何より元気に見えるのは、もともとの種子部分を成長した幹ともに青々しているからであろう
フジツボの付着も少なく、十数列に並んで植林した苗木の中で、
ほとんど枯死したものが見られないのも元気に感じられる要因の一つだろう
このトモヨン島の土壌は柔らかく、ドロドロしており、養分がたっぷりである
この土壌にオオバヒルギが適用した成果だろう
トモヨン島植林地を管理責任者のkamardinさんが
「早く次の植林をしたい」と何度も言っていた気持ちがよく分かる
2007年に最初に フタバナヒルギを植林した
しかし、フタバナヒルギは育たず、苦戦を強いられた
そして何度か打合せを行い、試しに2008年9月に、部分的にオオバヒルギを補植した
予算の都合もあるため、次から次に植林というわけにもいかず、1年ほど経過を見た
その試しに植えたオオバヒルギの結果が表れ始め、我々はもちろんのことだが、
彼も嬉しくてたまらないようだ
なるべく早く次の補植を考えたいものである
A地区は東へ行けば行くほど、地盤高が低くなっている
そのため、東へ向かえば向かうほど、成長するのが困難になると考えられる
現段階ではA地区のどのあたりまでオオバヒルギが生息できるのか判断できないので、
東に伸ばしながら、試験的に植林を行っていき、
成長過程を見る必要がある
<A4地区>
トモヨン島で、2007年8月の時点で、オオバヒルギを植林していたのは、このA4地区のみだ
このA4地区のオオバヒルギの成長が芳しく、ヒタバナヒルギより、この土地に適していたことが、
今日補植はオオバヒルギ1本にするようになった背景である
数十本の群集ではあるが、今も変わらず、成長を続けている
2008年9月の視察の時に、初めてこのオオバヒルギの成長ぶりに驚かされたが、
その時から本数はほとんど減っていない様である
当時は、このオオバヒルギ達にびっしりとフジツボが付着しており、
成長の妨げになるのではないかと心配していたが、
その後観察を続けていく中では、問題ない様である
苗木の根元から20~30cmまでフジツボの付着がなく、上部のみ付着している
多分、新しく成長して伸びた部分には、フジツボが付着しなかったのだろう
以前から マングローブにフジツボが付着することで、
個体の成長が損なわれないとの懸念があったが、
トモヨン島のオオバヒルギに関しては、それに耐えれる能力が備わっているようだ
2008年9月に最大樹高1.5m、2009年3月に最大樹高1.7mと記録していが、
今回の最大樹高は、1.9mに成長し、すでに私の身長をはるかに超えていた
葉の付き具合も順調で、背丈もどんどん伸びているが、まだ支柱根が出る様子がない
しばらく様子を見ていくことにする
<B1地区>
上陸せず、舟上から視察した
次の3枚の写真は、2008年9月に撮影したもので、植林後1年1ヵ月の時のものだ
次の写真は現在の様子である
背丈が伸び、枝ぶりも良くなり、支柱根が立派だ
このB1地区は、フタバナヒルギのみの植林であるが、地盤が高いため順調に育っている
今まで、苦戦していたトモヨン島に、オオバヒルギのおかげで明るい兆しが見えてきた
トモヨン島のオオバヒルギ植林は成功と言っても過言でないと思う
村長はじめ、多くの村民も喜んでいるようだ
植林に対する指揮が高まっているこの時に、補植を進めていきたいと考えている
早く干潟一面の青々とした森を見たいものである
Ayo menanam bakau!!