関根彩子 ~再生医療・美容医療・アンチエイジングの教科書~

関根彩子 ~再生医療・美容医療・アンチエイジングの教科書~

このブログではわかりやすく再生医療、美容医療、アンチエイジング、ダイエットについて解説していきます。

著書「いつまでもずっと若々しくキレイに歳をとるための 身体と肌の再生医療の教科書」https://amzn.asia/d/0cieAf4E

加齢に伴い、私たちの体は老化していきます。肌のはりが失われ、シワやシミができる大きな原因は老化です。一般に加齢=老化と考えられていると思いますが、実は加齢≠老化であり、老化のスピードは人によって異なり、歳を重ねても老化が遅く、いつまでも若々しい人もいます。では、なぜ老化のスピードが人によって異なるのでしょうか?そこには炎症と老化の関係が隠れているのです。

この記事では、炎症と老化についてお話しいたします。

 

 炎症性サイトカインとは

 

 

 

私たちの体は、多くの細胞からできています。細胞は、「サイトカイン」と呼ばれるタンパク質を分泌し、このサイトカインが細胞と細胞の間の情報伝達を行う重要な役割を担っています。サイトカインには多くの種類がありますが、その中でも老化に関連するのが「炎症性サイトカイン」「抗炎症性サイトカイン」です。

炎症性サイトカインは、体内の炎症を促進するように働き、これに対して、抗炎症性サイトカインは炎症を抑制するように働きます。

 

 

健康な時は、抗炎症性サイトカインと炎症性サイトカインのバランスが取れているのですが、体調が悪い時や病気の時は、炎症性サイトカインが増加した状態になっているのです。

 

 

 

 

 

 老化を引き起こす炎症性サイトカイン

 

 

炎症性サイトカインは、加齢と共に体内に多くなる傾向にあり、慢性的に体内に炎症が起きている慢性炎症が引き起こされます。慢性炎症の状態にあるとアルツハイマー病、パーキンソン病、動脈硬化 、肥満、糖尿病、骨粗しょう症など多くの疾患に罹患しやすくなります。

 

こういったことから、“加齢“と“炎症“は密接な関係にあることがお分かりいただけると思います。これは皮膚の加齢においても同じ現象が起きています。長年に渡り紫外線を浴びることによるダメージや加齢によって皮膚においても炎症性サイトカインが増えていき、皮膚に蓄積した炎症性サイトカインが、皮膚のたるみ、シミやシワなどを引き起こします。

 

 

 

一般的に加齢に伴い炎症性サイトカインが増加する傾向にありますが、個人差もあり、加齢≠老化と言えます。

 

加齢による炎症性サイトカインの増加には、下記に示すような様々な要因が関与しています。

  • 内臓肥満、メタボリックシンドローム
  • 喫煙
  • 多量飲酒
  • 生活習慣の乱れ
  • 糖質の過剰摂取
  • ウイルスや細菌感染
  • テストステロン、エストロゲンなどのホルモン変化

 

 

 慢性炎症が関連する疾患とは

 

 

動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞など

内臓脂肪周辺の慢性炎症で血管に溜まったコレステロールで血管が狭くなってしまいます。

 

 

糖尿病・肥満・高血圧などの生活習慣病

内臓脂肪の増加による免疫細胞の異常な活性化や、不健康な生活習慣、喫煙、過度な飲酒などが原因となり、体内の炎症を悪化させます。

 

悪性腫瘍
 

慢性炎症で細胞のDNAが損傷したりDNA変異が起こる可能性があります。

 

アルツハイマー型認知症

 

慢性炎症が神経細胞の破壊や機能低下を引き起こします。

 

うつ病

 

慢性炎症が脳内の神経伝達物質に影響を与えます。

 

 

 まとめ

 

慢性炎症は自覚症状がないまま進んでいき、取り返しのつかないくらい老化してしまうこともあります。
心身の健康を維持し、健やかな毎日を送るためにも、慢性炎症を起こしてしまう上記の要因などをなるべく取り除き、加齢しても老化を引き起こさないように予防していきたいものですね。

今日も読んでくださりありがとうございました照れ

デイリータダラフィルは、低使用量(主に5mg)のタダラフィルを毎日服用する治療法です。

 

主に勃起不全(ED)の治療や前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善を目的として使用されているシアリス、ザルティアと同じ成分です。シアリスは10mg、20mgが使用されており、ザルティアは2.5㎎か5.0mgがあります。

 

実は今、このデイリータダラフィルにはものすごいアンチエイジング効果があることがわかっており、これを内服する男性がとても増えています。今日はこのデイリータダラフィルについてお話していきます。

 

 

デイリータダラフィルの効果

 

 

  ED症状を根本改善できる可能性がある

 

 

EDになる原因は様々なことが考えられますが生活習慣病(糖尿病、高血圧など)による血管や神経の障害(器質性ED)によるものが大きな割合を占めています。

糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は動脈硬化を進行させ、血管が細くなり、陰茎への血流を悪化させます。

低用量タダラフィルを継続して飲むことで、EDの大きな原因である血管のつまりを徐々に改善させるのです。そうすると陰茎海綿体や血管の機能が改善し、勃起しやすくなります。3-6か月内服することで通常の勃起しやすさがアップし、服用をやめたあとも勃起しやすさが続くとも言われています。

 

低用量タダラフィルを毎日飲むと、血中濃度が上がっている状態を継続できて、これはシアリス10㎎を常に服用している状態に近いと言われています。ゆえに、性行為のタイミングを選ばなくてもよくなります。

 

 

  前立腺肥大症状の予防になる

 

 

冒頭でもお話ししたようにタダラフィルは前立腺肥大症のお薬でも使われています。低用量タダラフィルを毎日飲むことで排尿の勢いや頻尿、残尿感など前立腺肥大症の症状の改善につながります。

 

 

  血管内皮機能改善

 

 

ED症状の改善の項目で、タダラフィルは陰茎の血管のつまりを改善させると解説しましたが、実は陰茎だけでなく、全身の血管もきれいにしてくれる効果も見つかっているのです。

 

 

  心血管疾患予防・動脈硬化予防

 

 

血管内皮機能が改善することで心疾患の予防にもあります。特にタダラフィルを低用量を毎日摂取することで内皮機能を高め、血管の健康維持や動脈硬化予防につながって期待されています。

 

 

  認知症予防

 

 

血流を改善する効果があるため、脳の健康に良い影響を与え、アルツハイマー病のリスクを下げる可能性が研究で示されています。

 

 

  抗炎症作用・抗酸化作用

 

 

タダラフィルには活性酸素を減らす抗酸化作⽤があるとされ、不要な炎症を取ることで、細胞の⽼化防⽌や⾎管の若返りに寄与すると報告されています。

 

 

  アンチエイジング効果

 

 

血管内皮機能が改善し、全身の血管がきれいになってくれ、更に抗酸化作用や抗炎症作用もありアンチエイジング効果があります。

 

 

摂取方法

 

従来のED治療薬のような性行為の直前に飲むのではなく、毎日1回決められた時間に低用量を飲み続けます。

 

 

副作用について

 

従来のED治療薬(単発での使⽤)は⾎中濃度の急激な上昇により、頭痛やほてりなどの副作⽤が強く出ることがありました。
⼀⽅、デイリータダラフィルは低⽤量で濃度を⼀定に保つため、副作⽤の発現率が低く、安⼼して継続できるのが利点です。

 

しかし副作用の可能性が全く無いわけではありません。代表的な副作⽤には、顔のほてり・頭痛・⿐づまり・消化不良などがあり、多くは軽度で⼀過性です。

注意していただきたいのは、狭⼼症などで硝酸薬を使⽤している⽅、⼼臓病や脳梗塞の既往がある⽅です。これらに当てはまる⽅がデイリータダラフィルを服用すると心臓などへの血流が一時的に下がることがあります。これらの既往がある方は絶対に服⽤せず、必ず医師にご相談ください。

 

 

まとめ

 

今日は低用量タダラフィルの解説をしました。

デイリータダラフィルは副作⽤が少ないにも関わらず、EDや前⽴腺肥⼤症の改善に加え、⾎管の若返りやアンチエイジング効果も期待できる可能性を秘めた治療法です。

40代以上のすべての男性に飲んでほしいアンチエイジングのお薬です。

読んでいただきありがとうございました照れ

 

 

※服用を検討される際は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と指導を受けてください。

私が監修をしていますクリニックでもオンライン診療でタダラフィルを処方しております。

 

 

 

 

これまでも色々とお話ししてきたオゼンピックやウゴービですが、今日はこのオゼンピックが肥満や糖尿病の枠を飛び越えていろんな臓器に健康効果をもたらすことがわかってきたことについてお話します口笛

 

今日、お話しすることはこちらの論文を元にお話ししています下矢印

 

 

 

これまでにGLP-1受容体作動薬であるセマグルチド(オゼンピック、ウゴービ)は、血糖値を下げるだけでなく、体重減少や心血管リスクの低下といったメリットも報告されています。ゆえ2型糖尿病の治療と心血管リスクの軽減を適応としてFDA(米国食品医薬品局:Food and Drug Administration)の承認を受けています。

 

セマグルチドの糖尿病、肥満以外への適応外使用は他の疾患にも拡大しており、いろんな臓器にも良いことがわかっており、その利益とリスクの見直しが求められています。

 

 

 

 

 

ここからは順番にセマグルチドのもたらす効果を臓器別、病気別に見ていきますびっくりマーク

 

 

  ①PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)

 

セマグルチドによってPCOS患者の体重が減少し、月経異常が改善したという報告があります。

 

 

  ②腎臓

 

セマグルチドは、腎機能の改善に関する研究結果も報告されています。

糖尿病患者および慢性腎臓病において腎臓を保護してくれる作用があることがわかりました。

 

 

  ③肝臓

 

 

肝臓にも良いことがわかっています。

 

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という病気があります。非アルコール性脂肪性肝炎は、過食・運動不足・肥満・糖尿病・脂質異常症などに伴う脂肪肝を背景として発症します。

(アルコール性肝炎は常習飲酒家で大量飲酒後に発症します)

この病気は進行すると肝硬変や肝臓がんに至ります。

 

セマグルチドはこのNASHを改善することが知られています。肝機能酵素値を改善してくれて、脂肪肝や肝硬変を改善します。

 

 

  ④心臓、心血管系

 

 

心血管リスクを持つ患者や2型糖尿病患者に対する別の研究でも、心血管死や脳卒中などのリスクを下げるという結果が得られました。

GLP-1受容体は血管内皮および心筋にも存在しています。よってセマグルチドは心臓組織に直接作用して血流を改善し、動脈硬化の進行を緩和してくれる可能性があります。

 

 

  ⑤神経、認知機能

 

 

研究では、動物におけるアルツハイマー病、パーキンソン病、血管性痴呆など認知障害における有益性がわかってきています。

 

パーキンソン病モデルでは、セマグルチドがミトコンドリア機能を向上させ、ドーパミン作動性ニューロンの損失を減らし、運動機能を改善することが示されています。

 

アルツハイマー病モデルでは、アルツハイマー病の発症の原因となるアミロイドベータプラークの減少をもたらし、神経炎症の低下、学習および記憶の改善が認められました。

 

現在、ヒトを対象とした臨床試験が進行中で、セマグルチドのアルツハイマー病およびパーキンソン病の管理における可能性がさらに探求されています。

 

 

 

まとめ 

 

さて、今日はセマグルチド(オゼンピックやウゴービ)が糖尿病、肥満症以外の疾患にも治療効果をもたらすことについて、お話ししました。糖尿病のお薬であるフォシーガやメトホルミンが老化細胞除去薬として確立されたように、セマグルチドもアンチエイジングのお薬として認定される日が来るかもしれないですね。

これからも糖尿病のお薬のさらなる発見には目が離せませんね!!

 

またアップデートしていきたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました照れ

 

日本では2024年2月に肥満症の治療薬であるGLP-1受容体作動薬「ウゴービ」が発売されました。そして約1年後の2025年4月に肥満症の新しい治療薬として持続性GIP/GLP-1受容体作動薬である「ゼップバウンド」が発売されました。今回はゼップバウンド、ウゴービ、さらにはマンジャロとの違いについてお話していきます。

 

 

 

 

 ウゴービとは?

 

 

2024年2月に、GLP-1受容体作動薬の「ウゴービ」(一般名:セマグルチドが肥満症の治療薬として日本で発売されました。

「ウゴービ」は、GLP-1受容体作動薬の「リベルサス」「オゼンピック」と同じ成分が含まれており、週に1回注射をすると食欲が下がり、結果的に体重が減少する効果が期待でき、保険適用の新しい肥満治療として日本で運用が開始されました。

 

 

 ゼップバウンドとは?

 

 

ウゴービの販売開始から間もなく、2025年4月に肥満症の治療薬としてGIP/GLP-1受容体作動薬の「ゼップバウンド」(一般名:チルゼパチド)が、日本で新発売されました。

「ゼップバウンド」は、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の二つの受容体に作用することでGLP-1受容体作動薬よりも食欲抑制効果が高く、その結果体重減少効果も強いと言われています。

 

 

 ウゴービとゼップバウンドの違いは?

 

 

上記で説明したようにゼップバウンドは2つの受容体に作用しウゴービはGLP-1受容体のみに作用することがふたつの決定的な違いです。

GLP-1受容体への作用は、脳へ直接作用して満腹中枢を刺激し、食欲を低下させます。

GIP受容体への作用は、満腹中枢を刺激するだけでなく脂質等の代謝やエネルギー消費を亢進させ、体重減少に働くことも期待できます。

 

 

 マンジャロとの違いは?マンジャロの位置づけは?

 

 

ここで、同じGIP/GLP-1受容体作動薬で、2型糖尿病の治療薬として日本で保険適用となる医薬品に「マンジャロ」というお薬があります。マンジャロはゼップバウンドやウゴービよりもより広く知られているお薬なのではないでしょうか。マンジャロは聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか。

 

実は「マンジャロ」と「ゼップバウンド」は一般名はチルゼパチドであり、中身は全く同じ成分です。

中身が一緒ならなぜわざわざ分けたの?と思われる方も多いと思いますが、その違いは適応症の違いと薬価です。

「マンジャロ」が2型糖尿病「ゼップバウンド」が肥満症に対する治療薬として承認されています。

値段はゼップバウンドの方がマンジャロよりも高い設定となっています。

 

そして、なぜマンジャロのほうが有名なのかと言いますと、日本ではゼップバウンドよりもマンジャロが早く販売になり、また値段も安く設定されているのでマンジャロのほうが広く知れ渡ることになったのだと思います。

 

 ゼップバウンドを保険で処方してもらう条件

 

 

 1)高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれか1つ以上の診断がなされ、かつ以下を満たす患者であること。
   ・BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する         

   ・BMIが35kg/m2以上

 

※ 肥満に関連する健康障害:耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞・一過性脳虚血発作、非アルコール性脂肪性肝疾患、月経異常・女性不妊、閉塞性睡眠時無呼吸症候 群・肥満低換気症候群、運動器疾患 (変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節・変形性脊椎症)、肥満関連腎臓病

 

 2)適切な食事療法・運動療法に係る治療計画を作成し、本剤を投与する施設において当該計画に基づく治療を6ヵ月以上実施しても、十分な効果が得られない患者であること。また、食事療法について、この間に2ヵ月に1回以上の頻度で管理栄養士による栄養指導を受けた患者であること。

 

 3)本剤を投与する施設において合併している高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病に対して薬物療法を含む適切な治療が行われている患者であること。

 

さらに、肥満症治療に関連する学会(日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器学会)の専門医と栄養指導を行うことができる管理栄養士が常勤している教育研修施設でないと、使用できません。

 

 

総合病院や大学病院などの大きな病院は教育研修施設として認定されていることも多いのでゼップバウンドを保険で処方してもらえると思いますが、クリニックでの処方では難しいので自費で処方されることになります。

 

 

長々しく書きましたが、つまりはゼップバウンドを保険で処方してもらうのはかなりハードルが高いのです。

 

 

 ゼップバウンドの使用方法

 

 

「ゼップバウンド」をお腹の下のほうに週に1回皮下注射します。

 

2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mgの6段間のラインナップがあり、4週間の間隔で増量をすることもあります。

 

現時点での最大投与期間は72週間です。(※ウゴービの最大投与期間は68週間です。)

 

 

 ゼップバウンドの副作用

 

  • 消化器症状:吐き気、下痢、便秘、消化不良、腹痛など
  • 低血糖:脱力感、倦怠感、強い空腹感、冷や汗、動悸、ふるえ、頭痛、めまいなど
  • 急性膵炎:嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹のはりなど
  • 胆のう炎、胆管炎:黄疸 (白目が黄色くなる)、腹痛
 
消化器症状は1週間くらいで慣れることが多いですが、まれに急性膵炎など強い副作用が出ることもありますので、そのときはすぐに注射を中断して医療機関を受診しましょう。
 

 

 

 
たまにTick TockやYou tubeでライブも行っていますのでぜひ見てくださいね。
今回も読んでくださりありがとうございましたウインク

肥満患者を対象に、チルゼパチド(ゼップバウンドやマンジャロ)とセマグルチド(ウゴービやオゼンピック)の体重減少作用を比較した試験の研究結果が、5月11~14日にかけて開催された第32回欧州肥満学会で発表されたそうです!

 

結論から言いますと、72週間の調査で、チルゼパチド群の体重減少率は-20.2%、セマグルチド群では-13.7%であり、チルゼパチドの方が体重減少効果が大きかったそうです!

 

下記で少しおさらいをしましょう。

 

参考記事:肥満症治療薬、減量効果が高いのは?ゼップバウンド、マンジャロ、ウゴービ、オゼンピック?

 

 

 セマグルチド(ウゴービやオゼンピック)とは

 

 

セマグルチドとは、主にGLP-1受容体作動薬として、2型糖尿病や肥満の治療に用いられる薬剤です。GLP-1は、小腸から分泌されるホルモンで、血糖値を下げたり、食欲を抑える作用があります。セマグルチドは、このGLP-1の作用を模倣することで、血糖コントロールや体重減少に効果を発揮します。

 

オゼンピックもウゴービもセマグルチドです。

オゼンピックとウゴービの違いは、マンジャロと同様で適応症と目的です。ウゴービは肥満症、オゼンピックは2型糖尿病が適応症となります。

 

 

 チルゼパチド(ゼップバウンドやマンジャロ)とは

 

 

チルゼパチドは、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)の2つの受容体に作用する世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬です。2つの作用を持つことが体重減少作用の増強につながるかを検証するために、比較試験が行われました。

 

さて、おさらいしたところで、研究結果についてもっと詳しく見ていきましょう。

 

 

 

  対象患者は?

 

 

患者背景は、平均年齢44.7歳、女性比率64.7%、白人76.1%、体重113.0kg、BMI 39.4、腹囲118.3cmだそうです。

BMI 39.4は日本ではあまり見かけないBMIですね。

 

  それぞれの毎週の投与量は?どのくらいの量を注射したの?

 

 

チルゼパチドは週1回2.5mgから開始して4週ごとに2.5mgずつ増量し、最大忍容量として10mgまたは15mgを週1回皮下投与したそうです。一方でセマグルチドは週1回0.25mgから開始し4週ごとに0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgと増量し、最大忍容量として1.7mgまたは2.4mgを週1回皮下投与したとのことです。

 

 

  結果

 

72週間後の体重の変化率は、チルゼパチド群-20.2%、セマグルチド群-13.7%であり、チルゼパチド群の方が体重減少効果が大きかったようです。また、同期間の腹囲の変化量もチルゼパチド群-18.4cm、セマグルチド群-13.0cmであり、チルゼパチド群の方がウエストも細くなったようです。

 

 

  まとめ

 

一昨日に発表されたばかりの超最新のニュースについてお伝えしました。

いかがでしたか?

 

この研究結果からは、体重減少効果も狙いたいのであれば、オゼンピックやウゴービよりも絶対マンジャロやゼップバウンドのほうがよい!と思い、マンジャロやゼップバウンドを選択する医師や患者さんも増えてくることでしょう。

ただ、オゼンピックやウゴービは、体重減少効果だけでなく、心臓や血管に関わる疾患(心筋梗塞など)を予防するというエビデンスも出ているので、心臓の疾患のリスクを持っている人にはオゼンピックやウゴービを選択しやすくなるでしょう。

 

今日も読んでくださり、ありがとうございましたウインク

 



 

最近、「オートファジー」という言葉を聞いたことがありますか?

 

実は、2016年に大隅良典氏(当時、東京工業大学教授)がオートファジー(自食作用)」のメカニズムを解明した業績に対し、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

ここからオートファジーという言葉が徐々に聞かれるようになりました。

 

オートファジーは健康予防やアンチエイジングに深く関係しているのです。

なんとなく、「身体に良いこと」として認識されているとは思いますが、詳しくはわからない方が多いと思いますので今回は「オートファジー」について解説していきます。

 

 

 オートファジーとは

 

 

オートファジーは、簡単に説明すると、細胞内を正常な状態に保つために、細胞内の物質を分解する、リサイクルシステムのことを言います。

 

私たちが健康に生きていくためには、細胞内の部品が適宜入れ替えられて、新陳代謝されることが必要です。そのための仕組みが自食作用(オートファジー)なのです。

 

 

  オートファジーの役割① 古くなった細胞をリサイクルする

 

 

具体的には、細胞が元の材料に分解されます。そして、オートファゴソームというゴミ収集車のような細胞器官が分解されたものを回収し、リソソームというゴミ箱のようなものに運びます。この一連の流れがオートファジーです。分解されるものがタンパク質でしたら、アミノ酸に分解されるのです。分解された後は、新たな材料やエネルギーとして再利用されると考えられています。

 

 

 

  オートファジーの役割② 有害物を除去する

 

 

オートファゴソームは細胞内に有害なものが現れるとそれを探知して回収しに行きます。細菌やウイルスが細胞に感染すると、それらを回収し、リソソームに運び分解します。

 

 

 オートファジーが低下するするとどうなる?

 

 

オートファジーはこのように、細胞の新陳代謝と有害物除去の2つの作用を通して細胞の健康を維持しています。ではなぜ私たちは病気になるのでしょうか。これには多くの原因がありますが、オートファジーに関して言及すると、まず有害物がオートファジーの処理能力を上回って増えたときが考えられます。 またオートファジーの機能が低下しても病気になります。実際、高脂肪食を食べさせたマウスの肝臓ではオートファジーの能力が低下することが判明 しました。いろんな生活習慣病や神経退行性疾患はオートファジーが低下することからも引き起こされていると考えられるのです。

 

逆を言うと、オートファジーは、細胞の新陳代謝と有害物の選択的排除のふたつの働きを通して様々な病気を防いでくれているのですキラキラ

 

 

 老化するとオートファジーはどう変化する?

 

 

歳を取るとオートファジーの働きが低下するといわれています。歳を取ると様々な病気になりやすくなります。代表的にはアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経退行性疾患が挙げられます。 これらの神経退行性疾患に罹患する原因は様々な原因が言われていますが、そのひとつに老化によるオートファジーの働きの低下が指摘されています。

 

 

 まとめ

 

今日は、今注目を集めているオートファジーについて解説いたしました。

また次回以降では、オートファジーを低下させないための方法などを解説していこうと思います。

今日も読んでくださりありがとうございました。

 

 

生まれてから成長を続けてきた体は、あるときにピークを迎え、そこから生理機能が衰えてきます。それを老化といいます。

本来、働きが低下した細胞は排除されて新しい細胞が補充されますが、年齢を重ねると細胞が入れ替わりにくくなったり、細胞の数が減ったりして、生理的老化が進行します。

 

老化は「抗えない生理現象」と考えられていましたが、老化は「治療できる疾患」といわれているのです。

老化細胞が薬で除去できる記事に関してはこちらも参考にしてください

右矢印老化細胞除去薬(セノリティクス)とは

 

本日は、昔から老化の治療薬として注目されている糖尿病の薬であるメトホルミンについて解説していきます。

 

 

 

 

メトホルミンの飲み方

 

現在、メトホルミンはアンチエイジングに対する適応が無いため、正式な用法・用量は定められていません。

一般的な飲み方は、1回500mgを1日2回です。

副作用のリスクを抑えるために、最初は1回250mgの服用から始めましょう。

 

 

メトホルミンの副作用・注意点

 

 

下痢、腹痛、吐き気、嘔吐などの胃腸障害、低血糖、乳酸アシドーシス

 

 

乳酸アシドーシスは命に関わる場合もあります。

重度の胃腸障害、倦怠感、呼吸困難、筋肉痛といった症状が出たとき、何か確実におかしいと思ったときは医療機関を受診してください。

過度なアルコールとの併用はもNGです。

脱水症状も乳酸アシドーシスのリスクを高めることがあるので、こまめに水分を補給しましょう。

 

 

まとめ

 

 
 

メトホルミンのアンチエイジング効果は、昔から注目されていており、知る人ぞ知る老化予防の薬です。

現在、メトホルミンを抗老化薬として認可するための研究(TAME:Targeting Aging with Metformin)が進められています。

 

今日はメトホルミンのアンチエイジングの効果やその仕組みなどについて説明しました。

 

皆様のアンチエイジングについての理解がさらに深まるともっと嬉しいです。

今日も読んでくださりありがとうございましたラブラブ

オゼンピックやマンジャロ、ウゴービのようなGLP-1受容体作動薬は、糖尿病や肥満治療に広く使われており、減量効果も認められています。ダイエットをしたいと考えている方は、インターネットや動画サイトで上記の薬の名前や「GLP-1ダイエット」、「メディカルダイエット」という用語を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

私は飲み薬も注射も試したことがあります。

私も幸いにも3キロやせた後はリバウンドなく、過ごせていますウインク

 

(参考記事:肥満症治療薬、減量効果が高いのは?

 

GLP-1という言葉自体が流行っているようですが、最近ではGLP-1サプリという言葉も多く見られるようになりました。

 

みなさんはGLP1サプリメントご存知ですか?

 

今日はGLP-1サプリメントに対する私の考えを書いていこうと思います。

 

 

 

 

 そもそもGLP-1って何?

 

 

 

GLP-1(ジーエルピーワン)は、もともと私たちの体にあるホルモンで、血糖値を下げる働きがあります。

GLP-1は、食事を摂取することで小腸にあるL細胞から分泌され、膵臓のβ細胞内からインスリンを分泌させます。さらに近年注目されているのが、GLP-1のインスリン分泌以外の作用です。インスリンと拮抗し、血糖値を上げる膵臓から分泌されるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。さらに、GLP-1には胃からの排出遅延作用や食欲抑制作用などがあります。これにより、体重が減少することが報告されています。

 

 

 GLP-1受容体作動薬とは

 

 

GLP-1受容体作動薬は、体の外からこのGLP-1を補うお薬です。

代表例としてオゼンピック、ウゴービ、サクセンダなどがあります。

 

GLP-1製剤は決してお安くはないですよね。しかも、結構な頻度で品薄になり、病気ではない肥満の方が薬を手に入れるのが難しいこともあります。

 

 

 GLP-1サプリメントとは

 

 

 

「身体にもともとあるGLP-1をサプリメントに含まれる成分によって活性化しましょう」というのがGLP-1サプリメントです。

GLP-1サプリメントは薬ではなくて「サプリメント」なので医師による診察は不要で入手しやすく、薬よりも安いのがメリットです。

 

 

いろんな種類のGLP-1サプリメントがありますが、その中でも、Kourtney Kardashianが手掛けるLemmeブランドは、Lemme GLP-1 Dailyを発売しました。「自然に体のGLP-1産生を高め、食欲を抑え、健康的な減量を促進するように処方された 」とで宣伝しています。

 

 

スーパーガットは、腸健康GLP-1ブースターを販売しています。

 

 

バイオテクノロジー企業のペンデュラム(PENDULUM)社は、10年間の研究の末に開発した“GLP-1プロバイオティクス”を販売しています。空腹感を抑えるGLP-1を自然に増加させる細菌株を使用しており、「服用するとほぼ即座に食欲への影響が出る。プロバイオティクスが長期持続性菌株の定着を促進するため、長期的に食欲が軽減される」とうたっています。

 

 

 

 天然のGLP-1サプリメントとは?

 

 

サプリメント製品には、GLP-1の体内産生を促進するのに役立つと主張するさまざまな成分が含まれています。

サプリメントの特徴はそれぞれ微妙に異なるが、サプリに使われている成分は以下のようなものがあります。

 

  • L-タウリン(アミノ酸の一種)
  • プレバイオティクス(腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維)
  • ホウ素(微量元素)
  • ベルベリン(植物由来の物質)
  • エリオミン(レモンエキス)
  • スプレッサ(サフランエキス)
  • モロシル(ブラッドオレンジエキス)
  • 緑茶葉エキス(濃縮緑茶)  

                     などなど

 

 

 本当にGLP-1サプリメントが体重の減量に効果があるのか。

 

 

正直、すべてを試したことがないので本当に全てに効果があるかはわかりませんが、いくつかの意見がありますので、順番に書いていきます。

 

 

①体重を減らしたいならまず医師に相談しましょう!

 

 

大きな減量を目指すのであれば、まず医師に相談しましょう。薬を勧められることもあると思います。

あまり体重が重くなくて、少しの減量であればサプリメントで十分と言われることもあるでしょう。

 

 

②穏やかな体重減少または体重維持を目指す方には良いかも。

 

 

GLP-1受容体作動薬である程度治療を継続し、目標の体重に到達した方はこちらへの移行を考えても良いかもしれません。

 

GLP-1受容体作動薬は体重減少が大きく期待できますが、やはり長期的に内服、注射をすることで副作用のリスクがあります。

減量目的で、GLP-1受容体作動薬を高容量で長期的に使用すると胆嚢・胆管疾患のリスク増加と関連が見られています。

最近では医学誌JAMAオフサルモロジーの掲載報告によると、これらを長く内服・注射している患者は、失明の恐れがある眼疾患に罹患するリスクが高まる可能性があると報告もあります。

これらの副作用を過度に心配する必要はないと思いますが、ある程度長く治療を続けた後はこのサプリにスウィッチしても良いかもしれませんね。

 

 

③GLP-1サプリメントの安全性を確認しましょう。

 

 

正直、基礎疾患のない健康な人であれば、GLP-1サプリメントを摂取してもおそらく問題ないと思います。

GLP-1サプリメントの中には、カフェインやその他の刺激物が含まれているものもあります。また、薬を服用している場合は、サプリメントが薬と相互作用する可能性があります。そのため、心配な方は、GLP-1サプリメントを摂取する前に、主治医に相談したほうが良いでしょう。

 

また、サプリメント業界は規制がほとんどないため、その会社が言っていることが実際に正しいかどうかを判断することが難しいこともあります。実際、人気のあるサプリメントのいくつかは、肝臓障害やその他の健康問題を引き起こしています。よって安全のために、サプリメントを購入するときはいつでも、医師が推奨した製品を選ぶようにしたほうがよいですね。

 

 

 まとめ

 

 

結局のところ、体重を減らしたいのであれば、新しい戦略やサプリメントを試す前に医師に相談することです。実際の薬物療法を受けることができるのであればそれが一番良い方法であることもありますからね。

 

GLP-1サプリメントを考えている方の参考になれば嬉しいです。

今日も読んでくださりありがとうございますチュー

 

人の人工多能性幹細胞(以下iPS細胞)から作った神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する治験で、6人中4人で運動症状が改善し、効果が示唆されたと京都大学から発表がありました!

 

iPS細胞とは何であるかご存じですか?

 

こちらに簡単に記事にしたこともありますのでこちらもご覧ください照れ

 

 

 iPS細胞とは

 

 

iPS細胞とは“Induced Pluripotent Stem Cell”の略で、日本語では「人工多能性幹細胞」と呼ばれています。

 

iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、京都大学の山中伸弥教授によって2007年にヒトで初めて作製に成功されました。この画期的な発見で2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

 

iPS細胞は、体の細胞に特定の遺伝子を導入することで作られます。あらゆる種類の細胞に変化する能力を持っています。

よって、iPS細胞は病気の原因や治療法の研究、再生医療への応用が期待されています。

 

例えば、皮膚の細胞を採取します。この細胞は既に「皮膚」を構成している細胞であり、このままでは血液や神経など他の細胞になることはできません。皮膚の細胞は皮膚のままです。

 

ところが、この細胞に特定の遺伝子を導入して作られたiPS細胞は、他の様々な細胞になることができるのですキラキラキラキラ

このiPS細胞技術は、これまでの医学研究を大きく革新すると期待されていていろんな疾患に臨床試験がすすめられています。

 

 

 パーキンソン病とは

 

 

振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こることが多い病気です。まれに40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼んでいます。(参照:パーキンソン病(指定難病6)

 

 

65歳以上では100人に約1人が発症すると言われている、珍しくない病気です。

 

パーキンソン病はなぜ発症するのかというと、大脳の下にある中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなります。ドパミン神経細胞が減少する理由はわかっていませんが、現在はドパミン神経細胞の中にアルファ-シヌクレインというタンパク質が凝集して蓄積し、ドパミン神経細胞が減少すると考えられています。

 

治療の基本は薬物療法です。基本的にはドパミン神経細胞が減少するため少なくなったドパミンを補い、そのほかにも様々な治療薬が使用されていますが、根本的な治療法はありません。

 

よって、iPS細胞から作られた神経細胞を移植することで症状に改善が見られるのであればこれは画期的な発見だと言えます!

 

 

 今回の治験の概要

 

 

治験では、50歳から69歳の男女7人の患者の脳に500万個または1000万個のiPS細胞から作られた神経細胞を移植し(正確には3人に約500万個、4人に約1千万個を注入)、すべての患者で安全性に問題はなかったということです。治験は2018年から開始し、1人は安全性のみを、ほか6人は安全性と有効性について、手術後2年間調べられました。

 

その結果、効果を調べた6人では、細胞が定着しドーパミンを出すことが確認されました。うち4人は、薬を使っていない状態でも、運動症状を評価する指標で改善がみられたそうです!!

 

住友ファーマ(大阪市)は再生医療等製品として国に製造販売承認を申請する方針で、チームは早ければ年内を目指しているそうです。iPS細胞を利用したパーキンソン病治療では世界初の申請だそう!

 

申請が通るのはいつになるのか期待が高まりますね。

これからも注目していきたいトピックです。

今日も読んでくださりありがとうございました!

 

 

紫外線はさまざまな肌トラブルの原因となります。肌の老化の原因は8~9割は紫外線とも言われています。そんな大敵から肌を守るためには、日焼け止めが必須です。
今日はどのような日焼け止めを選んでよいかわからない人のために、簡単に日焼け止めの特徴、そして選び方を解説いたしますキラキラ


日焼け止めは、選び方も使い方もどちらも大切なのです。

 

 

紫外線とは 

 

地表に届く紫外線には、紫外線A波(UV-A)紫外線B波(UV-B)の2種類があります。
 

 

太陽光には可視光線(目に見える光)・赤外線・紫外線の3種類があります。
そのうち紫外線は波長が最も短い光であり、UVA・UVB・UVCの3つに分かれています。それぞれに特徴がありますが、よく日焼け止めにも書いてあるUVAとUVBを理解しておきましょう。

 

 

UVA

 

波長が長く、肌の深くまで到達します。しわやたるみの原因となります。

 

 

UVB

 

主に肌表面に強く作用し、日焼けや炎症、メラニン色素の沈着(しみ)の原因となります.

 

 

年間を通じて紫外線は降り注いでいます。

7月~8月の夏場は日照時間が多くなるため紫外線量が増加します。

秋冬は春夏に比べ紫外線は穏やかになりますが、日常的なUV対策は必要です。環境によっては真夏並みの紫外線量になる場合もあります。
 

空気が澄んでいる冬場はその分、紫外線の透過も良くなります。


つまり一年を通じて紫外線対策をすることが必須です。

 

日焼け止めの特徴 

 

 

  SPF値とは

 

 

 

SPFとは、UVB波をカットします。
SPF1=20分と換算して、紫外線を防ぐ効果の目安時間を表しています。

例えばSPF50の日焼け止めを使った場合、紫外線を浴びてから1000分後まで、UV-Bによる影響が出てくるのを遅らせることができるということを示しています。
 

よって短時間での外の移動のときはSPF値が低い日焼け止めでも良いですね。

終日、外にいるときはSPF値が大きい日焼け止めのほうが良いです。

 

 

  PA値とは

 

PAとは、UVA波をカットします。
「PA+」~「PA++++」までの4段階と国で定められています。プラス記号が多いほど防御効果は高くなります。

 

 

  ノンケミカルとは

 

 

 

日焼け止めには、パッケージにノンケミカルと書かれているものとそうでないものがあります。

これは簡単に言うと日焼け止めの処方の違いを表しています。
日焼け止めの主な処方は紫外線吸収剤紫外線散乱剤に分かれており、ノンケミカルと記載のあるものは紫外線散乱剤を使用しているということになります。

 

紫外線吸収剤とは

 

紫外線を吸収して、熱や赤外線などのエネルギーに変化させて放出することで、紫外線が皮膚に届かないようにする役割があります。また、伸びが良く白浮きしない、使用感が良くなる、汗で崩れにくいなどのメリットがあります。

 

紫外線吸収剤は、紫外線のエネルギーを吸収することから、敏感な肌の方の中にはまれに刺激を感じる方もいます。そのため、肌によくないイメージをもつ方もいますが、現在では紫外線吸収剤を使っていても使い心地の良い商品もあるので、肌に合っていれば紫外線吸収剤を使っても良いと思います。

 

 

紫外線散乱剤とは

 

こちらが「ノンケミカル」の日焼け止めです。紫外線散乱剤とは、紫外線を反射、散乱させて皮膚を守ります。紫外線防止効果は紫外線吸収剤だけでつくられた日やけ止めの方が高くなります。メリットは肌への負担が少ないことですが、白浮きするものもありますので、購入前にテスターで試すことをおすすめします。

 

 

日焼け止めの選び方 

 

日中、屋内にいることの多い人ならSPF10~15/PA+~PA++程度の日焼け止めで良いでしょう。
通勤・通学で浴びる日常紫外線は、下地やファンデーションに含まれているUVカット効果だけでも十分だと思います。

 

ほぼ屋外で過ごす旅行やスポーツをするときにはSPF50+/PA+++以上の日焼け止めがおすすめです。
汗をかくことが多い状況や水中にいることが多いときはウォータープルーフタイプの方がよいです。どうしても焼きたくない人は、まめに塗り直すことが大切です。
 

 

日焼け止めの選び方以外に大事なこと 

 

今まで、日焼け止めの特徴と選び方をお話ししましたが、もっと大切なことは

日焼けどめをこまめに塗りなおすことです!!

 

朝にきちんと塗った日焼け止めも、意外と汗や皮脂、化粧崩れなどで落ちてしまっているのです。
 

1日のうち紫外線が特に強くなるのは正午前後です。ランチなどで外に出る人も多い時間帯です。

かばんの中には1本、日焼け止めを入れておきましょう。

 

面倒な方はスプレーでも代用可能ですOK日焼け止めを塗らないよりはよっぽど良いです。

 

 

まとめ 

 

 

読んでくださりありがとうございます。こちらのクリニックも監修も行っています。4月11日からクリニック専売化粧品・日焼け止めがキャンペーンで安くなっています。

今日の記事が日焼け止め選びの助けになれば嬉しいです。