ぶっちゃけて言うと、タイムスリップものでした。
主人公の宇久井は、裁判官の書記官という立場です。
父親とは、幼い頃に別れてしまい、その父親がなんと、自分の娘にDVをしたということで、裁判になってしまいます。
裁判を終えて、法廷を去ろうとした宇久井が、扉を開くと、なんだか身体が浮遊するような変な状態になってしまいます。
で、タイムスリップした先では、なんと大学生になっていました。
そこでは、彼女と宇久井の友人と食事を取っていた場面に。
宇久井は、自分が精神だけタイムスリップすることを知ります。
そこでは父親が刑務所に収監されていることに。
父親は、交通事故を起こして、死亡事故を起こしていました。
何度も、父親のDV事件を晴らそうと、孤軍奮闘する中で、とある人もタイムスリップしていることが判明します。
その人と一緒になって、協力を仰いで、父親のDVの事件を調べていくうちに、それが冤罪なんじゃないかということに気づきます。
この作品は何度もタイムスリップするので、時系列がちょっと読んでいて、分からなくなってくるところがあります。
でも、それを凌駕して「読ませる力」があるところは、さすがは五十嵐さんというか、なんというか。
でも、読んでいて、時間があっちゃこっちゃいっちゃうので、頭の中で整理が必要になってくる本です。
私的には「持っている本」というよりも「図書館で借りる本」でしょうか。（五十嵐さんには申し訳ないのですが）
この日は図書館へ本が来ていたので、行ってきたのですが、おばちゃん軍団に遭遇してしまい。（結局、そのおばちゃん軍団は、図書館を見学、というよりは、科学館の見学のようでした）
リーガルミステリーが読みたい人にはお勧めかもしれません。
父親の交通事故の真相も後で判明します。
ただ、蛇足だなぁと思ったのは、同じく法廷に犯人として立っていた女性がいるのですが（万引きをした女性でした）その女性の事件、果たして本編に必要だったかなぁ。。。とちょっとだけ思いました。
ということで、辛口の60点です。
表紙の、カラスを抱いているところは、どうしてかというと、本の中で紹介されています。（私も、どうしてかなぁと思って、読んでいました）
次の作品に期待します〜
