映画感想「近キョリ恋愛」 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

大TOKYOしみじみ散歩日記

お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

映画・マンガ・小説・芝居・テレビに動物
そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います


『近キョリ恋愛』(2014)


成績優秀な女子高生・ゆに。彼女の苦手は感情を現せられない不器用さと、英語

ある日、英語教師の櫻井に補習を受けるように指導された ゆには、尊大で馴れ馴れしい櫻井の言動に苛立ちを覚えていたが、ある事件がきっかけでそんな気持ちに変化が生じて……


教師と生徒の淡い恋物語、として見ていたのですが
見ているうちにちょっとずつ、ヒロイン枢木ゆに という少女が怖く感じてしまったのは、裏読みし過ぎかもしれませんが

それなりに面白かったです

初めは、櫻井という教師に彼女が振り回されるのかと見ていたのですが、彼女の最初に櫻井への気持ちを現した行動から後は、作り方を変えればサスペンスにもなる展開でした
ゆに、怖ぇ(´゚ω゚`)

一途さは際立ちます
(周りが気付かないというのがいかにも恋愛映画なんですよね♪)

そんな彼女に反応するから、周りの大人たち(櫻井は勿論、保護者代わりの従兄弟や櫻井のかつての恋人など)が、彼女の為に右往左往しているように捉える事も
傍目には出来るのでした

どうやら原作とは随分違うということで
監督とシナリオライターは強かに、そういう視点をわざと感じさせたのかもしれませんね

櫻井を演じた山下智久さん
ゆにを演じた小松菜奈さん
2人が純愛と信じて演じるほど、物語が(あぶな絵)のように化けていくようで、面白かったです

水川あさみさんの、憂いに充ちた視線
新井浩文さんの従妹を幾重にも想ってしまっている愛情の複雑さ
悪くなかったです

無意識の加虐の真髄を見せられたなぁ

そんな裏読みを楽しんだ2時間です

https://youtu.be/0qfOtMvJjYs予告篇

(2016.5.4より転載)