2012年2月5日。
シドアルジョ水産専門学校(APS)の養殖試験場を視察。
下は、APS養殖試験場の図。
下の写真は、16番池のあぜ道。
周辺住民がずらりと並び、釣りをしている。
APSでは、養殖試験を行っていない池については、住民に開放している。
養殖試験を行っていない池では、水の入れ替えの際に、川などから天然の魚などが入ってくる。
住民はどの魚を目当てに釣りに来る。
APSは国立の水産専門学校であるが、地域とともにありたいという気持ちを強く持っている。
また教育機関という責任を果たすのは、学校の生徒に対してだけでなく、
地域住民へも同じ気持ちである。
住民からの要請があれば水産技術の指導や相談にも応じている。
住民はいつでも養殖試験場に訪れることができ、APSの養殖方法などを見て回ることもできる。
下の写真は、17番池の様子。
順調に大きくなっている。
下の写真は、17番池と24番池の間のあぜ道。
あぜ道の両脇には、マングローブを植林しているが、人の背丈ほどに成長している。
下の写真は、24番池の様子。
マングローブは看板よりも大きく成長してことに、驚き!
いつ来ても、APSのマングローブの成長の良さを目の当たりにして、嬉しくてたまらなくなる。
養殖池でのマングローブ植林は、干潟でのマングローブ植林に比べて全てが好条件である。
干潟ならではの、波の影響や、塩分濃度の濃さなどの厳しい条件が、ここにはない。
また干潮満潮よる水位の変動も、養殖池内では水門の開閉により調整できる。
何より干潟と違うのは、養殖池はもともと昔はマングローブの森が広がっていた場所なのである。
それらの条件が、APS養殖場のマングローブの成長の良さに現れている。
私たちが、養殖池にマングローブを植えている理由は、
シルボフィッシャリーのモデル池を作り上げること。
シルボフィッシャリーとは、マングローブと水産養殖業を複合させた養殖方法である。
魚やエビなどの養殖物は、マングローブの落葉により発生する微生物などを捕食し成長するため、
飼料などの投入が必要ない。
また、マングローブのバイオフィルター効果で水質を浄化し、自然に近い環境を作り出してくれる。
水産養殖生物とマングローブを共存共栄させることで、
養殖運営経費を抑え、環境汚染をせずに、
住民にも自然にも負荷の少ない、持続可能な養殖経営ができる。
このシルボフィッシャリー技術を確立し、普及させ、
持続可能な養殖経営ができるようになって、地元住民の生活の向上・安定することが、
私たちとAPSの夢であり、目標である。
下の写真は、24番池で試験養殖を行ったブラックタイガー。
池の中にマングローブを植林して、1年3ヵ月。
マングローブによってどのくらい環境が浄化されたのか確認するため行った養殖試験。
エビが育っていました。
マングローブ植林前は、養殖池内の環境が汚染されていて、まったく養殖できなかったエビが!!
養殖試験場のバンバンさんの話では、完全に環境が浄化され、
マングローブが池全体の生物を十分に賄えるようになるには、
マングローブが5年生、6年生になったころだろうとの話。
この先が楽しみだ。
下の写真は、18番池の様子。
18番池には、自然に生えてきたAvicennia種があったことから、
その木は残したまま、その周りに植林を行った。
下の写真は、10番池の様子。
下の写真は、11番池の様子。
視察の後、APSの学校へ。
学長をはじめ、先生方がそろってミーティング。
今日は、以前APSから要望があった水質検査機器を贈呈した。
水質の定量的なデータを計測し、蓄積していくことは、
学術的にも重要なことであり、
今後、地元住民に普及する場合にわかりやすく伝えるための材料にもなる。
Ayo menanam bakau!!
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