2009年6月25日 天候は曇り。
スカナ島南側より上陸。
今日は大潮の為、ふつうなら海面上に出ない部分まで現れており、その様子を見る事ができた。
通常なら海に沈んでいる土地である為、海草とサンゴでびっしりと覆われている。
下の写真の黄色い線で示した場所より奥の部分が普段の干潮時に現れる干潟であり、
それより手前が本日大潮の為に現れている部分だ。
写真で見てもかなり、広いことがわかる。
下の写真は2008年8~10月に補植したオオバヒルギである。
現在、植林後8~10ヵ月である。
活着率は70~80%程度である。
葉っぱは6~8枚携えており、葉は大きく、厚みも薄く、健康的な葉っぱだ。
背丈はほとんどのものが、90cmほどで、130cmのものも数本ある。
節は第7節まで出ている。
節数の成長の平均は、1年間で8~10節であり、
このオオバヒルギは現在植林後8~10ヵ月であるため、順調に成長しているといえる。
葉っぱに泥などの汚れも付着していない。
このオオバヒルギは、138cmもある。
こっちのオオバヒルギは2007年5月に植林したものだ。
現在2年1ヵ月である。
節数を数えようと思ったが、汚れやフジツボ等の付着が激しく、わかりづらい。
おそらく第16節以上あると思う。
写真映っている人の身長が約160cmなので、
そのオオバヒルギは160cm以上あるとわかる。
ずいぶんと背丈が伸びたものだ。
こちらはフタバナヒルギの様子である。
2007年5月に植林し、現在、植林後2年1ヵ月である。
さっきのオオバヒルギと同い年であるが、
こちらのフタバナヒルギは、まだ、幹が細く頼りない感じだ。
しかし、春になって、枝や葉の数が増えてきた。
今日はとても悲しい発見があった。
植林したマングローブの苗木が折られているのだ。
下の3枚の写真の黄色い丸で示しているのが、折られて地面に落ちた枝や葉である。
写真を見て分かるように、折られている苗木は一直線に並んでいる。
もし舟が通過した時に引っかかったり、海草が絡んで折れたものなら、
それは干潟が出ていない時であるから、折れた葉は水に流されて、
このように真下に落ちる事はない。
また、赤い丸で囲んでいる部分を見れば分かるが、上から下に力がかかっていることが分かる。
あきらかに、干潮時の干潟が出ている時に、
人が歩きながら苗木の葉をむしりながら歩いて行ったのだろう。
なんてヒドイことを・・・・
一生懸命成長しているマングローブを・・・
こんな風に折られているマングローブの苗木は30本ほど連なってあった。
スカナ島は住民が貝やカニを捕る漁場である。
その為、入るなとはもちろん言えないし、いう気もないが、
このようなことが続いてもらっては困る。
周辺住民も一緒になって植林し、育成してる森なのだから。
このスカナ島植林管理者のアチュンさんに、もうこのようなことが起きないように、
みんなに注意を促してほしいと伝えた。
この写真は試験植林の時に植えたフタバナヒルギである。
現在、植林後2年9ヵ月である。
支柱根を高い位置からも出すようになっている。
枝や葉もたくさん茂っている。
こっちの写真は、試験植林で植えたオオバヒルギの様子である。
前回の視察の時よりも、枝葉を増やしている。
背丈の伸びはほとんど感じられなくなったが、横にどんどん太り、どっしりと安定している。
スカナ島の干潟で、一人の漁師に会った。
「何かとれたかい?」と、尋ねると、
青いバケツの中身を見せてくれた。
バケツの真ん中に大きなカニが。
なかなか立派なカニである。
「まだあるよ。」と次に見せてくれたのは、ビニール袋に入ったホタテだった。
その量は30~40個はあるだろう。
こんなところにホタテがいるなんて私は知らなかったので、驚いた。
現場管理者のアチュンさんの漁師だか、ホタテを見つけるのは難しいという。
「彼はホタテ探しの名人だ。」と。
村でもホタテを見つけて捕まえられるのは数人しかいないらしい。
その漁師は、まだ若いのにすごいなぁ。
バスリィさんが、その漁師からその貝を袋ごと買い受けた。
値段は聞かなかったが、おそらく1,000円しないくらいだろう。
帰りにバスリィさんの家に寄って、ホタテを御馳走になった。
とてもおいしかった。
‘’’Ayo menanam bakau!!’’’