環境次第(1)で書いた通り、
お互いを傷つけない関係は、お互いを「自分らしく」させていってくれます
特に「共感」は心の支えになります。
「自分だけじゃなかったんだ」と思うと安心しますよね。
自分らしくいられる人や場所の存在は心を強くします🍀
アルコール依存症のKさんの場合
初回のカウンセリングでは、彼はアルコール依存症であることを一切認めませんでした。
もうこの時点でアルコール依存症なんですけどね…。
2度目のカウンセリングでは、「酒を止められないなら離婚したいと奥さんから言われた」と落ち込んでいました。
私は、Kさんにアルコール依存症の自助会に参加してみることを勧めました。
この時、Kさんは「自助会に参加したことを奥さんに伝えて、反省している振りだけでも見せておこう」と思ったそうです。
つまり動機は不純だけど、彼は渋々自助会に参加することにしたのです。
自助会に参加したKさんはとても驚きました。
他の参加者の話は、彼自身の話でもあったからです。
共感することが多かったのです。
「自分はアルコール依存症だったんだ!」
Kさんは自助会に数回参加し、ようやく自分がアルコール依存症であることに気がつきました。
まず、アルコール依存症の人はそのことをなかなか認めません。
「否認の病」と言われているのはそのためです。
自分は絶対に違う!自分のことではない!って思い込んでいるからです。
それが思い込みであることに1ミリも気づいていないのです。
酒を飲む理由を毎回いちいち作って飲んでいます。
アルコール依存症の自助会に行くと、参加者全員が「最初にここに来た時は、『俺はアルコール依存症じゃない!』って思っていた(笑)」「お前らとは違う!って思った(笑)」と言います。
みんなが口を揃えてそう言います。
だから、Kさんも「自分もみんなと同じだ!」と気づけたのです
気づくことは認めることになります。
周りが認めさせるのではなく、自分で気づいて認める。
これが大切です。めちゃくちゃ大切です。
当たり前のことなんですが、認められないと変わらないのです。
でも、認めると変わります。
他の依存症やハラスメント加害者も同じです。
まずは、第三者に相談することです。
そして、分かってくれる人(たち)と出会うことです🍀
分かってくれる人にも言いにく話は、カウンセリングで吐き出してください。
Kさんもそうされています。