アイフレイルのお話⑦
アイフレイルの目的
日本眼科啓発会議で40歳以上の成人13157名を対象としたWebアンケートから、
「健康面で不自由を感じていること」のトップは目に関することで47.7%と半分近くの方が該当すると回答しており、
「今後、心配なことが増えると思うこと」では歩行や動作に関すること(53.8%)と僅差の2番目(52.7%)でした。
このことから成人の半数近くの方は何らかの目の不具合を感じており、目が大丈夫か将来に不安を感じているということになります
「普段から健康維持・病気予防に努めていることがある」には目に関することで該当すると答えたのは26.1%でとても大きなギャップがあることがわかります。
このことから健康には不安を感じ関心もあるが、何をして良いのかわからないというのが現状かもしれません。
この点でオーラルフレイル(口に関連する機能低下)は対照的になっています。
歯に関して、、、
「健康面で不自由を感じている」・・・34.7%
「普段から健康維持・病気予防に努めている」・・・46.3%
これは歯間ブラシ、電動歯ブラシなど自分で習慣的にできることが沢山あることも関係していると思われます。
眼科では目の愛護デーなどの啓発活動行ってきたり、会社での検診
や人間ドックをきっかけに眼科を受診するケースも少なくありません。
アイフレイルの目的・・・眼疾患の早期発見により早期の医療介入を図ることでこの点に変わりはありません
そしてもう一つ
アイフレイルの大きな目的は、、、
まだ病気というほどの目の異常のない方たちにも目の健康への関心を持ってもらうこと、そして持ち続けてもらうこと
Webアンケートでも、目の症状について詳しく聞いてみると全体の88.5%が何らかの症状があり、頻度の高い症状を下にまとめます。
小さな文字が読みにくい・・・51.3%
目が疲れやすい・・・42.8%
視力が低下している・・・40.7%
目がかすむ・・・32.8%
このような方たちにちょっとした提案やアドバイスを行い、目に対する関心を持ち続けてもらうことがアイフレイルの大きなポイントだと考えられています
(日本の眼科 2021年9月号より)
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