それは戦争中のこと。
ニュージーランドの捕虜収容所で、一人の日本兵が死を遂げる。
そして、逃げ出した、これまた捕虜だった「コロゴウ」なる人物。
一方、収容所とは別の島にある女子校の教会堂で、少女の惨殺死体が発見される。
それはむごらたらしい死に方をした死体で全ての者を打ちのめした。
そして、41年後。
同じ女子校の教会堂で、少女たちを襲った、謎の連続殺人。
果たして、閉ざされたこの教会堂では一体、何が起こっているのか?
そして、犯人とは?
一人の少女が残していた日記が謎を呼ぶ。
というものでしたが、さすがは鮎川哲也賞を受賞したことだけあって、読み応えだけはありました。
が。
トリックが。
トリックがぁ〜
ちょっと考えたら、思いつくかもしれない、というものでした。
密室まではいい線をいっていたと思うんです。
だけれども。
どちらか(女子校の話なのか、それか捕虜殺人の話なのか)が、当初、読み始めて迷った点でした。
ですが、当初の話(捕虜殺人の話)がなければ「ありき」の話にならずで。
「閉ざされた密室」は私的には私的には大好物です
が。
トリックが。
頭がいい人だったら、思いつくのかなぁとも思って。(←言い過ぎ?)
これは手元には置かず、図書館で借りて正解の本でした。
書評として、本の後半には、選考委員の方の意見も書かれてあったのですが。
言い得て妙だなぁって思いました。
しかし、厳しい意見が多かったです。
自分が思うに、これって、やっぱり「好みが分かれる」本だなぁって感じました。
まぁ、受賞作なので、厳しい意見はあまり言いたくはありませんが。
点数的には65点というところでしょうか。(←厳し目?)
それでも、時間を持て余している方は読んでみて、損はない本かと思います。
連続殺人の部分なんかは、ハラハラ、ドキドキしましたし。
でも「あの人」が犯人だったのかぁ。。。
ちょっと思いついて、ちょっと思いつかなかったかも。