DIALOG IN THE DARK に行って来た。
暗闇。
それは、自分の想像を絶する暗闇。
この体験は、言葉ではなく、
私の、触覚、聴覚、味覚、嗅覚に深く刻み込まれた。
言葉にするのは難しい、、、
なのに、
言葉にし始めると
止めどなく言葉が溢れ返る、
数々の気付きを私の心にも与えてくれた。
全くの光の無い世界へ
その場で出会った仲間達と、
与えられた一本の白杖と
視覚障害者のアテンドの方のサポートで入って行く。
自分が目を閉じた世界、そこはそれ以上の闇である。
私のまぶたは空いているのか？閉じているのか？
そこは自分自身の五感が持つ力を最大限によみがえらせる世界。
与えられた気付きは、五感だけではなく、心の感覚もそうだ。
闇に入った瞬間の心に芽生える恐怖。
一歩、二歩、その先へ進んで行く事への躊躇。
恐る恐る触れる、木々の感触、やわらかく踏みしめる土の感触、
固いアスファルト、思いがけず出会う水の流れ。
漂う草の香り、涼やかな水辺の風。
青臭いキャベツの感触、
オレンジの香り。
それらに出会うにつれ、
その不安はやがて
「これはなんだろう？」「ここには何があるんだろう？」
という好奇心へと変化し、こころの不安を黙らせ体を前へ前へと進めて行く。
不安と好奇心は実は非常に近いことを体感しながら前に進んで行く。
暗闇の中で注がれるビールの音。
初めはグラスにまっすぐ口を持って行くことさえおぼつかない、
頼りない自分の感覚に苦笑する。
初めて出会うビールの味。
唇の感覚全てで味わう
そして暗闇の中で酔っぱらう感覚 笑
初めはただの棒だった白杖。
当たるものが、何かがまったくわからなかったのが、
やがて感覚が研ぎすまされ変化していく、
杖は体の一部のように、
当たっただけで触って確認しなくても、
柔らかいものかのか、大きなものなのか、
杖だけで、いろんな情報を処理出来る程に
約１時間程の体験で五感は驚く程 研ぎすまされる。
そんな頼りになる杖を、
闇の中へ思いがけず落としてしまった時の
ガガーーーン！！ショック。
仲間達の温かい声。温かい肌の温もり。優しさ。
手を添えられて導かれる水のありか、その感触との出会い。
心のぬくもり。
どれだけ自分が
持っている感覚の
本来の力のほんの僅かの能力で生きているかということ。
人間の持っている能力は素晴らしい。
それにここでもやはり気付かされる。
そして、全ての存在の中に確実にある、生命の感触。
それは、木、水、果物、人の肌、
それらに触れた瞬間に、
自分の中に響き渡り、共鳴する生命感覚。
今さらながらに
あらためて思う。
もっと、もっと、生きる！
そして、もっと、もっと、生命を楽しむ！
今、ここに生かされている生の楽しみ方の限界の枠を
さらにさらに広げていくと！
闇に与えられた光。
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