車で逃げようとしたが、既に先回りされ追撃を逃れようと2人は、夜のパッツィオ必死に逃走!(なんで

そんな時に買い物の話をするんだ。もしかして気を紛らわせる為ですか。ホロはロレンスの意に

反して尻尾用のブラシをご希望です)

 2人は行き先はミローネ商会。しかしメディオ商会側も「絶対に中に入れるな!」という事で

先回りをし、既に囲まれていた。「名案がある!」ホロは二手に分かれるよりも、狼の自分が

囮になり、ロレンスをミローネ商会に駆け込ませる作戦を考案し、更に「もしわっち1人になったら誰がミローネ商会に掛け合う?主はミローネに手の内を晒しておる。切り捨てられない為

には、主が寝返って良いのかと脅しを掛けるしかないじゃろ。」と言った。

 それでもロレンスは提案を拒否した。しかしホロは慰めてもらった借りを返すチャンスであり、

もし捕まっても必ず助けに来てくれると信じていたので、この提案を申し出たのだ。(孤独は

死に至る病という言葉、捕まれば殺されるよりはましだと考えているのでしょう)その後二手に分かれると、ロレンスは追撃を逃れミローネ商会の門を叩き自分の名を名乗った。しかし

追ってはすぐそこまで来ていた。危機的状況の中間一髪柵が開き商会の敷地内に入る事に

成功したロレンス!それでも追っては執拗に棒で柵を叩き、差し出す様に要求した。「そこの

棒で柵を打つということは、大公陛下の台座を打つと心得よ!」ミローネ商会の男性が、追っ手を一喝!とりあえず引き上げロレンスは危機を脱した!(ミローネさんって公爵で、ラモン

ディーヌ大公の国の商店なのです)

 再びマールハイトと面会したロレンスは、ホロを人質にメディオ商会が、ミローネ商会との商談を潰そうと企てていると考え「連れが捕まっている可能性がある。あなたの力で救ってもらえませんか。」と哀願した。しかしマールハイトは既にミローネ商会が、トレニー銀貨を買い集め、2人を捕まえてもメディオ商会の計画を阻止とは全く関係が無い事を言及した。つまりミローネ商会はトレニー銀貨に関する情報を全て手に入れているので、ロレンスとホロがどうなっても関係

無いのだ。(やっぱり商会の利益優先なのは、支店長としては当然の話です)

 「何で事だ!」ホロが捕まった事実は、メディオ商会の裏取引とは関係無いと知ったロレンスは、絶望感に溢れた一言を洩らし、ホロ救出に立ち上がろうとした。しかし「落ち着いて

ください。ロレンスさん!」マールハルトに冷静さを保つ様に言われた。その言葉を聞いて落ち着きを取り戻したロレンスは、ミローネ商会のトレニー銀貨を買い集める動きを、メディオ商会も

理解しているのに、どうして2人が狙われるのかという理由について考え始めると、ある事を

思い出した。そしてマールハルトにどんな些細な事でもいいので、教えて欲しいと言及された。

 すると手紙が外から投げ込まれ、先に手紙を読むロレンス。その手紙には「狼は預かった。教会の扉は常に開かれている。家に狼が入らぬ様家人と共に扉を閉めておけ!」ホロを捕えた

主旨の内容と毛が入っていた。ホロが捕まった事実を知りロレンスは「私の連れていた娘ホロは豊作を司る狼の化身なのです!」ついにホロの秘密をマールハルトに打ち明けた。一方ホロを

捕えたメディオ商会の面々には牙が生え、現れた者を見てホロは驚くのだった。

 ゼーレンの話からホロが囚われてしまった。果たしてここから話はどう展開しますか。急展開ですが、とっても面白くなって来ました。