ラ、ラストが。「リバー」 奥田英朗 著 | ココアラテぷらす、ときどき読書

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子宮筋腫発覚!どうなる私!?
2019年にステージ0の乳ガンが発覚しました。(5月20日に手術しました)
婦人科と皮膚科と外科にも定期的に通院してます。

読書メーターで評判が良かったので、読んでみたのですが。

 

10年前に起きた女性の殺害事件。

いまだにその事件は未解決のまま、刑事もヤキモキしていたのだが、またもや若い女性の変死体が発見される。

 

容疑者として上がったのは3人の男。

寡黙な期間工の大柄な刈谷。

粗暴な行動をして、警察にもマークされていた池田。

彼は、暴力団にも喧嘩をふっかける、いわゆる「いっちゃってる」男だった。

そして、引きこもりながら、夜間に女性をつけまわしていた健太郎。

しかし、健太郎の中には、いわゆる「他人」が存在していて、多重人格者だった。

一体誰が犯人なのか?

 

新書版で648ページ。

バスの待ち時間にしか読めなかったので、5日間ぐらい読むのに時間がかかりました(汗)

 

勿体無かったのは「なぜ、犯行を続けていたのか」がラストまではっきりと解明していないことでした。

あの人が犯人なのですが(ネタバレになるので伏せますが)それも奇妙な終わり方で。

せっかく、多重人格という題材も本書の中で吹っかけているのに、それもほとんどが生かされていない状態で。

読み終えて「もったいないなぁ」と思う本でした。

 

ただ、読み応えはあるかと思います。

10年前に娘を殺害されて、それからこの事件を追っていた父親の事件への執念。

事件を解決しようとする元刑事の思い。

現役の警官の行動。

そのどれもが犯人逮捕への一体感を持っていて。

グイグイと話に引き込まれましたにっこり

 

場面が二転三転として、展開がいい意味でノロノロ運転状態。

読者としては、ハラハラしながらそれでも、一生懸命(?)読み進め。

若い女性が複数人殺害されていているので、内容的には全体的に重い感じです。

当初、図書館で予約された本を受け取った時に、あまりの分厚さに「これ、人の頭を打ったら、殺害もできるな」と思っちゃった本でした。

それぐらい、分厚いです。

 

最後、希望が少し持てたかなぁと。

点数的には90点です。

惜しいところが満載だったので。

 

 

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