ネットフリックスの「オフライン・ラブ」、良かったなー
「オフライン・ラブ」は、フランスのニースを舞台に、日本人の男女10人がデジタルデバイスを一切使わずに、運命の力を頼りに恋をする物語
彼らができることは、ガイドブックを見ること、手紙を書くこと、そして「相手を探す時間」と「ただ待つ(想う)時間」だけ。
昔はこうだったんだよなー。
便利になればなるほど、不安が増すし、待てなくなる・・・。
物語の中で、こんなエピソードがありました。
ミミとのデート中、彼女に不機嫌な態度を取り続けるアル。
そんなアルに対して、ミミは終始笑顔で接し続けますが、アルの機嫌は直りません。
デートを終えて、ホテルに戻ったミミ。
そこには、寒空の下で彼女の帰りをずっと待っていたアツシがいました
アツシの笑顔を見た瞬間、張り詰めていた気が緩んだのでしょう。
アツシに抱きつき、泣き出すミミ。
そりゃ、そうなるよなーと思いました
次は、私の話。
先日、企業内カウンセリングに、初めて来室された方がいました。
その方は終始不機嫌そうでした。
私は、その理由も意味もよく分からなくて、正直すごく怖かったのですが、冷静かつ笑顔で接しました。
その後、いつもカウンセリングにいらしてくださるEさんが来室。
Eさんの笑顔を見た瞬間、しかもお菓子も差し入れてくれて・・・。
すごくホッとして泣きそうになりました。
別の日に、新入社員の方が来室されました。
上司にきつく叱られてショックを受けた彼は、A先輩にそのことを相談したそうです。
A先輩の返答は、「甘えるな!すぐに仕事に戻れ!」でした。
更にショックを受けた彼は、泣きたい気持ちを堪えて洗面所に駆け込みました。
偶然そこにいたB先輩。
B先輩は何も聞かず笑顔で、「辛いときは俺にいつでも相談しろよ」と言って、そっと肩を叩いて去って行ったそうです。
新入社員の彼は、「B先輩のあの言葉に救われた。自分もB先輩のようになりたい」と言っていました。
アツシもEさんもB先輩も、ミミや私や新入社員の人の心が傷ついていたことを知りません。
ただ、笑顔で接してくれただけです。
でも、その笑顔やひとことに、心を救われる人がたくさんいるんですよね。
アルも初めてカウンセリングにいらした方もA先輩も、いろいろ思うことがあったのでしょう。
そんな時は、笑顔が逆効果になることもあるのでしょう。
相手の1面だけを見てジャッジしたくないな、と思うと同時に、「あの時はありがとう」って思い出してもらえる人で在りたいなと思いました。
優しさに包まれたなら、きっと、目に映る全てのことがメッセージ/by ユーミン