シドアルジョ水産専門学校視察 2010年10月4日(1) | 地球にマングローブを!!FROMインドネシア

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2010年10月 4日 月曜日
 
AM 9:00 Pasuruan県にあるAkademi Perikanan Sidoarjo (通称APS) シドアルジョ海洋水産専門学校の現場実習養殖池に到着した。

7月にシドアルジョ海洋水産専門学校とワイエルインベストとNPOライオンズの森プロジェクトとの

三者共同プロジェクトの継続と植樹式が行われた。

その際、私は別件で同席できなかったため、本日、ここへやってきたのだ。

2009年度に植林されたマングローブの視察と2010年度の今後の計画について話し合うこと。

それと、このプロジェクトに社団法人 国土緑化推進機構より緑の募金としてこの事業に助成金が出た旨を伝えるためだ。


実際に現場を視察する前に実習養殖池責任者のBambang氏と2名の従業員の方に2009年度の実績を聞いた。

2009年8月に交わした覚書に基づいた作業はすべて完了して、現在までの活着率は80%以上!!

すばらしい活着率で順調に育っている。

大雨と満潮が重なり養殖池周辺が洪水に見舞われたこともあったが、

マングローブ自体はさほど影響を受けなかったそうだ。


2010年度の計画についてBambang氏より計画書をもらった。

現在養殖池の土地整備および周辺荒廃地における雑草の下刈りに取り掛かっているところだ。

各池と池周辺にある荒地を区画わけして、十数名の周辺住民によって作業している。

その後、天候と種の収穫に左右されることはあると思うが、

順調にいけば11月から植林を開始し2011年1月には完了する予定だ。


今回、緑の募金事業にも、このプロジェクトを応募し、

(社)国土緑化推進機構より助成金が出た事をBambang氏に伝えた。

緑の募金とはなんであるか、社団法人、NPOの位置付けなどなど今回の助成金に対する使途、要望を伝え、

認識してもらった。

2011年の1-2月に再度現地を訪れ、報告書作成植林作業終了と事業看板設置後の写真を撮り、

報告書作成後、(社)国土緑化推進機構に提出する予定だ。


それから、現場を実習養殖池責任者のBambang氏と数名の従業員の方と一緒にまわって、視察した。

2009年12月から三者共同プロジェクトの覚書に基づいて、APS職員と周辺住民のよって植林が開始されている。

2009年8月に訪問して以来、久しぶりの視察だったため、

今回植林されたマングローブと前回までに植林されていたマングローブがどのように成長しているか、非常に興味深かった。

Bambangさんから、時々写真や連絡をとりあっていたので、だいたいの経過は知っていたが、

実際に目で見るのが楽しみだった。


現場事務所の横に前回訪れた際にはなかった新たな大きな看板を見つけた。


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看板の右下には2006年からのマングローブ植林実績と2010年からの植林計画が色分けされていた。

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青斜線で囲まれた場所は2009年から2010年にかけて2009年度の覚書に準じて植林した場所で、

赤マスで囲まれた場所は2010年から2011年にかけて植林を計画している場所。

緑ドットで囲まれた場所は2006年から2008年にAPS自身が植林した場所。

今年度の計画として養殖池周辺の荒地3.25ヘクタール22,000本と養殖池1.5ヘクタール6,000本予定している。


今回の視察は事務所(赤囲い)裏の荒地を見た後、事務所前から13番と14番の池の間を通り、

24番、24番左の荒地、17番、10番、18番左の荒地、11番、6番、6番左の荒地、

2番、1番、1-2番下の荒地、1番右の荒地、7番右の荒地の順に行った。



事務所裏の荒地

打ち合わせを終え、現場視察に出た。

まず最初に確認したのは現場事務所裏の荒地だ。

上記計画図で示すと赤囲いした事務所の下にあたる場所で、左半分の赤マスで囲まれた場所である。

下記写真で分かるよう、既に雑草は下刈りされ、今後成長できる可能性がある木は残されていた。

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植林するための土地整備はすべて整っている。



13番の養殖池

半年前に訪れた際にはなかったが、13番の池で新たな試みが始まっていた。

この地域ではあまり見られないが、近代的な技術を用いたエビ養殖池をいくつかの池で試験的に行い、

漁業として成り立つかを検証しようという試みである。

APSは水産専門学校であるため、マングローブの他にも色々とエビ養殖場に関する研究を進めている。

私たちは、その内の1つのプロジェクトであるマングローブとエビの共存を目指したプロジェクトにおいて協力関係を持っているが、

その他にプロジェクトに関しては、参加していない。

しかし、勉強のためにその池も見せてもらった。

この近代的な技術を用いたエビ養殖場の計画は、

池の周辺および池の底全てをコンクリートで固め、外からの水を一切いれず50Mの深さから地下水を取り込み、

水質を管理しながらエビを育てるというもの。

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この実習地周辺の川などは、すでに水が汚染されてしまっている。

そのため、現在の周辺の水事情を考えると地下からの汚染されていない水を使う以外に、

エビを育てることは不可能とのことからこの計画を実行しているようだ。

マングローブの自然の力で水質を浄化するか、地下からの汚染されていない水を汲み上げるか。

全く違う方法で、水を供給する2つのプロジェクト。

私は、自然の力で水質を浄化していく仕組みを作る方が、永久的に残っていけるのではないかと考えている。



Ayo menanam bakau!!


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