シドアルジョ水産専門学校視察 2010年3月3日(1) | 地球にマングローブを!!FROMインドネシア

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2010年3月 3日(水)

パスルアン(Pasuruan)県にある シドアルジョ水産専門学校(通称APS)を訪れ、

プロジェクト現場の養殖池に訪れた。

シドアルジョ水産専門学校とは、NPO法人ライオンズの森プロジェクトと、

私たちワイエルインベストの3社で共同事業を昨年から実施している。

マングローブとエビが共生できるエビ養殖場の試験的プロジェクトを行い、

弊社はマングローブに関しての支援・協力を行っている。

今までのエビ養殖場の形体では、マングローブ林の伐採は後を絶たず、

マングローブ林の保護をエビ養殖場の開発は相反するものとなっていた。

自然はこれからも守り育ててかねければならない。

しかし、エビで生計を立てている村人の生活もかかっている。

その両方をカバーしていけるように、村人も一緒になって3社で、このプロジェクトを発足した。



この日は、中日新聞社の記者の加藤さんとカメラマンの長塚さんも同行していた。

彼らは、今年10月に名古屋で開催されるCOP10生物多様性会議に向けて、

日本人とインドネシアの自然との関わりについて取材に訪れていた。

ワイエルインベストのHPをみた加藤さんから連絡をもらい、

今回インドネシアの数箇所をアテンドすることになった。

そのひとつが、このシドアルジョ水産専門学校でもある。



養殖地実習現場


現場ではAPS校長のEndang氏、実習養殖池責任者のBambang氏と数名の従業員の方に案内していただいた。

2009年12月から覚書に基づき、APS職員と周辺住民のよって植林が開始されている。

2009年8月に訪問して以来、久しぶりの視察であり、

今回植林されたマングローブと前回までに植林されていた個体がどのように成長しているか、非常に興味深かった。


まず現場に入る門の手前に真新しい看板を見つけた。

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話を聞いてみると、インドネシア中から政府関連や大学の研究員等がよくこの場所に訪れるので、

彼らに我々の事業を理解していただくために建てたそうだ。

この現場実習養殖池をマングローブ・キャンパスと名付け、

インドネシア海洋水産省所轄のシドアルジョ水産専門学校、NPOライオンズの森プロジェクト、

株式会社ワイエルインベストによるシルボフィッシャリー(水産業と森林の共生)、

教育および調査のためのマングローブ保全事業であることを明記している。

2009年11月から下記写真24番、17番、11番、1番の池の順に植林し、

2010年1月から周辺荒廃地A、Bの植林と18番の池の植林を開始し、

2009年度の覚書に基づいた土地整備および植林作業は全て完了している。

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覚書では5か所の池約2.5haと、周辺荒廃地約2haを植林する予定であったが、

周辺荒廃地のエリアを2.5haに拡大し植林している。

2010年3月現在までに29,000本の種を植え付け、補植用の種を苗床で育苗している。

新たに稚海老の育成研究を始めていた。

管理事務所から植林を開始した24番、17番、11番、1番の池の順に視察した。

24番の池に行く途中にある水路には、APSによって3年前に植林されたオオバヒルギがある。

下記写真は2008年12月と2010年3月に撮影したものであるが、

この1年数カ月でかなりの成長ぶりがうかがえる。


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養殖池24番区画


養殖池24番は2008年に植えられた個体と、2009年11月に直接種から植えられた個体がある。

事前の打ち合わせ通り池の周辺と、将来エビ養殖のための水路を数メートル空け、

中央部に3か所の土を盛ったところに2本ずつ植林している。

周辺から見た感じでは、種を直植えした個体はほぼ活着しているようである。

2本の内1本のみが活着しているものも見受けられるが、

2本とも活着していないものは見受けられなかった。

植林後約4カ月で6枚の葉が付いている。

順調である。

写真奥の方の2008年に植えたものに関しては、既に支柱根が出始めている個体もあった。

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ワイエルインべストのホームページはこちらから→ http://www.ylinvest.co.jp/

NPO法人ライオンズの森ホームページはこちらから→http://www.lions-mori.net/ja/index.html


Ayo menanam bakau!!