気功 | 南青山・表参道のサロンオーナー 高島なゆみのヒーリングメッセージ

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開放 〜 広がり 〜 融合 Release 〜 Expanding 〜 Oneness
疲れている方たちへ、疲れていることも感じられない方たちへ、少しだけ立ち止まって自分自身を見つめる時間を持って頂きたい。

10月のメルマガで気功の話を書いた。

 

病気知らずの家族だったが、両親の高齢化に伴い、

体のケアの大切さに触れることが多くなった。

 

父が心臓を患って退院して来る、母の食がかなり細くなっている、など、

家族に日々のケアが必要になってくると、日々の暮らしの中で、

できることはきちんとやろうという気になる。

 

食に関しては、日々使える薬膳の知識を増やそうと思ったが、

結局何が必要かを見極めていくのは、東洋医学の知識だ。

 

私はエネルギーで状態を見るということに慣れ過ぎているが、

自分の感性を過信していはいけないという思いもあり、

以前、気功の勉強をした時の本やノートなどを紐解きながら、

学び直しをしている。

 

勉強していたころは、そもそも気功で使うエネルギーが、

私の本来使うエネルギーとは全く異質であるということもあり、

必要性を強く感じていなかったが、

今は私自身が扱えるエネルギーの幅がかなり広がり、

体の調整領域のエネルギーも、必要に応じて使えるようになったこともあり、

気功というものがどういうものかという認識が、しっかり形になってきた。

 

 

数か月前、小林麻央さんが亡くなった後、目に留めた週刊誌に、

彼女が【得体のしれない気功治療を受けていた。】

という内容の記事が掲載されていた。

 

私はそれを読みながら、その記事が本当であろうとなかろうと、

多分多くの方々が、気功という物が実際どういう物で、

何を目的に行われている物なのかということを、

きちんと認識していないのではないかと感じた。

 

また、同時に時々目にする「気功整体」とか「気功治療」とか

書かれている場所でも、それがどういう物で、

何を目的としての治療なのかを明白に説明しているところは、

少ないのではないかとも思った。

 

治療を受ける方も、なんとなくフワフワと気という物を動かしながら、

体の状態などを言い当てたり、施術者によっては、その人の感情や、

考え方などにまで言及したりする、なんか不思議だけれど、

確かに体調は良くなったような気もする。

 

これ、超能力??

 

という感じの受け止め方をされる方もいらっしゃるのではないだろうか。

 

施術を行う方も、それを自分の体調管理に取り入れようと思われる方も、

気功とは何かを、しっかり理解していれば、

「そんなまやかしめいたものを頼ったばかりに」

などという認識にはならないし、気功というものが、

癌という現代の最大の難病を治癒させる力があるかどうか、

という治療の選択の判断もしっかりとかけられるのではないかと思う。

 

 

気というのは、東洋医学特有の考え方で、

西洋医学の中には登場しない物質だ。

 

東洋医学の基本概念の一つに、

体の全ての臓器、器官は有機的な関係を持ち、感情や精神も影響し合い、

一つの肉体を作っているというものがある。

 

便秘という症状も、大腸の働きが悪いというだけではなく、

肝臓の働きが悪くなって気の流れが滞っている、

肺の働きが悪く、水の循環が作れない、

小腸の働きが落ちて食べかすを大腸に送り込めない、

胃に熱がこもり、十分な水分を大腸に届けられない等々、

たくさんの要因がある。

 

病気の原因は、症状が出ている部分ではなく、

体の色々なところが関係して、ある一定の症状が現れる。

 

そして、その一つ一つの臓器や器官、皮膚や髪の毛に至るまで、

食べたり飲んだりして取り入れた栄養素を行き渡らせたり、

各臓器の働きを関連付けたりしている物質が「気」である、

というのが東洋医学の気の概念だ。

 

不思議な物、掴みどころのない物ではなく、

東洋医学では気は体の中に存在している物質であると定義している。

 

栄養になる物をいくら取っても、それを栄養、不必要な物に分け、

体に使える状態に変化させ、必要な所にそれを送り、

体がきちんと働くためには、気という物質が機能しなければならない、

という事だ。

 

因みに気という物質は、

 

人体の成長や発育、臓腑や経絡など組織器官の生理活動、血の生成や運行、

津液の生成や散布、排泄などにおいてそれらを動かしたり、始動させたりする。

体を温めて、体温を維持する。

体表に気を巡らせ守り、外からの邪気が侵入するのを防ぐ。 

血や津液などの液状物質が通路を外れないようにする。

食べ物や水を、体に必要な状態に変化させる。

気に精と津液をひきこみ、血を作り出す。

 

等、たくさんの役割を担っている。

 

気虚(気が足りない)、気滞(気の流れの滞り)、気実(気が多すぎる)

などの状態が続くと、気の流れが悪くなり、それによって、

体の働きに支障をきたす。

 

気功というのは、肉体の状態から気がどういう状態になっているかを見極めて、

気が滞りなく体の中を巡るよう、気の状態を整えることだ。

 

これをきちんと理解していれば、気の巡りを良くすることは大切なことだが、

難病治療克服には、それだけでは十分ではないのではないか、

という判断もできる。

 

これは私が勝手に思っている事だが、世の中の気功師と名乗る方々は、

自分が何をしているのかということを、もっときちんと説明するべきだ。

 

気功師に必要とされる能力は、

東洋医学的にきちんと状態を判断できるだけの知識だ。

 

気を動かすことができるようになるためには、気を感じる力が必要とされ、

その感覚を磨く過程で、一種の普通見えにくい物が見える、

感じられない物が感じられる、という鋭い五感が育っていくこともあるが、

それだけに頼るのは危険だ。
 

その部分だけが強調され、あたかも普通の人にはない

超能力的なパワーを持っていると錯覚させたり、

自分自身も錯覚してしまったりする方もいるようだが、

気功師としての訓練を積めば、誰でも知覚できる物質を動かすというのが、

気功であり、気功師の役割だ。

 

東洋医学的視点からきちんと症状を確認し、気功治療を施し、

臓器の状態、原因、解決するための食事のサポートや、

生活の中で心がけることなどを、説明することを心がけることも大切な責務だ。

 

気功とは何をすることなのか、気功師の役割とは何なのか、

また、気功師と名乗る人が、東洋医学の知識をきちんと身につけているか、

という3点が、きちんと認識されれば、「気功師とかいう怪しい人。」

というイメージは、少しずつ払拭されるのではないかと思う。

 

そして優秀な気功師の施術は、食べ物や運動などで少しずつ気の状態を

自分で整えるよりずっと速やかに、状態を改善させてくれるし、

自分ではなかなかたどり着けない原因を知る手がかりを教えてくれたりもする。

 

病院に行っても病名はつかない、でも体は不調だ、

というような時は、結構頼りになる療法でもある。

 

ただし、気功師はあくまで東洋医学に乗っ取って気を動かすことが目的なので、

心や精神のケアを中心にはしていない。

 

東洋医学は唯物論で成り立っている。
 

唯物論とは、物質が全てという考え方だから、

体の状態を整えれば、感情や精神の状態も整うという概念の元、

体の状態を整える施術を行うというのが、基本だ。

 

肉体以上の領域を扱う、(感情や精神、潜在的問題)などの領域の調整は、

気功ではなく、ヒーリングだ。

 

 

薬膳や東洋医学の基本は、日常の体調維持に役立つ情報がたくさんある。

 

自分が学び直しながら、みんなと情報共有をしたくて、

「ちょっと養生」というワークショップをやっている。

 

誰でもすぐ使える健康のための豆知識をお伝えしながら、最終的には、

「気づいたら気功師」になっちゃった、という簡単だけど、内容濃い、

というレベルのワークショップを開催している。

 

ちょっと養生~冬~

http://holisticnaturaltherapy.com/special2/