2008年6月3日
マングローブ植林ツアーを間近に控えた頃のこと。
現在、植林作業が進行しているDapur Tigaにやってきた。
前回の「Dapur Tiga」の記事にも書いた、腐葉土の干潟だ。
今日は小潮で、潮の引きが少なく、干潟が露出していなかった。
植林した場所には、境界線が分かるように旗を立てている
あの青い旗が目印だ。

植林現場はだいたい、この位置だろうという場所に来たが、
マングローブの苗は水の底。
船の上からでは様子を見ることができない。
初めての場所であるため、順調に成長しているか、そうでないのか、
とても心配していた。
根はでているのか・・・。
どうしても確認しておきたかった。
苗を手にとって確認したかった。
私は船から海の中に降りようと、立ち上がり、舟のヘリをまたごうとした時、
村長が私を制した。
「待ってくれ。」
村長は私にそう言うと、一緒に乗っていた自分の息子に目くばせをした。
村長の息子はニカッと笑うと、すぐさま海に飛び込んだ。
「この植林プロジェクトは、この先約30年間ある。
その先もマングローブ林は残る。
この子には、将来私の後をついで、将来マングローブを育てていかなければならない。
だから、今からマングローブに触れ、一番近くでみさせておきたい。」
と村長は、言った。
息子は水に潜り、マングローブの苗を取ってくる。



このDapur Tigaは植林して、1か月ほど。
この腐葉土のおかげで、成長が良いのではないかと、期待している。
息子が取ってくれた苗を見た。
先には、まだ小さい白い根が出ている。



期待に応え、またみんなの愛情にも答えてくれている。
嬉しい。
気づいているかもしれないが、
マングローブのことでは、父である村長に常に同行している。

Dapur Tigaの記事では、マングローブに水をかけて愛情を注いでくれ、
植林ツアーの記事では、大人に混ざって助っ人としてサポートしてくれていた。
子供は父親の背中を見て育つ。
この子も父親同様、立派に成長し、このマングローブを守り育ててくれるのだろう。
将来が楽しみだ。


Ayo menanam bakau!!