虫の被害だ。
蛾の幼虫みたいなのが、マングローブの葉を食べている。
下の写真は、蛾の幼虫に食べられたフタバナヒルギ。
写真の中の赤丸で囲んでいるのが、蛾の幼虫だ。
下の写真は自然構成のオオバヒルギ。
このオオバヒルギには、5匹以上の幼虫がいた。
下の写真は、幼虫の拡大写真だ。
寄生している幼虫の大きさは、4~7cmくらい。
灰色で黒いまだらのような模様があって、全体的に長い毛が生えていて、毛虫見たいだ。
きっと蛾になるんだろう。
フタバナヒルギもオオバヒルギも両方の葉っぱを食べるみたいだ。
下の写真は、さなぎのようす。
蛾の種類は分からない。
(誰かご存じの方は教えてください!)
下の写真は、本植林で植えたオオバヒルギの様子だ。
葉をほとんど全部食べ尽くされている。
葉っぱがたったの2枚しか残っていない・・・
次の写真は、このオオバヒルギの上部を拡大した写真だ。
赤丸で囲んだ部分には、さなぎの繭が2つ付いている。
おそらくこの苗木を葉を食べつくして、繭をはって、さなぎになったのだろう。
1本丸ごと、葉っぱが食べ尽くされていたのは、このオオバヒルギ1本だけだが、
幼虫が付いているマングローブが他にもあった。
今幼虫が付いているマングローブももしかしたら、
先の食べ尽くされたマングローブの様になってしまうのか・・・・
この幼虫はたぶん、水中では生きていくことはできないだろう。
スカナ島中心部のマングローブ達や自然構成の木は、満潮時でも常に上部の枝葉が海面上に出ている。
その上部の部分のみで、寄生していきているんだろう。
この幼虫は、もともとこの干潟に生息しているのではなくて、
周囲の島々やバタム島本土からきたものを思う。
幼虫の状態では、移動は難しいため、周囲から飛んできた成虫(蛾)が、
スカナ島のマングローブの木に卵を産みつけて、その卵がかえって幼虫になって、
このマングローブのイに生息しているのだろう。
今の幼虫の状態では、他のマングローブの木に移動することはできないだろうから、
被害が拡大することはないと思う。
成虫になった時に周囲の木に飛んで行き、卵を産みつけて、広がる恐れがある。
満潮時に冠水しないマングローブの木は、この虫の被害を受ける可能性がある。
現段階では、特になんらかの手を打つことはせず、しばらく、被害の拡大や経過を観察していきたい。
下の2枚の写真は、前回6月に来た時に、人的被害によって、折れたら苗木のようす。
前回来た時から、およそ2ヵ月経っているが、すでに、新芽が出てきている。
葉っぱのサイズは小さいが、葉の数は多い。
2ヶ月間に2~3節出ていることから、成長が急速に進んでいることがわかる。
前回マングローブの苗木が折られていたことから、スカナ島の植林現場管理責任者のアチュンさんに、
今後このような人的被害がでないように、地域住民に呼びかけてもらうように頼んでおいた。
今回、こんな看板がスカナ島に立てられていた。
‘’JANGAN DIRUSAKKAN TANAMAN INI‘’
内容は、「禁止 この植林した苗木を傷つけるな」という、
この植林現場を荒らさないようにというものだ。
アチュンさんが作ってくれたようだ。
Ayo menanam bakau!!