彩side
「やっと終わったわー…疲れたー」
今日の仕事が終わり、ホテルの一室で気持ちよく伸びをしながらボーっとしていた。
そんな中、携帯がいきなり鳴りだした。
「ん?誰やろ?もしもし?」
「あ、さや姉ー?仕事お疲れ様!」
相手は珠理奈さんで、あたしは起き上がり電話をしながら荷物を漁っていた。
「珠理奈さん?…どうしたんです?こんな時間に珠理奈さんから電話って珍しいですね…」
「…話してないなって思ってさ、お互い…忙しいでしょ?」
「話すも何も…元々話しては…!!」
あたしはふと日付を見た。
見て、なんで珠理奈さんが連絡してきたかわかった。
「…もう、数ヶ月経つんだよね…」
「…総選挙、近いですからね。不安になったんですか?」
そう、もうすぐ総選挙で、珠理奈さんが不安になって電話したんだと思った。