予想と結果
事前調査、現地調査を行い、分かったことは
・道は本町山中道路に絡むように走る
・道の周りはほとんどが住宅
・末端の設備は恒久的設備と遜色ない
・末端の先には何も無いように見える
ということだ。これだけではなんとも言い難いが、最後の1点からして、この道は未成道ではなく、ここで終わるべくして終わっているのだろうと考える。しかし、なぜグネグネと5回も横断する道を作ったのかなど、疑問はいくつか残る。
その後いくら調べても答えは出てこない。主要な道ならともかく、こんな小さい道のことが載っている資料などまず無いだろう。
そこで、道を管理している横須賀市の土木課の方々に聞いてみることにした。数日後、お忙しいにも関わらずとても丁寧にお答えいただけたので、以下要点を書き出す。
Q.この道は不自然な終わり方をしているが未成道なのか?
A.未成道ではなく、ここで終わるべくして終わっている。この先は都市計画公園区域なので道は作れない。
Q.この道の正式名称と開通年は?
A.市道7024~465~463号と言い、1つの道では無い。開通は大正9年4月1日となっているが、国から市に管理が変わったのがその日なだけで、道自体はもっと昔からある。
Q.なぜグネグネと曲がっているのか?
A.本町山中道路の利便性を最優先にしつつ、介護ホームや近隣住民の利便性を考慮した結果。直角に近い角が多いのは工事のしやすさを考えた結果。
Q.立ち入り禁止の看板があったが?
A.(意訳すると)道の通行自体は制限していない。
お忙しい中趣味人のために時間を割いて調査頂いた結果、やはり未成道ではないという結論が出た。大正9年以前から道があったと言うが、そもそも本町山中道路が出来たのが平成4年であるから、この道の前身となる道があったということだと思う。
横須賀の小高い丘に存在する不思議な道は、決して未完成の放置子などではなく、広域輸送と地元住民の利便性の両立を成し遂げた立派な道だった。
調査にご協力頂いた横須賀市土木課の方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
2024,04,18 追記、訂正を行いました。