スカナ島 4年と1ヵ月(1) | 地球にマングローブを!!FROMインドネシア

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2010年10月7日木曜日

PM 3:50 スカナ島干潟南部より上陸。

下の写真は、干潟南部の様子。

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天候が悪く、写真では分かりにくいが、順調に成長している。

ただ、葉っぱの数が全体的にやや少なくなっているように感じる。

この辺りは、2008年8月~2009年1月までにかけて植林したマングローブが混在していて、

現在、植林後1年9ヶ月~2年2ヵ月。

植林後2年を超えたマングローブは、節数が15節くらい。

葉っぱはそれぞれのマングローブによって差があるものの、8~12枚程度ついている。

ここの部分は、スカナ島干潟中央部分に比べると地盤の高さが低いということもあって、背丈の成長が著しい。

大きいものでは、170センチほどのマングローブもある!私と同じくらいだ。

植林後1年9ヶ月~2年2ヵ月経っているマングローブだ。

この南側の干潟での平均的な背丈は、中央部分の平均的な背丈よりも高くなっている。

地盤の高さが低いと、その分水中に使っている時間も長くなる。

そのため、早く水上に出ようと、一生懸命伸びていくからだろう。


今日は、マングローブ達に海草がたくさん絡まっている。おそらく今の季節は、海草が多い時期なんだろう。

普段はあまり見かけない種類の海草までも、大量に絡まっていた。

あまりの海草の多さに、今日は4人がかりで、視察のほとんどの時間を海草の除去に費やすことになってしまった。

下の写真は、除去作業をしている様子。

左がバスリィさんで、右がスカナ島の植林現場責任者のアチュンさんだ。

彼はここ1年ほどで、植林に対する真剣さが増してきた。

マングローブ達が育っていく姿を見て、自身も何か感じるものがあり、熱が入るようになったのだろう。

今日も、現場に入るとすぐさま海草除去に乗り出していた。

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海草の除去作業を行っていく中で気付いたことは、海草に隠れてカニやヤドカリ、貝などが生息していることだ。

大量に海草が絡まっているマングローブでは、ほとんどといっていいほど海草を外して行くにつれ、カニなど何匹か出てくる。

大きいものでは、甲羅の大きさが10~12センチほどあるカニも数匹でてきた。

このスカナ島のマングローブ達も、着実にカニなどの魚介類の“すみか”としての役割を担い始めているのだろう。


下の写真は、干潟中央部分の土壌の様子。

表面の粒上になっている土は、カニが地面を掘り返した時にできる、土の塊だ。

これが多くあるほどカニが盛んに活動している事がわかる。

下の写真を見てわかると思うが、かなり大きいサイズのカニが生息している痕跡がある。

黄色で囲んだものが、小さいカニの穴。

赤で囲んだのはそれと比べてもかなりサイズが大きい事がわかる。

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下の写真は、干潟中央部分のオオバヒルギ。現在、植林後4年1ヵ月。

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2010年6月に、蕾を付けているオオバヒルギが3本あった。

今日はどうなっているだろう・・・・。

花が咲いて実が出来ているかな?

期待しながらそのオオバヒルギを見て見ると、6月にあった蕾は無くなっていて、新しい蕾が付き始めている時だった。

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6月に蕾が付いていた枝の部分を見てみると、その部分に痕跡が残っていた。

おそらく枝ごともう落ちてしまった後のようだ。前回の蕾が開花できたのかどうかはわからない。

でも、実は出来ていない。

前日のシドアルジョ水産専門学校のエビ養殖場実習地所長にバンバンさんに蕾についての話をきいた。

彼の話では、蕾がつき始めても、2~3回目にならないと種子までできるようにはならないということだ。

あと2~3年後には、このオオバヒルギにも種が出来るようになるかもしれない。


干潟中央部には、フタバナヒルギもある。現在、植林後4年1ヵ月でさっきのオオバヒルギと同時期に植えたものだ。

フタバナヒルギでは、未だ蕾は見つかってない。

スカナ島中央にある自然構成林のマングローブはフタバナヒルギだ。

おそらく現在9年生~10年生程度になると思われる。

しかし、このフタバナヒルギが種子を携えているところもまだ見たことはない。

フタバナヒルギはオオバヒルギに比べて、種子を持つまでに長い時間がかかるのだろうか。



次の写真は、4年1ヵ月になるフタバナヒルギの様子。

前回2010年6月の視察時に比べて、背丈がぐんと伸びたように感じる。

全体で5センチ程度伸びたのではないだろうか。

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最近オオバヒルギは縦・横ともに成長が緩やかになったようで、あまり変わり映えがしないようになってきた。

しかし、フタバナヒルギは最近徐々に盛り返してきている。背丈も伸び、支柱根や枝葉をどんどん出している。

同時期のオオバヒルギとフタバナヒルギでは、もうフタバナヒルギの方が平均背丈が高くなっているといってもいいかもしれない。

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