久々のおすすめ本の紹介です
歯医者さんで偶然本棚に並んでいて。
なんとなく表紙と、そしてタイトルに惹かれて、読んでみたのですが、これが読む手が止まらないぐらい、面白い!
5作の短編からなる本なんですけれども、背筋が真夏なのにぞぞっとさせる本でした。
後書きを見てみて、びっくり。
なんと、第73回日本推理作家協会短編部門を受賞した「夫の骨」を書いていた方だったんですね。
未読でした。
うっかり八兵衛とはこのことです
でも、図書館が今、閉館しているので仕方がなかったかな〜と思いつつ、表題の「妻は忘れない」から読み始めました。(この作品が一番最初だったので)
内容は、再婚した夫の奥さんがなぜか、義父の葬儀に押しかけて。
そして、それから夫の様子がおかしい。
で、警察からの呼び出しがあって。
愚痴を言い合う親友はいるけれども、こんなことは言い出せない。
「実は夫が私を殺そうとしている・・・」と。
夫が警察に呼び出されて、行ってみると、なんと持ち物にあったのは、電池が片方抜いてあったスタンガン。
「あのスタンガンで心臓に当てられたら、きっと私は死因不明で発見されるだろう」と。
そして、その前妻が妊娠していることが分かり、なんと相手は死んだ筈の義父という。
夫はその妊娠している子供の親子鑑定を言い出すのですが・・・というのがあらすじです。
他に、幼稚園でのサイコホラー(?)を描いた「無垢なる手」。
不登校になった息子の様子を書いた「裂けた眉」。
母が病気になり、田舎へ帰ってみると、なんと無職だった姉が借金をしていることが判明し、しかも、祖父母の遺産を「私一人が相続してもいいよね?」と言い出した「百舌鳥の家」。
息子が以前付き合っていた相手が、殺人未遂に遭い、その犯人にされた息子は警察に捕まってしまい、しかしそれを信じない母は、とある人物を追い詰めていく「戻り梅雨」。
と、読み応え、抜群な本でした
図書館で借りてみても、いいかもしれませんね。
ということで、久々の本の紹介でした。